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Linux

Quest of Mathの日記: 一様収束(9) 1

日記 by Quest of Math

D⊂Rの閉区間とする。関数列{fn}の任意の元fnは、

fn:D→R, fnは連続で、C^1級

という関数である。さらに、関数列{fn}が収束するようなxが存在して、
微分した関数列{f'n}はD上一様収束すると仮定する。
このとき、{fn}は連続で微分可能な関数fにD上一様収束し、
{f'n}はf'に各点収束することを証明せよ。

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  • by Quest of Math (20493) on 2004年03月25日 6時56分 (#520557) 日記
    仮定から{f'n}はD上一様収束するので、ある写像gが存在して

    ∀ε>0,∃N, n>N ⇒ ∀x∈D, |f'n(x)-g(x)|<ε

    である。このことから、n,m>Nであれば

    |f'n(x)-f'm(x)|= |f'n(x)-g(x)-f'm(x)+g(x)|
    ≦ |f'n(x)-g(x)|+|f'm(x)-g(x)| < 2*ε

    である。

    {fn}が収束するようなDの元をyとすると、
    任意のx∈Dについて、区間[x,y]⊂Dがとれて、平均値の定理を用いれば、
    あるz∈Dが存在して

    |fn(x)-fm(x)-(fn(y)-fm(y))|/|x-y| = |f'n(z)-f'm(z)|
    |fn(x)-fm(x)-(fn(y)-fm(y))| = |x-y|*|f'n(z)-f'm(z)|

    ここで両辺に、|fn(y)-fm(y)|を足すと

    |fn(x)-fm(x)-(fn(y)-fm(y))| + |fn(y)-fm(y)|=
    |x-y|*|f'n(z)-f'm(z)| + |fn(y)-fm(y)|

    左辺は

    |fn(x)-fm(x)-(fn(y)-fm(y))| + |fn(y)-fm(y)|
    ≧ |fn(x)-fm(x)-(fn(y)-fm(y)) + fn(y)-fm(y)|
    = |fn(x)-fm(x)|

    となるので、

    |fn(x)-fm(x)| ≦ |x-y|*|f'n(z)-f'm(z)| + |fn(y)-fm(y)|

    右辺は仮定から収束するのだから、{fn}は||・||_{D}に関してCauchy列である。
    したがって、{fn}は連続関数fに一様収束する。

    また、m→∞とするとき、

    |fn(x)-f(x)-(fn(y)-f(y))| < |x-y|*2*ε

    である。したがって、

    |fn(x)-fn(y)-g(x)*(x-y)-(f(x)-f(y)-g(x)*(x-y))| < |x-y|*2*ε

    より、

    |f(x)-f(y)-g(x)*(x-y)| < |fn(x)-fn(y)-g(x)*(x-y)| + |x-y|*2*ε

    さらに、

    |fn(x)-fn(y)-g(x)*(x-y)|
    = |fn(x)-fn(y)-f'n(x)*(x-y)+fn'(x)*(x-y)-g(x)*(x-y)|
    ≦ |fn(x)-fn(y)-f'n(x)*(x-y)| + |fn'(x)-g(x)|*|x-y|

    であるので、微分可能の定義から、あるδ>0が存在して

    |x-y|<δ ⇒ |fn(x)-fn(y)-f'n(x)*(x-y)| < ε*|x-y|

    であるので、|x-y|<δであれば、

    |f(x)-f(y)-g(x)*(x-y)| < ε*|x-y| + ε*|x-y| + |x-y|*2*ε
    = 4*ε*|x-y|

    である。よって、微分可能の定義から、fは微分可能で、

    f'(x)=g(x)

    となり、証明された。
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