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リンク先のWikipediaをみてもTWR炉の構造がよく分からない。
途上国に置くという話ですが、「中身」の核燃料の兵器転用は難しいようになっているんでしょうか。まあ、再処理設備がないと核兵器に使えそうな物質は取り出せないだろうけど、「ダーティー・ボム」くらいには転用可能かもしれないし。
開発元・親会社によるよくわかるTWR
http://www.intellectualventures.com/docs/terrappower/IV_Introducing%20... [intellectualventures.com](パンフレット)http://www.nuc.berkeley.edu/files/TerraPowerGilleland.pdf [berkeley.edu](11ページあたりから)http://intellectualventureslab.com/?p=687 [intellectu...reslab.com](基本的には上のPDFのダイジェスト版のムービー)
左端に点火用の濃縮ウランか何かを使い,それ以降には劣化ウラン(238U)を詰めておく.濃縮ウランから出る中性子で,隣接した劣化ウランが239Uになって燃え始める(核種変換が始まる).この核種変換の系列はじわじわとゆっくり燃える.熱と少しの中性子を出しながらゆっくり燃えると,その際の中性子が少し右隣の238Uを239Uに変換.この過程を繰り返すことで,じわじわと燃焼点が右側に移動.右端に達して,それ以上変換される238Uが無くなったら終了.それまでの間,熱は適当に容器外部に冷媒を回して利用.
という感じのようで.燃える前の燃料は劣化ウランで安全,今燃えている部分とその近傍のみが放射化,というもののようです.
円形にして新しい燃料をどんどん投入すれば、永遠に燃やせないかな?と思ったけど、燃やしながら止めずに燃料を投入するのはちょっと無理でしょうか。
CANDLE炉はまさにそういう燃料継ぎ足し設計ができるようになっているはずです。ただ、こういう構造だと運転中の出力調整は無理かつ無駄になると思われるんですが、だとすると大きな電池なり揚水発電所なりと組み合わせないと使いづらいような。
TWRに似ているとされるCANDLE炉の場合こんな感じ [jst.go.jp]。反応自体は高速増殖炉だけど、炉内の燃料が一定量に保たれるので自律安定らしい。
核拡散に関しては、反応前は小量の濃縮ウランと劣化ウラン、反応後は残りカスだけ、反応中はプルトニウムとかもあるけどまさか反応中の原子炉を分解したりはしないだろうというあたりか。途中では止められないみたいだし。
途中では止められないみたいだし
よし次のパニック映画のネタが決まったぞ。
安全である(新型)原子力発電所にテロリストが乗り込む事件発生!
テロ人: 要求を聞かなければ臨界にしちゃうぞ!交渉人: 原理的に安全ですから臨界になりませんよ。あなたの要求は無駄ですテロ人: そんな…(呆然) えーいやけくそで強制停止してやる!交渉人: (ゲッ… むしろその方がマズー…)
てかTWRもCANDLEも出力調整も停止もできないわけだが...。# 止めちゃいけないんじゃなくて、止める方法がない。
反応自体は高速増殖炉だけど、炉内の燃料が一定量に保たれるので自律安定らしい。
メンテナンスフリーで百年使えるって報道しているのを聞きましたが、、、メンテナンスフリーをうたう物に限ってトラブったときに始末が負えないのが世の常ですからねぇ。あと、100年後の解体処理の事は考えているのかも疑問です。
原子力発電で言えば、先日の「ブラッディマンディ」は凄かった、ハッキング場面やらコンピュータの画面が映画などでのお約束通りなのは、まあ笑って許せるのですが。発電所を暴走させて色々赤ランプを点灯させた後で、「臨界です」ってのは、、、
そのドラマは過去/.Jで話題になっていたので気にしつつも未見ですが、
発電所を暴走させて色々赤ランプを点灯させた後で、「臨界です」ってのは、、、
↑吹きました。
100年後の解体処理の事は考えているのかも疑問です。
これはきっと、解体はせず、密閉してそのまま破棄(放置)するんじゃないでしょうか。
燃えカスには有用な物質がそれなりに含まれていそうなので、回収できるならしたいところですが、コストの問題もありそうだし。
Wikipediaの物理反応式 [wikipedia.org]を見ると、劣化ウランの中のウラン238が、前段の燃焼で放出される高速中性子によってプルトニウム239に転換されて、これ自体が燃焼して熱と高速中性子を発生して次段の劣化ウランを燃料に変換するようですが。日本語による大まかな解説 [hatena.ne.jp]によると、
1.劣化ウラン(U238)を燃料とすることが可能なので、従来は核燃料を精製する際に廃棄物として捨てられていた副産物を燃料とできる。廃棄物は世界中に大量に貯蔵されているので燃料には困らない。2.核分裂性物質(U235)が必要なのは点火時のみ。3.一旦燃料に点火すれば、燃料供給も、使用済み燃料の除去もなしで50〜100年(理論上は無限に)動き続けることができる。4.核燃料の精製施設、再処理施設が不要5.ウラン濃縮が不要なため核兵器の拡散を防げるあたりだろうか。これにより低コストで安全、そして持続可能な核エネルギーの供給が可能になるのである。何故”トラベリング・ウエーブ(進行波)”なのかといえば、これはここにある動画を眺めればわかるように、燃料の中を”Breeding(燃料生成)"とそのすぐ後の”Burning(燃焼)”の波がゆっくりと進行していくことによる。
これ自体反応はなんとなくわかるし、既に莫大な量が出来てしまってる使用済核燃料の劣化ウランを再利用すると言う目論見ではあって、核燃料再処理を併用しても、原料の総量自体が後百年持たないのではないかと言われているウラニウム核燃料やプルトニウム核燃料の資源問題を解決できるから画期的なのでしょうが、既に燃焼が終わった所(WikipediaでのDeplecated Zone)は本当に燃料として復活しないのかという疑問はあるのですよね。結局、燃焼したプルトニウム239はプルトニウム240/241やアメリシウムに変換される [wikipedia.org]し、一回の反応で全てのウラン238がプルトニウム239になる訳でもないので、このあたりの反応に関わる高速中性子の挙動を制御出来れば確かに上手く行くのでしょうが、そもそも燃焼しながら次の燃料を生成すると言うプロセスが暴走して反応の増殖を止められなくなった場合に甚大な被害を最低でも北半球全体に及ぼす訳で…これらの最終段階で出来る核種については核爆弾に不向きで、核武装目的での使用済核燃料の軍事転用が困難ではあるのですが、猛毒なのには変わりないし…
>使用済核燃料の劣化ウラン
それ劣化ウラン [wikipedia.org]ちゃう
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アレゲは一日にしてならず -- アレゲ見習い
原理・構造がよく分からない (スコア:2)
リンク先のWikipediaをみてもTWR炉の構造がよく分からない。
途上国に置くという話ですが、「中身」の核燃料の兵器転用は難しいようになっているんでしょうか。まあ、再処理設備がないと核兵器に使えそうな物質は取り出せないだろうけど、「ダーティー・ボム」くらいには転用可能かもしれないし。
Re:原理・構造がよく分からない (スコア:2, 参考になる)
開発元・親会社によるよくわかるTWR
http://www.intellectualventures.com/docs/terrappower/IV_Introducing%20... [intellectualventures.com]
(パンフレット)
http://www.nuc.berkeley.edu/files/TerraPowerGilleland.pdf [berkeley.edu]
(11ページあたりから)
http://intellectualventureslab.com/?p=687 [intellectu...reslab.com]
(基本的には上のPDFのダイジェスト版のムービー)
左端に点火用の濃縮ウランか何かを使い,それ以降には劣化ウラン(238U)を詰めておく.
濃縮ウランから出る中性子で,隣接した劣化ウランが239Uになって燃え始める(核種変換が始まる).
この核種変換の系列はじわじわとゆっくり燃える.熱と少しの中性子を出しながらゆっくり燃えると,その際の中性子が少し右隣の238Uを239Uに変換.
この過程を繰り返すことで,じわじわと燃焼点が右側に移動.
右端に達して,それ以上変換される238Uが無くなったら終了.
それまでの間,熱は適当に容器外部に冷媒を回して利用.
という感じのようで.
燃える前の燃料は劣化ウランで安全,今燃えている部分とその近傍のみが放射化,というもののようです.
Re:原理・構造がよく分からない (スコア:1)
円形にして新しい燃料をどんどん投入すれば、永遠に燃やせないかな?
と思ったけど、燃やしながら止めずに燃料を投入するのはちょっと無理でしょうか。
Re: (スコア:0)
CANDLE炉はまさにそういう燃料継ぎ足し設計ができるようになっているはずです。
ただ、こういう構造だと運転中の出力調整は無理かつ無駄になると思われるんですが、
だとすると大きな電池なり揚水発電所なりと組み合わせないと使いづらいような。
Re:原理・構造がよく分からない (スコア:1)
TWRに似ているとされるCANDLE炉の場合こんな感じ [jst.go.jp]。
反応自体は高速増殖炉だけど、炉内の燃料が一定量に保たれるので自律安定らしい。
核拡散に関しては、反応前は小量の濃縮ウランと劣化ウラン、反応後は残りカスだけ、反応中はプルトニウムとかもあるけどまさか反応中の原子炉を分解したりはしないだろうというあたりか。途中では止められないみたいだし。
Re:原理・構造がよく分からない (スコア:1, おもしろおかしい)
よし次のパニック映画のネタが決まったぞ。
安全である(新型)原子力発電所にテロリストが乗り込む事件発生!
テロ人: 要求を聞かなければ臨界にしちゃうぞ!
交渉人: 原理的に安全ですから臨界になりませんよ。あなたの要求は無駄です
テロ人: そんな…(呆然) えーいやけくそで強制停止してやる!
交渉人: (ゲッ… むしろその方がマズー…)
Re:原理・構造がよく分からない (スコア:1)
てかTWRもCANDLEも出力調整も停止もできないわけだが...。
# 止めちゃいけないんじゃなくて、止める方法がない。
Re: (スコア:0)
東海村(だったっけ)の臨界事故は原子炉以外で臨界になったから事故になったわけで,
臨界=事故ではありません。
メンテナンスフリーねぇ(Re:原理・構造がよく分からない) (スコア:1)
反応自体は高速増殖炉だけど、炉内の燃料が一定量に保たれるので自律安定らしい。
メンテナンスフリーで百年使えるって報道しているのを聞きましたが、、、
メンテナンスフリーをうたう物に限ってトラブったときに始末が負えないのが
世の常ですからねぇ。あと、100年後の解体処理の事は考えているのかも疑問です。
原子力発電で言えば、先日の「ブラッディマンディ」は凄かった、ハッキング場面やら
コンピュータの画面が映画などでのお約束通りなのは、まあ笑って許せるのですが。
発電所を暴走させて色々赤ランプを点灯させた後で、「臨界です」ってのは、、、
Re:メンテナンスフリーねぇ(Re:原理・構造がよく分からない) (スコア:2)
そのドラマは過去/.Jで話題になっていたので気にしつつも未見ですが、
↑吹きました。
これはきっと、解体はせず、密閉してそのまま破棄(放置)するんじゃないでしょうか。
燃えカスには有用な物質がそれなりに含まれていそうなので、回収できるならしたいところですが、コストの問題もありそうだし。
劣化ウランをプルトニウムに変換する(re:原理・構造がよく分からない (スコア:1)
Wikipediaの物理反応式 [wikipedia.org]を見ると、劣化ウランの中のウラン238が、前段の燃焼で放出される高速中性子によってプルトニウム239に転換されて、これ自体が燃焼して熱と高速中性子を発生して次段の劣化ウランを燃料に変換するようですが。
日本語による大まかな解説 [hatena.ne.jp]によると、
これ自体反応はなんとなくわかるし、既に莫大な量が出来てしまってる使用済核燃料の劣化ウランを再利用すると言う目論見ではあって、核燃料再処理を併用しても、原料の総量自体が後百年持たないのではないかと言われているウラニウム核燃料やプルトニウム核燃料の資源問題を解決できるから画期的なのでしょうが、既に燃焼が終わった所(WikipediaでのDeplecated Zone)は本当に燃料として復活しないのかという疑問はあるのですよね。
結局、燃焼したプルトニウム239はプルトニウム240/241やアメリシウムに変換される [wikipedia.org]し、一回の反応で全てのウラン238がプルトニウム239になる訳でもないので、このあたりの反応に関わる高速中性子の挙動を制御出来れば確かに上手く行くのでしょうが、そもそも燃焼しながら次の燃料を生成すると言うプロセスが暴走して反応の増殖を止められなくなった場合に甚大な被害を最低でも北半球全体に及ぼす訳で…これらの最終段階で出来る核種については核爆弾に不向きで、核武装目的での使用済核燃料の軍事転用が困難ではあるのですが、猛毒なのには変わりないし…
Re: (スコア:0)
>使用済核燃料の劣化ウラン
それ劣化ウラン [wikipedia.org]ちゃう