仮想空間内で自由に創造できるというのがウリの「Second Life」。
その「自由」の中核技術の一つにサーバーに仮想機械エンジンが搭載されているというのがあります。
#MMORPGのマクロと違い、作った物ごとに「仮想機械」として別のスクリプトを常時動作させることができます。
#さらに1つのものに複数の「仮想機械」を搭載させて連携することが出来ます。
この仮想機械エンジン、仮想空間という特殊な環境に対応するためといえば仕方が無いのですが色々と制限があり、
また性能自体もそれほど良くない、という問題がありユーザーからはよく指摘されていました。
その指摘にたいする解答として仮想機械エンジンの再構築が行われていましたが、そろそろ実際に使用できる段階になりそうです。
現在サーバー側のアップデートが行われ、この後、スクリプトのコンパイルを行うビューワーの更新で新エンジンを使用できるようになります。
スクリプトのタイプにもよるが最大220倍の処理速度向上が見込まれているとのこと。また使えるスクリプトのサイズ自体(正確には中間コードのサイズ)も増えるのでより複雑なことが出来るようになります。
さて、この新エンジン、.NET Frameworkに互換性のある環境をオープンソースで実現しようとする「Mono」によって記述されているそうな。
いずれは独自の言語(Linden Scripting Language)だけではなく既存の言語もSecond Life内で使えるようになったり、さらに仮想機械の使えるリソース限界が向上するようなアップデートも視野にいれているようです。
件のblogの最後は「The integration of Mono is the first step in the evolution of Second Life into a true software development platform(Monoへの統合はSecondLifeが真のソフトウェア開発プラットフォームへ進化する為の第一歩である)」と締めています。
ちなみに既存のスクリプトについてはMono用に再コンパイルしないと利益は享受できないのでご注意。