パンダの腸内細菌、低コストなバイオ燃料の鍵となるかも 43
どんなうつくしいひとのうんこもくさい 部門より
パンダの腸内細菌が生成する酵素を利用して、バイオ燃料を安く効率的に生産できる可能性があるとのこと。American Chemical Society(ACS)の第242回National Meeting & Expositionで研究チームが発表した( ACSのニュースリリース、 Inhabitatの記事、 本家/.)。
トウモロコシや大豆、サトウキビを原料としたバイオ燃料は生産量が増えているものの、コストがかかる上、環境に悪影響を及ぼす化学薬品や強酸が使われる。同様の機能を酵素が持つことは知られていたが、化学薬品などを使う方法に比べて時間がかかることも多く、農産物の収穫後に残る茎や殻、木片、スイッチグラス、トウモロコシの皮などといった、主要な農業廃棄物を分解するのは困難だった。
大量の竹を消化するパンダにヒントを見出した研究チームがメンフィス動物園のパンダから1年間かけてサンプルをとり研究を行った結果、パンダの腸内細菌が植物バイオマスの95%を糖に変換していることが分かったのだそうだ。研究の次のステップは、この酵素を取り出して遺伝子配列を特定し、イーストを宿主細胞として酵素を発現させ、植物原料を分解する酵素を作り出すことだという。