アカウント名:
パスワード:
これは、よくある誤解ですが、仮にそのような剛体があったとしても不可能です。
この現象を理解するには「ところてん」や「水鉄砲」を思い浮かべるとよいでしょう。ところてんの入り口を押すと、出口からところてんが出ます。この間隔は刹那ですが、実際にはとこてんが容器の中で縮こまっているタイムラグが存在します。これと同じことです。
我々が棒を押した時、実際には分子や原子を押しています。原子は電子と陽子の電気的なエネルギーによって隣の原子を押すことで力が伝わっているのです。そして、このエネルギーの伝播は光速を超えることはありません。したがって、それらを総計した「棒を押す」という行為も光速を超えて伝わることがありません。理想的な全長30万キロの剛体を手で押したとき、その先っぽが動き始めるのは1秒後です。現実に存在する棒は、真っ直ぐだけ力が伝わるわけではないので、もっと遅くなるでしょうが、動き始める変分を厳密に測定すれば、カタログスペックの最高値である1秒になるでしょう(おそらく、観測できるピークはもっとずっと遅くなると思います)。もちろん、長さ1メートルの棒でもこの現象はおきているので、押し始めてから先っぽが動くまで3億分の1秒以上のタイムラグが存在するはずです。
> 仮にそのような剛体があったとしても不可能です。> 理想的な全長30万キロの剛体を手で押したとき、その先っぽが動き始めるのは1秒後です。
それはちょっと違うというか、ニュートン力学世界では、「理想的な全長30万キロの剛体を手で押したとき、その先っぽが動き始めるのは押したのと同時」になるけど、
アインシュタインの相対論世界ではそういう「完全剛体」は存在を否定されているわけです。「剛体があったとしても」という仮定自体が相対論を無視してる。
で、通常の物体で言えば、「棒を押すという行為が伝わる速度」は「その物体における音速」ですね。例えば、鉄の音速は約6km/sですから、長さ30万キロメートルの鉄の棒を押した場合、その先っぽが動き始めるのは14時間後だし、1メートルの鉄の棒を押した場合、押し始めてから先っぽが動くまで170μsのタイムラグが存在します。
>「棒を押すという行為が伝わる速度」は「その物体における音速」ですね。
大まかにはそうだけれども、厳密には違う。変位の中心的な物(変位の非常に大きな部分)はおおよそ音速ぐらいで伝わるけれども、その波形の端っこの部分、つまり変位のごく初期の部分(ただし変位としての大きさは非常に小さい)はほぼ光速で伝わる。電磁気力だから。#ただ、遠距離では減衰が大きいので、ある程度以上のところではノイズに紛れて消えるけど。#でも近距離では観測可能。
元コメの比喩というか、噛み砕く為の比喩そのものが誤解を生むのがもどかしいですね。一応ところてんの棒を完全剛体と書い所で「棒等の物理作用は無視して加圧する先端部分の動きに注目」と個人的には読めましたが。(そう読まないと容器等の強度や膨張まで関わってしまう)
>アインシュタインの相対論世界ではそういう「完全剛体」は存在を否定されているわけです。
ちがうよー。完全な剛体は関係なくて、手元と先端の時間が違うんだよ。ニュートン世界では空間は時間(や光コーン)に関係なく平らだけど、アインシュタインの相対論世界では光コーンが平らになるように時空が変形されてるのでつ。
「お手紙」が光速に近づくにつれ質量が大きくなって地球の自転ごときでは振り回せなくなるのでは?
# ぶぎゃられ上等。こちとら三流大学文系中退だ(笑)
無限の硬さを持つ物質は存在しないので無理です。
高速とかはおいといて地球からその糸の先までお手紙を運んでいるうちに一体地球は何度自転するかな?素直に直接届けた方が速いと思う。
宇宙船が光速に近づくと、周囲の宇宙と比較して船内の時間経過が遅くなると言われています。
そこで、まず巨大なブラックホールを作ります。(落ち切るまで50億年くらいかかるものが望ましいです)。つぎに太陽系をそのブラックホールに落とします。(最初から太陽系の近くに用意しておくと良いでしょう。)光速近くまで加速すれば、太陽系外にでた電磁波は(見かけ上)超光速で進みます。さらに通信相手の星系も同じようにブラックホールに落とします。これで他の星系と(見かけ上)超光速通信を行うことが出来ます。
#ちょっとウソが混ざってるけどスルーしてね
>どんな運動系から観測しても光が常に一定の光速であるように
ここが言葉足らず.「どんな系から観測しても,その局所系においての光速度は一定」でないとマズい.つまり,ある系において,観測者Aが自分の居るところでの光速度を測れば必ずc0だが,別な点Bでの光速度を今居るところから見て測定するとそれは重力場の影響を受ける.これはアインシュタイン自身による一般相対論の先駆けとなる論文,いわゆるところの「光の伝播に対する重力の影響」(Annalen der Physik, 35, 898)の3節で普通に述べられている.#ある観測者が自分とは別な点の光速度を測定するとc = c0 (1 + Φ/c2)の形になる.#ここでΦ は原点から見た測定する点の重力ポテンシャル.
ちなみに続いてアインシュタインは,この場所による光速度の違いとホイヘンスの原理から,重力場による光の経路の曲がりが簡単に予測できるよね、と続けている.要は重力場の強い側の方が(外から見た)光速度は遅いから,ホイヘンスの原理からそっちに引きずられて曲がる.普通の屈折同様.#で,こういう考えをさらに整理して時空の方程式として書き下ろした完成系が一般相対論.
>真空中の光速はどんな観測者から見ても一定です。
ちょっと上の方に書きましたが,今自分がいる場所以外の光速度を測定すると,一般相対論の範囲内では重力場によるポテンシャルが異なれば光速度は異なります.#「自分のいる場所」での局所的な光速度は誰がどこで測っても一定ですが.
>その人のわきを通る光速度は c として観測されるのでしょうか?
半分yesで半分noですね(確か).通過する瞬間,無限小の時間で光が無限小の距離を進む際の光速度を測定できれば,観測地点を局所慣性系に接続できますので光速度は変わらずcになります.一方,自分のいる場所をごく短い(けれど有限の)時間をかけて光が有限の距離を進む様子から光速度を算出するとcからずれる……はず.実際の測定ではどうしても有限のサイズが必要なんで,原理的には光速度はcからずれて測定される……だったような.#さすがにその辺の細かい議論は覚えてないんですいません.
より多くのコメントがこの議論にあるかもしれませんが、JavaScriptが有効ではない環境を使用している場合、クラシックなコメントシステム(D1)に設定を変更する必要があります。
ハッカーとクラッカーの違い。大してないと思います -- あるアレゲ
光速超え (スコア:0)
とてつもなく長くて曲がったり折れたりしない糸が
地球と同期して回転していたとしたら
さきっちょに「お手紙」がついていたらかなり高速で
惑星同士で届くと思うのですがそれでも光の速度は
超えられない?(お手紙食べられちゃうのは無しで)
前提がお馬鹿なので当然チキン。
Re:光速超え (スコア:2, 参考になる)
これは、よくある誤解ですが、仮にそのような剛体があったとしても不可能です。
この現象を理解するには「ところてん」や「水鉄砲」を思い浮かべるとよいでしょう。ところてんの入り口を押すと、出口からところてんが出ます。この間隔は刹那ですが、実際にはとこてんが容器の中で縮こまっているタイムラグが存在します。これと同じことです。
我々が棒を押した時、実際には分子や原子を押しています。原子は電子と陽子の電気的なエネルギーによって隣の原子を押すことで力が伝わっているのです。そして、このエネルギーの伝播は光速を超えることはありません。したがって、それらを総計した「棒を押す」という行為も光速を超えて伝わることがありません。理想的な全長30万キロの剛体を手で押したとき、その先っぽが動き始めるのは1秒後です。現実に存在する棒は、真っ直ぐだけ力が伝わるわけではないので、もっと遅くなるでしょうが、動き始める変分を厳密に測定すれば、カタログスペックの最高値である1秒になるでしょう(おそらく、観測できるピークはもっとずっと遅くなると思います)。もちろん、長さ1メートルの棒でもこの現象はおきているので、押し始めてから先っぽが動くまで3億分の1秒以上のタイムラグが存在するはずです。
Re:光速超え (スコア:3, 参考になる)
> 仮にそのような剛体があったとしても不可能です。
> 理想的な全長30万キロの剛体を手で押したとき、その先っぽが動き始めるのは1秒後です。
それはちょっと違うというか、ニュートン力学世界では、
「理想的な全長30万キロの剛体を手で押したとき、その先っぽが動き始めるのは押したのと同時」になるけど、
アインシュタインの相対論世界ではそういう「完全剛体」は存在を否定されているわけです。
「剛体があったとしても」という仮定自体が相対論を無視してる。
で、通常の物体で言えば、「棒を押すという行為が伝わる速度」は「その物体における音速」ですね。
例えば、鉄の音速は約6km/sですから、
長さ30万キロメートルの鉄の棒を押した場合、その先っぽが動き始めるのは14時間後だし、
1メートルの鉄の棒を押した場合、押し始めてから先っぽが動くまで170μsのタイムラグが存在します。
Re:光速超え (スコア:1, 参考になる)
>「棒を押すという行為が伝わる速度」は「その物体における音速」ですね。
大まかにはそうだけれども、厳密には違う。
変位の中心的な物(変位の非常に大きな部分)はおおよそ音速ぐらいで伝わるけれども、その波形の端っこの部分、つまり変位のごく初期の部分(ただし変位としての大きさは非常に小さい)はほぼ光速で伝わる。電磁気力だから。
#ただ、遠距離では減衰が大きいので、ある程度以上のところではノイズに紛れて消えるけど。
#でも近距離では観測可能。
Re: (スコア:0)
元コメの比喩というか、噛み砕く為の比喩そのものが誤解を生むのがもどかしいですね。
一応ところてんの棒を完全剛体と書い所で
「棒等の物理作用は無視して加圧する先端部分の動きに注目」
と個人的には読めましたが。
(そう読まないと容器等の強度や膨張まで関わってしまう)
Re:光速超え (スコア:1)
>アインシュタインの相対論世界ではそういう「完全剛体」は存在を否定されているわけです。
ちがうよー。
完全な剛体は関係なくて、手元と先端の時間が違うんだよ。
ニュートン世界では空間は時間(や光コーン)に関係なく平らだけど、アインシュタインの相対論世界では光コーンが平らになるように時空が変形されてるのでつ。
Re:光速超え (スコア:1)
「お手紙」が光速に近づくにつれ質量が大きくなって地球の自転ごときでは振り回せなくなるのでは?
# ぶぎゃられ上等。こちとら三流大学文系中退だ(笑)
Re:光速超え (スコア:1, すばらしい洞察)
無限の硬さを持つ物質は存在しないので無理です。
Re:光速超え (スコア:1, すばらしい洞察)
Re:光速超え (スコア:1)
高速とかはおいといて地球からその糸の先までお手紙を運んでいるうちに一体地球は何度自転するかな?
素直に直接届けた方が速いと思う。
Re: (スコア:0)
宇宙船が光速に近づくと、周囲の宇宙と比較して船内の時間経過が遅くなると言われています。
そこで、まず巨大なブラックホールを作ります。(落ち切るまで50億年くらいかかるものが望ましいです)。
つぎに太陽系をそのブラックホールに落とします。(最初から太陽系の近くに用意しておくと良いでしょう。)
光速近くまで加速すれば、太陽系外にでた電磁波は(見かけ上)超光速で進みます。
さらに通信相手の星系も同じようにブラックホールに落とします。
これで他の星系と(見かけ上)超光速通信を行うことが出来ます。
#ちょっとウソが混ざってるけどスルーしてね
Re:光速超え (スコア:1)
むしろ話は逆で、どんな運動系から観測しても光が常に一定の光速であるように、相対論を構築したわけです。
Re:ダウト (スコア:2, 参考になる)
>どんな運動系から観測しても光が常に一定の光速であるように
ここが言葉足らず.
「どんな系から観測しても,その局所系においての光速度は一定」でないとマズい.
つまり,ある系において,観測者Aが自分の居るところでの光速度を測れば必ずc0だが,別な点Bでの光速度を今居るところから見て測定するとそれは重力場の影響を受ける.
これはアインシュタイン自身による一般相対論の先駆けとなる論文,いわゆるところの「光の伝播に対する重力の影響」(Annalen der Physik, 35, 898)の3節で普通に述べられている.
#ある観測者が自分とは別な点の光速度を測定するとc = c0 (1 + Φ/c2)の形になる.
#ここでΦ は原点から見た測定する点の重力ポテンシャル.
ちなみに続いてアインシュタインは,この場所による光速度の違いとホイヘンスの原理から,重力場による光の経路の曲がりが簡単に予測できるよね、と続けている.
要は重力場の強い側の方が(外から見た)光速度は遅いから,ホイヘンスの原理からそっちに引きずられて曲がる.普通の屈折同様.
#で,こういう考えをさらに整理して時空の方程式として書き下ろした完成系が一般相対論.
Re: (スコア:0)
それから、真空中の光速はどんな観測者から見ても一定です。
(とりあえず、一般・特殊相対性理論の前提です)
つまり、一般人が持っている「黒い玉」というブラックホールのイメージの内側に入るには無限の時間がかかるが、その直前の「ほとんど止まっている人」からみても光速は一定です。
Re:光速超え (スコア:1)
>真空中の光速はどんな観測者から見ても一定です。
ちょっと上の方に書きましたが,今自分がいる場所以外の光速度を測定すると,一般相対論の範囲内では重力場によるポテンシャルが異なれば光速度は異なります.
#「自分のいる場所」での局所的な光速度は誰がどこで測っても一定ですが.
Re: (スコア:0)
じつはよく分かっていないので質問させてください。
「自分のいる場所」が局所慣性系なら当然なのですが、地表にいる人のように重力を感じている人でも、
その人のわきを通る光速度は c として観測されるのでしょうか?
Re:光速超え (スコア:1)
>その人のわきを通る光速度は c として観測されるのでしょうか?
半分yesで半分noですね(確か).
通過する瞬間,無限小の時間で光が無限小の距離を進む際の光速度を測定できれば,観測地点を局所慣性系に接続できますので光速度は変わらずcになります.
一方,自分のいる場所をごく短い(けれど有限の)時間をかけて光が有限の距離を進む様子から光速度を算出するとcからずれる……はず.
実際の測定ではどうしても有限のサイズが必要なんで,原理的には光速度はcからずれて測定される……だったような.
#さすがにその辺の細かい議論は覚えてないんですいません.
Re: (スコア:0)
どうもありがとうございますm(..)m 極限では c ということなんですね。
一般相対論ではもはや光速度は不変ではないのに、「自分のいる場所」では
光速 c のままというのがわかったようなわからないような状態でした(^^;
とても大切なヒントを頂いた気がします。 ありがとうございましたm(..)m