yosshyの日記: Lubuntu 11.04 on CF-W2
私の愛機は CF-W2 である。
これだけ書かれてピンとくる人は昔からのモバイルノート好きだろう。2003年発売の Let's Note である。
CPU:Intel Pentium M 900MHz
メモリ:256MB
HDD:20GB
今時の Netbook にも勝てない、何とも貧弱なマシンであるが、Netbook 程度の用途ではこれで十分である。
しばらく Ubuntu 10.04 の LXDE 環境を使っていたのだが、Midori Webブラウザのバージョンを上げたくなったので OS をバージョンアップする事にした。
と言っても、Ubuntu 8.10 ぐらいまではライブ CD からインストール出来たのだが、それ以降はこの貧弱なマシンではライブ CD のインストーラからインストールする事が出来ない。メモリが足らないのだろう。
仕方ないので、ここよりネットワークインストールに用いられる mini.isoを拾ってきて CD-RW に焼き、そこから起動してインストールを行った。
この CD のインストーラは、パッケージのリポジトリが異なるだけで、ぶっちゃけほぼ Debian インストーラである。その手順に従ってインストールを進める。
途中、パッケージセレクションがあるのだが、LXDE をベースとした Lubuntu はセレクションにない。仕方ないので Other packages を選び、aptitude から lubuntu パッケージを選んだが、間違ってそのまま aptitude からインストールを始めてしまってつまづいた。lubuntu パッケージを選択するだけして、そのまま aptitude を抜けてインストーラのパッケージインストールに任せるのが正しいらしい。
さて、再起動してみると画面がブラックアウトする。
OS は動いているらしいので再起動を行い、GNU GRUB 上でカーネルコマンドラインに「i915.modeset=0」を追加する。何故だか知らないが以前より i915 フレームバッファモジュールの KMS が有効だと X が表示されない。
無事に画面が表示されたのでログインし、以下の手順で i915 を使用しないようにする。
- sudo で root 化
- vi で /etc/modprobe.d/blacklist-framebuffer.conf に i915 を追加
- mv /boot/initrd.img-2.6.38-8-generic /boot/initrd.img-2.6.38-8-generic.orig
- mkinitramfs -o /boot/initrd.img-2.6.38-8-generic で initrd を再構築
- 再起動
これで問題ない。
さて、Lubuntu 11.04 だが、入れてみて嬉しい事が幾つかあった。
まず、Web ブラウザ。
Lubuntu では Chronium ブラウザが標準の Web ブラウザとなっている。起動してみると割とサクッとウインドウが開かれる。
問題は、Chronium ブラウザでは Google Chrome のエクステンションが利用できない。「黒地に白文字」の画面を愛用する私には、Chrome の Change Colors エクステンションが不可欠である。仕方ないので Chronium を諦め、Google Chrome をダウンロードしてインストールした。
これにより、軽量な HTML5 対応ブラウザ環境が手に入った上、Flash や PDF で悩まされずに済むようになった。YouTube で猫の動画を楽しむ事もできる。
次に、日本語入力環境。
Lubuntu というか、Ubuntu 11.04 には標準で mozc の入力環境が揃っている。これまで Anthy を愛用してきたが、試しに mozc を使い始めたところ非常に賢い。Windows 上の日本語入力環境と比べて何ら遜色ないかな漢字変換精度だと思う。FEP である iBus との組み合わせも快適である。実に快適な日本語入力環境が手に入った。
日本語入力に関して今一度思い起こすのは、PC98 時代の MS-DOS 上の ATOK である。従来の OSS で当時の ATOK に比類するかな漢字変換精度を実現したものはなかったと個人的に思うが、mozc は未チューニング状態で十分に賢い。初めて当時の ATOK に肩を並べた OSS でないかと思う。
Webブラウジング環境と日本語入力環境が大幅に改善された愛機。
まだしばらく愛用する事だろう。
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