おまけ: 日本よりも海外で著名な佐々木正氏の名前が嶋氏と同列に並んでいます。 http://www.computer.org/portal/web/csdl/doi/10.1109/85.601727 This paper investigates the context for the development of one of the earliest microprocessors, the Intel 4004. It considers the contributions Intel employees, most notably Marcian E. "Ted" Hoff, Jr., and Federico Faggin, made and contributions other people made to this development who are not generally known, most notably Tadashi Sasaki and Masatoshi Shima. The paper represents a case study of how corporate and national cultures affect technological development and of the many aspects of invention, including conceptualization, logical design, engineering, fabrication, capitalization, and marketing.
38年ぶりか… (スコア:4, 興味深い)
これ、設計したの嶋さんだよね。異様にチップ数を要求するビジコンの高機能電卓と、
シンプルながら高性能なミニコンの設計を見比べて、とりあえずビジコンの依頼に
インテルの会社規模ではとても応じることができないのを見て取った末、
それなら「単純な4ビットのCPUを作って、後はプログラムで何とかすればいいじゃん」
ってアイデア出したのがフェデリコ・ファジーン。
だけど4ビットじゃオモチャすぎて誰も設計をやりたがらなくて、結局嶋さんにやらせようって話に。
ファジーンのイニシアルはチップに埋め込まれたけど…
ITProにプロセッサ温故知新ってコーナーで嶋博士が寄稿されているのを
見つけたので、また読んでみようと思っています。
Re:38年ぶりか… (スコア:5, 興味深い)
確かに、フェデリコ・ファジンのイニシャル"F.F."の文字が見えますね。
Intelによる実物写真 [intel.co.jp](右下あたり、拡大写真だと見やすい)
今回のアニバーサリープロジェクトによる再現マスクパターン(jpg) [mit.edu]上でももちろん見えます。(右上あたり)
8080のフォトマスクには嶋家(開発者の嶋正利氏)の家紋が入っているという話ですが、写真 [intel.co.jp]を見てもよく分からないなあ。
Re: (スコア:0)
拡散層だと肉眼では見つけられないでしょう。チェックTrや目合わせパターンだったりして。
うちの会社の製品だとコンタクト層でドット文字を書いてるのがありました。
Re:38年ぶりか… (スコア:5, 参考になる)
外から見ても分からないマークなんて、コピープロテクト用でもない限り入れる意味ありませんよ。
嶋家の家紋というのはこんな形で [otomiya.com]
本家インテルのサイトにある8080B [intel.com]の写真を見ると確かに存在しないのですが、
こっちの写真の左下に何か見えるのがソレっぽい [fsu.edu]という結論になりました。
# 写真が90度回転してるので8080と書いてある文字を目印にして探してみて下さい。
# 比較するとその部分だけ、何もなかったはずのスペースに追加されているのが分かりますね。
おそらく、8080の初期バージョンだけに存在し、マスクを改版した時には削除されたのでしょう。
8080Bバージョンが出た頃には既に嶋博士もインテルに在籍していなかった可能性があります。
なにしろ、インテルのスピンアウト組で結成されたザイログ社製Z80も彼の設計なんですから。
# 以前に調査した時に書いた自分の日記 [srad.jp]より。
Re:38年ぶりか… (スコア:3, 参考になる)
「オリジナルの8080には、左下隅のイニシャルに重ねて筆者の家紋が入っている」とある。
Re:38年ぶりか… (スコア:1)
>「マイクロコンピュータの誕生」我が青春の4004(岩波書店 1987)
どうせなら、記念にこっちを再販してほしいかも。
Amazonで見たら、「中古商品4点¥ 10,000より」だってさ。
Re: (スコア:0)
Re:38年ぶりか… (スコア:1, 参考になる)
NHK「電子立国・日本の自叙伝 第5回 8ミリ角のコンピューター」
で、家紋のアップが出てたと思います。
#「ヤッター!」とかの話は確実にしてましたが
##HEROES じゃありません
Re: (スコア:0)
>##HEROES じゃありません
### ヤッターマンでもありません
Re: (スコア:0)
書籍版で確認しました(完結 pp.176-177)
8080A の全体と、左上隅、左下隅の拡大写真があるんですが、
左下隅(上のコメントで出ていた「ソレっぽい」位置)に家紋が入っていました。
ただ、本文にはこうあります。
家紋の近くにある回路の図形がダイの同じ位置の図形と完全には一致しないので、やはり拡大写真はマスクパターンのようです。
ダイ上で積層されてしまうと潰れてしまうということですかね。
そして外見のパッケージ写真は 8008 だったり。
相田さん……。
8080の家紋は (スコア:0)
8080の家紋についてはこんな話 [srad.jp]がありました。
家紋があったのは最初の版だけなのかも?
Re: (スコア:0)
Re:38年ぶりか… (スコア:5, 興味深い)
類似の話としては、ソニーの中の人に「なんでソニーNEWS800の横幅はあのサイズ?」と聞いたら、「組み立てラインの都合でビデオデッキと同じ横幅」とか言っておられた、ってのがあります。
Re:38年ぶりか… (スコア:1, 興味深い)
初代のX1もそうですね。
日本コカコーラ-シャープ-NECの、ガラパゴス島初のマイクロプロセッサは4004に遅れること1ヶ月ですが、資料はほとんどありません。
Re:38年ぶりか… (スコア:3, 参考になる)
> 日本コカコーラ-シャープ-NECの、ガラパゴス島初のマイクロプロセッサは4004に遅れること1ヶ月ですが、資料はほとんどありません。
書名を思い出しました。
「世界にないものを創れ〜日本コカ・コーラ、シャープ、NECによる携帯用コンピュータ開発物語」
http://www.eis-japan.com/reading/2006.htm [eis-japan.com]
> 本書には、評者がかつて取材させてもらったNECの方々が登場している。実に懐かしい。インテルのノイスやホフとシャープの技術者との交流、小型プリンタのスター精密が業容を大きくするキッカケとなった逸話など、興味深い話が数多く盛り込まれており楽しく読める。
読んだ人だけが得をする比類なきおまけ
http://www.ieeeghn.org/wiki/images/f/fd/Aspray,_1997.pdf [ieeeghn.org]
Re: (スコア:0, オフトピック)
ただの一過性の流行だと思いますが、なんでもかんでも「ガラパゴス」と連呼するのはよしましょうよ。
本当のガラパゴス諸島(エクアドル)についてググる人が困るじゃないですか。
あと、ガラパゴス諸島の生物相って、そんなに変わっているとも思えません。
前にも主張したことがあるのですが、「独自の進化を遂げ、外界と大きく生物相が異なる」という比喩なら、
オーストラリア大陸がふさわしいと思います。
あと、日本も十分固有種が多い島国だとおもいます。
Re: (スコア:0)
まあ、自虐大好き民族の琴線に触れたんでしょうね。
あ~やだやだ。
Re: (スコア:0)
驕りと傲慢は崩壊に先立つと言われている。
なぜなら愚か者は反省することを自虐だと思うからだ。
Re:38年ぶりか… (スコア:2, 興味深い)
今の目から見たら考えられないレイアウトです
・NMOS
・延々と拡散層を伸ばして配線に使ってる
・タイミングの微調整用(?)に容量(拡散層/ゲート酸化膜/ポリシリコン)をたくさん使ってる
すべて手作業でレイアウトしたんだから大したものです
Re:38年ぶりか… (スコア:1, 参考になる)
明確な記述へのポインターを今すぐ出せないのですが、4004や8080では嶋氏はロジックデザイナーだったようですね。
Z80とZ8000はアーキテクトとしての参加は間違いありません。
おまけ: 日本よりも海外で著名な佐々木正氏の名前が嶋氏と同列に並んでいます。
http://www.computer.org/portal/web/csdl/doi/10.1109/85.601727
This paper investigates the context for the development of one of the earliest microprocessors, the Intel 4004. It considers the contributions Intel employees, most notably Marcian E. "Ted" Hoff, Jr., and Federico Faggin, made and contributions other people made to this development who are not generally known, most notably Tadashi Sasaki and Masatoshi Shima. The paper represents a case study of how corporate and national cultures affect technological development and of the many aspects of invention, including conceptualization, logical design, engineering, fabrication, capitalization, and marketing.
Re: (スコア:0, 既出)
Think GNU より。
2-2.Intel 社 i860 のマスク・パターンの額縁の話
rms の部屋の下にビニールで包装された額が立てかけてあった。それは Intel 社の i860 という
32 ビット (外部バスが 64 ビットなので 64 ビット CPU とも言われることもある)CPU のマスク・
パターンの拡大写真である。その下に「Richard の協力に感謝する」といった文面があった。
どうも i860 の gcc の移植に rms がイチマイ噛んでいるような気がした。というのは最近の gcc
(GNU C コンパイラ) にはきれいな Intel 社 i860 のコードが入っていたし、Intel 社からも i860
用のサポートのアナ
Re:38年ぶりか… (スコア:1)
i860は、SONY NEWS用のでかいグラフィックカードに載ってたのを見たのが最初で最後だったな
何もかも懐かしい…
-------- tear straight across --------
Re:38年ぶりか… (スコア:1)
i860後継のi960になると、PCIインタフェース内蔵モデルの使い勝手のおかげか、
RAIDインターフェイスカードとかで「I/Oプロセッサ」としてよく使われてましたね。
DOS/V雑誌とかだと、たまにi960を「RAIDコントローラ」と紹介してたりして、
思わず違うだろとツッコミを入れたくなることがありました…
Re: (スコア:0)
> 思わず違うだろとツッコミを入れたくなることがありました…
i960はi860の後継ではありません。
高信頼性システムで有名だったマイヤーズをIBMからつれて来て作らせた、iAPX432の後継チップです。
http://libra.msra.cn/Author/2321530.aspx [libra.msra.cn]
ウィキに書いてあるから(坂村先生の本のどれかにも)間違いありません。
i860はCray on a chipを目指したナンバークランチャーです。
Re:38年ぶりか… (スコア:1)
> i960はi860の後継ではありません。
うわっ、なんと、i960は1985年、i860は1989年で、i960の方が先だったんですね…
ずっと勘違いしてましたよorz。