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466010 journal

gedoの日記: アマチュア無線包括免許を巡る難題 4

日記 by gedo
アマチュア無線の包括免許についていろいろ調べていたのですが、どうもJARLがダメダメなのが実現しない原因らしい。
その背景として、あんまりポジティブな話ではないのですが、総務省は移動体通信やこれからも伸びるマイクロ波関連、ITにおける電波の活用とかに人的リソースを割かれていて、アマチュア無線に割くリソースが重荷になっているようでして、正直ちゃんとやってくれるのならアマチュア無線関連をJARLに丸投げしたいらしいが、JARLがダメダメなのでとても丸投げできない状況らしい。

ちなみに日本でもしやるとしたら課題はこんなものがあるらしい。
  1. 免許制度の改革
    技術レベルの担保と関わってくるが、アマチュア局の免許に関する制度の改革が必要(特に従免と局免の統合)
    もし、従来の免許からのを移行認めるとすると、従免保持者の数からして4文字サフィックスや資格別コールサインが必要になってくるかもしれないし、認めないなら移行期間の混乱をどうやって対策するか考えなくてはならない。
  2. 技術レベルの担保
    特に一時期完丸みたいな物で量産された4アマから、Webで自作無線機を発表するような技術指向の人、通信術に長けていたり出力だけ大きくてもメーカー機だけな人などなど技術レベルはバラバラですが、ある程度この辺を担保できないといい加減な無線機作って電波障害でまくりではまずい。
  3. 公正で権威ある電波障害解決
    アマチュア局に関する電波障害発生時に、原因を調査して解決に導く公正で権威(場合によっては法的な強制力も?)のある解決の仕組みがないととても任せられないようですが、JARLはこの点やる気なしどころかメーカー機に限定するという携帯やインターネットのある時代においては自滅の道としか言いようのない方向を向いている。
    また、最近はハードウェア系の技術者であってもアマチュア無線の存在を知らず、トラブルを起こしやすい周波数構成を選んでしまったり、コスト削減のためにアマチュア無線を存在しない物と看做して手抜き設計が行われた結果、アマチュア無線はおろか携帯電話やPHSを使っただけで障害が起こる機器が多くで回ってしまっている問題に対する対処をどうするかという問題もある。
    特に最近増えているカシメ式のテレビアンテナ機器(分配器とか分波器とか)は、コストや工事の効率面ではいいのですが、施工不良(素人工事はもちろんプロでも誤った工具や方法等いい加減な工事をする業者がいた)による電波障害冤罪が多く発生している事が問題となっているようです。
    包括免許とは関係ないけど、不法無線局との混同や色々な誤解により、アマチュア無線を禁止している住宅に於いて解禁に向かうためにも必要なことでしょう。

#もはやJARLはアマチュア無線の敵か...こうなったら第二JARLみたいなのが出てこないと変わらないかも。
#さらにこの辺ちゃんとやらないと、本当に「アマチュア無線不用論」を招きかねない。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by koyo (4409) on 2008年06月17日 0時40分 (#1364910) 日記
    私が現役の頃(20年以上前!)からJARLの会長は変わっていないのですね。驚きました。
    本当は一度コールサインを召し上げて、資格に合わせて再分配すれば
    包括免許の導入も容易だと思いますが反対が多かったようですね。
    更に改革を進めて従事者免許も再試験を行えば技術レベルは向上することでしょう。

    なんて事を公約にかかげたらJARL会長選挙には勝てないか。
    • by gedo (7079) on 2008年06月17日 14時29分 (#1365239) 日記
      私も20年以上前です。あと高校にあった無線部も部員が集まらないのでだいぶ前に廃部になりました。
      まあ、コールサインについては、OMを中心に既に既得権益化してますからねぇ。あとWebのURLがコールサイン由来というケースもありありますし。
      あと改革派な方も、90年代初めごろまではJARLにいたようなのですが、当時インターネットやパソコン通信(死語)も流行り始めたころで、愛想を尽かしてネットの方に行ったか、えげつない手で失脚されられたかのいずれかだったようです。
      ただ、最近はネットやパソコンの方が新しさがなくなってきたこともあって、カムバックハムなんて方もいるようですが、まあ問題の会長が亡くなられるか、第二JARLが出てきて本家JARLを脅かす存在にならないと改革も包括免許も進みそうにありません。
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      • by koyo (4409) on 2008年06月17日 22時11分 (#1365540) 日記
        今年の中国や東北地方での地震災害でもアマチュア無線を非常通信網として活用した旨の報道を目にしました。
        災害自体は不幸な出来事としても、個人レベルでの防災意識の高まりからもアマチュア無線の存在意義をアピールする良い機会のはずです。

        また、昨年CQ誌の販売数を上げたソフトウェアラジオ(付録付き記事)や、海外のシンプルなQRPTRXキットの隆盛など、技術的にもおもしろそうなトピックスがここ数年続いているように思います。
        こうした状況からも「アマチュア無線ルネッサンス」を興すには今は悪くない時期でしょう。
        この(最後かもしれない)チャンスを活かしてほしいです。

        私の再開局はまた別問題ですが。
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        • by gedo (7079) on 2008年06月19日 17時17分 (#1366789) 日記
          そうですね、携帯電話なんて山の中では圏外ですし、基地局ぶっ倒れたり、バックボーンが被災したらお終いということが世間にはあまり理解されていませんですから。その点無線は電源が確保できればすぐさまポイントツーポイントの通信手段だけは確保できますし。
          そして、携帯やインターネットのおかげで電話ごっこな人が出て行ってくれたおかげで、技術者のみならず世間の技術に対する理解を深めるための在野の技術実験と研究の場として、アマチュア無線は有効という方向に日本と特定アジア以外は動いています。日本でもJARLがこの辺認識を持ってくれればいいのですが...まあ私も開局するなら包括免許が前提になると思います。

          あとこれと関連があるのかどうか分かりませんが、この頃アマチュア無線に使いやすい半導体がないと嘆く声を欲聞きますが、東芝 [toshiba.co.jp]が何やらアマチュア無線向けの半導体を初めたようで2SK3475 [toshiba.co.jp]なんてQRPPなTXを作るのにまさにおあつらえ向きなFETを出してきています。何せデータシートにHAM・業務無線機用と明記されていますし。
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