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インプレスによると [impress.co.jp],電子書籍の市場規模は10億円程度らしいんだけど,なぜかこの手の話で電子辞書は除外されることが多いのが不思議。IC電子辞書の市場規模は今や450億円ぐらいで,すでに紙の辞書の売り上げを上回っているのだから,狙うべき市場は明らかだと思うんだけど,わざわざ違うところを向くというのはおもしろいね。
単純にIC電子辞書に特化されたハードウェアに対して、汎用性のある電子ブックで勝負を挑んでも勝ち目がないからでは?
うーん,その土俵の設定の仕方がおかしいんじゃないか,といいたいわけです。まさにご指摘の通り,IC電子辞書は機能を特化しているからこそ成功しているわけで,そこからどの機能が受け入れられているかを評価すべきでしょう。松下はそれをちゃんとやってないと思う。ほかでも議論になっているけど,検索ができない電子データなんかほとんど価値がないと思いますし。
また,IC電子辞書で犠牲にしていた汎用性こそ,これからの技術革新で克服していくべき課題だと思います。かつてソニーが出していた電子ブックプレーヤーはCDを入れ替えれば使えて,一定の汎用性は確保されていましたが,いかんせん使い勝手が悪かった。そういうところを改良していけばいいのに,新しいデバイスができたからといって,すぐに紙を電子と液晶で置き換えようなんて方向にいっちゃうというのは無駄が大きすぎると思う。
あと,
それと、引きたい対象が電子ブックに表示されていたら、検索できないじゃないですか
これ意味わかんなかったんで解説希望。
元コメントからは「複数のコンテンツを同時再生させるのは技術的には容易でも現実的には難しい」ということを読み取れなかったんだけど,別のアプリケーションから辞書を引いたり,複数の書籍をまたがって検索するという機能自体は,電子辞書でもPDAでもすでに実現しているよね。 電子辞書なら,たとえば英和で引いた単語を英英で引き直すということがボタン一発でできるし,PDAの辞書もテキストを読むアプリケーションからすぐに呼び出せる。 だから,そんな機能さえ提供しない「電子書籍」っていったい何?と思ってしまう。
もちろん,コピーが問題だという心配もわかるけど,そのせいで商売が成り立たなくなるほどではないんじゃないかな。 (これについては根拠ないので,数字を挙げての反論は歓迎)
いずれにしても,電子辞書の成功は,通読の必要がなく,紙だとかさばる(したがって電子化することで検索が容易になり使い勝手が大幅に向上する)書籍は,紙よりも電子化されたものの方が需要が大きかったことを示しており,その点を認識する必要があるということです。 新潮文庫のCD-ROMを挙げていた人もいたけど,それもまったく同じ。
なんか議論がかみ合わないなあ。「検索もできない,ただ紙を電子ペーパーに置き換えただけのプラットフォームを作ること自体に意味があんまりないんじゃないの?」ということを最初の書き込みから言ってるわけですが。 電子書籍というとすぐ紙からの置き換えがいつ実現するかというような議論になりがちだけど,実際には電子辞書という形で普及してきているから,これを出発点として改良が進めばいいと言ってるんだけど,それについての反応はほとんどなくて,今度出てきた規格にとって辞書は適合的じゃないという話しか出てこないのでフラストレーションがたまります。
もう1つ,コンテンツ提供についてですが,今IC電子辞書にコンテンツを提供している出版社にとって,電子辞書自体が海賊版のようなもの,と言うと極端すぎるけど,紙の辞書と電子辞書では利益率が全然違うわけ。でもあえて提供し続けているのは,電子辞書の分野での存在感を高めれば,少しでも紙の辞書の売り上げにつながるから。 という状況を考えても,電子書籍に適合的な分野というのは,実はコピーをそんなに恐れなくてもいい分野なのかもしれない,と推測しています。少なくとも,辞書の出版社はレコード会社ほどコピーを恐れていないのは確か。 で,出版サイドとして期待してるのは,電子書籍としてある程度汎用的なフォーマットができて,ハードウェアから独立したソフトウェアを出版社が供給する形になれば,利益率も改善されて,より望ましい循環ができるんじゃないか,ということなんだけど,少なくともΣBookにはそういった変化の牽引力になることは期待できないでしょう。
>電子辞書の方が利益率は桁違いに高いです
それは何を根拠に書いてるの?「新文化」とか AERA にそういう記事が載ったと思うけど。 というか,メーカー側の理屈はそうなのかな? 「二次利用なので」ということは紙の辞書がすでにあることを前提としているわけでしょ。純粋に辞書1部あたりの収益で比較すると,電子辞書搭載のたとえば英和辞典は,1台売れるごとに出版社に入るロイヤルティは紙の辞書の定価の数パーセントだけど,紙の辞書ならざっと定価の1/3は出版社の収入になる。もちろんそこから製作費用も出さなきゃいけないわけだけど,残る分も紙の辞書の方が多い。 今みたいに副収入的なビジネスとしてやっているうちはいいけど,今後,紙の辞書がどんどん電子辞書に置き換えられていけば,ロイヤルティの見直しとかないとやっていけないということになるんじゃないだろうか。
製版費用がまったくいらない,最初から電子辞書フォーマットでしか出さないというやり方ならどうなのか,ちょっとわからないけど,現実にそういうことをしているところはまだないし,電子辞書メーカーも歓迎しないだろう。
でも,メーカーとしては売れなきゃ意味がないわけでしょ? (売れなくてもいい,おいしいビジネスじゃない限り) MP3なんて別に楽曲内の検索とかできなくてもいいけど,文書の場合,検索ができるのとできないのとでは使い勝手が大違い。売れ行きに大きく影響してくると思う。 売れる要素を切り捨てたように見えるから,がっかりしているわけ。「100万台」なんて数字も見たけど,初代ΣBook 単体でどれだけ見込んでるのかな。
現実に「電子化された書籍」として売れてる電子辞書というものがある(これは機能をかなりしぼった,「割り切った」ものだ)のに,そのよさ,つまり売れている理由を取り入れないで,一足飛びに紙の書籍をなぞるという方向に行っている。それは不可解だ,という話。
商売として離陸させて,規格を安定させて,コンテンツメーカーが安心して商品を供給できるような状況に早くなってほしいだけなんだけどね。 発表前にはΣBook に少なからず期待していたのだけれど,これではちょっと… 東芝は今回端末を発表していないけど,松下もまだ早すぎだったんじゃないだろうか。これがコケたときのマイナスの影響が気になる。 ZDnet の記事 [zdnet.co.jp]によると,「複数フォーマットに対応」「今後T-TimeやXMDFに対応させることも可能」だということなので,将来に対する期待はかけられると思うけど,この端末は,電子辞書よりもバーンズ&ノーブルが取り扱いを中止した失敗例のほうに似ている。それならそれでいいけど,少なくとも,T-TimeやXMDFに対応した製品ができるまで待って,現在のハードウェアに比べての優位性をもっとアピールした方がよかった。
結局のところ,イメージでデータを提供する方がずっと簡単だというだけなのに,「世界中の文字を表現できる」なんて甘っちょろいごまかしが通用すると思ってるのが気に食わないだけかも。おれの場合。
別に「高機能なものじゃないと売れない」なんて書いてないし,「松下は電子辞書をなぜ出さないか」とも書いてないんだけど。 「検索は電子書籍の機能として不可欠じゃないか」「電子辞書がなぜ売れているかに学べ」とは書いた。こういう端末にコストが理由で検索機能がつけられないとしたら,発売はまだまだ時期尚早だったということなんじゃないの?
あと,電子辞書市場はそんな成熟した市場じゃない。そうだったとしたら3ヶ月に1回新製品が登場したりしないでしょ。 「新規参入は難しい」どころか,むしろ,既存の電子辞書とは全然違うハードウェアで辞書機能を提供するメーカーが出てきて,さらに活性化する可能性もあると思う。
紙の書籍の利益率については,別のコメント [srad.jp]でもちらっと書いたけど,実際には初版1刷ではふつう赤字。2刷以降,製版費用がかからなくなってはじめて利益が出るようになり,刷る回数を重ねればだんだん利益が大きくなってくるという世界です。
そうか,「利益率」という言葉の使い方がまずかった。ここでは発行部数と利益の比という意味で使っていました。ふつうはそういう言い方しないもんなあ。すいません。
紙の辞書の場合 売上:卸価格×発行部数 原価:製版・印刷・製本費用,流通経費,紙代,印税… 電子辞書の場合 売上:ロイヤルティ×売上部数 原価:データ修正費用,印税
電子辞書のほうが売上高利益率が高い(これはAC氏の指摘どおりだと思う)のでうまみのあるビジネスに見えるかもしれないけど,同じ部数の出荷で比較すると,粗利は紙の辞書の方が大きい。 しかも電子辞書の売上部数が伸びれば紙の辞書の売上部数は下がるから,増刷の部数や回数も影響を受け,さらに収益構造が悪化するという問題点もある。版元にとっては,紙の辞書が売れてくれる方がはるかにありがたいわけ。
万能化=売れる要素ではないってのは現状のPDA市場を
だれが「万能化」しろっつったよ。バカか。ちゃんと読め。 市場の動向がわかればコケてもいいのか。コケた先行事例なんかいくらでもあるだろうが。それと同じことやって金をドブに捨てるのかよ。まったくめでてーな
>市場の動向がわかればコケてもいいのか。 良い事もあるのでは?
というよりも規格の立ち上げ時期なんかそんなもんでしょう。
俺も物好きなんでヘンなものを買うのだが、やはり動向見るだけだなってのは多いよ。 また、誰かが実装しないといくら規格だけワイワイしても始まらない。 でも、一番手は間違い無くババを引く。 松
規格さえ普及すれば良いんではない? どうせ目的はSDカードの販売量をふやす事でしょうから。 となれば、初期の端末は他社が
「この程度ならうちの方が
こちらはカラーですね。
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未知のハックに一心不乱に取り組んだ結果、私は自然の法則を変えてしまった -- あるハッカー
成功例に学ばないのはなぜ? (スコア:1)
インプレスによると [impress.co.jp],電子書籍の市場規模は10億円程度らしいんだけど,なぜかこの手の話で電子辞書は除外されることが多いのが不思議。IC電子辞書の市場規模は今や450億円ぐらいで,すでに紙の辞書の売り上げを上回っているのだから,狙うべき市場は明らかだと思うんだけど,わざわざ違うところを向くというのはおもしろいね。
Re:成功例に学ばないのはなぜ? (スコア:0)
辞書は読むものではなく引くものなので、入力・検索機能が必要になるのと、表示する対象を辞書に限定することで表示機能の簡略化(たとえば液晶の解像度やサイズなど)・ハードウェアの簡略化(データのマスクROM化、画像圧縮の非搭載など)ができます。だから、使い勝手・価格ともに勝負
Re:成功例に学ばないのはなぜ? (スコア:1)
うーん,その土俵の設定の仕方がおかしいんじゃないか,といいたいわけです。まさにご指摘の通り,IC電子辞書は機能を特化しているからこそ成功しているわけで,そこからどの機能が受け入れられているかを評価すべきでしょう。松下はそれをちゃんとやってないと思う。ほかでも議論になっているけど,検索ができない電子データなんかほとんど価値がないと思いますし。
また,IC電子辞書で犠牲にしていた汎用性こそ,これからの技術革新で克服していくべき課題だと思います。かつてソニーが出していた電子ブックプレーヤーはCDを入れ替えれば使えて,一定の汎用性は確保されていましたが,いかんせん使い勝手が悪かった。そういうところを改良していけばいいのに,新しいデバイスができたからといって,すぐに紙を電子と液晶で置き換えようなんて方向にいっちゃうというのは無駄が大きすぎると思う。
あと,
これ意味わかんなかったんで解説希望。
Re:成功例に学ばないのはなぜ? (スコア:0)
電子ブックの検索が出来ないよ
と言いたいのでしょうかねぇ。
Re:成功例に学ばないのはなぜ? (スコア:0)
> これ意味わかんなかったんで解説希望。
仮に電子辞書の機能を電子ブックで実現できるコンテンツがあったとしましょう。
で、電子ブックに表示されている別のコンテンツ(例えば小説でも、解説書でも、なんでもいいです)に出てくる言葉を調べようとしたときにはどうしたらよいのでしょうか?
一旦今読んでいるコンテンツのメディアを抜いて、辞書が入ったメディアを挿して調べてまた抜いて、元のメディアに戻して続きを読む、なんて悪夢です。
別のフラッシュメ
Re:成功例に学ばないのはなぜ? (スコア:1)
元コメントからは「複数のコンテンツを同時再生させるのは技術的には容易でも現実的には難しい」ということを読み取れなかったんだけど,別のアプリケーションから辞書を引いたり,複数の書籍をまたがって検索するという機能自体は,電子辞書でもPDAでもすでに実現しているよね。
電子辞書なら,たとえば英和で引いた単語を英英で引き直すということがボタン一発でできるし,PDAの辞書もテキストを読むアプリケーションからすぐに呼び出せる。
だから,そんな機能さえ提供しない「電子書籍」っていったい何?と思ってしまう。
もちろん,コピーが問題だという心配もわかるけど,そのせいで商売が成り立たなくなるほどではないんじゃないかな。
(これについては根拠ないので,数字を挙げての反論は歓迎)
いずれにしても,電子辞書の成功は,通読の必要がなく,紙だとかさばる(したがって電子化することで検索が容易になり使い勝手が大幅に向上する)書籍は,紙よりも電子化されたものの方が需要が大きかったことを示しており,その点を認識する必要があるということです。 新潮文庫のCD-ROMを挙げていた人もいたけど,それもまったく同じ。
Re:成功例に学ばないのはなぜ? (スコア:0)
ただ、複数アプリケーションを同時に動かそうとすると、それぞれのアプリケーションのためのメモリが増え、OSをのっけてマルチタスク化&ユーザーインタフェース実現の為のCPU性能が要求され・・・・、とかやってるうちに、PocketPCやタブレットPCと大差ないものができかねません。
機能・性能的に大差がないものであれば、よほどの事をしない限り消費電力も大差がないので、あえて別のプラットフォームを作る必要はなくなってしまいます。(「よほどのこと」は今の日本の大手電機メーカーでは無理です。やれるとしたらS社くらいじゃないかと。)
ちなみに今回の∑ブック
Re:成功例に学ばないのはなぜ? (スコア:1)
なんか議論がかみ合わないなあ。「検索もできない,ただ紙を電子ペーパーに置き換えただけのプラットフォームを作ること自体に意味があんまりないんじゃないの?」ということを最初の書き込みから言ってるわけですが。 電子書籍というとすぐ紙からの置き換えがいつ実現するかというような議論になりがちだけど,実際には電子辞書という形で普及してきているから,これを出発点として改良が進めばいいと言ってるんだけど,それについての反応はほとんどなくて,今度出てきた規格にとって辞書は適合的じゃないという話しか出てこないのでフラストレーションがたまります。
もう1つ,コンテンツ提供についてですが,今IC電子辞書にコンテンツを提供している出版社にとって,電子辞書自体が海賊版のようなもの,と言うと極端すぎるけど,紙の辞書と電子辞書では利益率が全然違うわけ。でもあえて提供し続けているのは,電子辞書の分野での存在感を高めれば,少しでも紙の辞書の売り上げにつながるから。
という状況を考えても,電子書籍に適合的な分野というのは,実はコピーをそんなに恐れなくてもいい分野なのかもしれない,と推測しています。少なくとも,辞書の出版社はレコード会社ほどコピーを恐れていないのは確か。
で,出版サイドとして期待してるのは,電子書籍としてある程度汎用的なフォーマットができて,ハードウェアから独立したソフトウェアを出版社が供給する形になれば,利益率も改善されて,より望ましい循環ができるんじゃないか,ということなんだけど,少なくともΣBookにはそういった変化の牽引力になることは期待できないでしょう。
Re:成功例に学ばないのはなぜ? (スコア:1)
> 紙の書籍と競合します。その点からも主要な出版社はまず
> 乗ってこれないと思います。出版社にとってのメリットも
> よくわからないですし。
その紙の書籍を扱う既存チャネル・書籍流通インフラに対して、果たして出版社が不満を持っていないものなのでしょうか?「既存チャネルである書店で扱う紙の書籍と競合する」ということは、必ずしも出版者側のデメリットとは限らないのではないでしょうか?
現状の書籍流通インフラあるいはそこから得られる情報の速度・量に対して不満があって、そして新たなコンテンツを流すインフラがその不満を解消する可能性があるならばそれは出版社にとってのメリットと判断する人がいてもおかしくない、という可能性はないものでしょうか?
Re:成功例に学ばないのはなぜ? (スコア:0)
たぶん、噛み合わないと思いますよ。
自分は逆に「高機能のものを作っていくと、結局PocketPCやTabletPC上でソフトで実現しても変わらなくなる」と言っているのです。そして、マスプロダクトの宿命として「数量の少ないものは高い」→「高いものは売れない」→「数量が期待できないのでますます高くなる」という悪循環に陥ります。すごく大
Re:成功例に学ばないのはなぜ? (スコア:0)
> 果たして出版社が不満を持っていないものなのでしょうか?
> 「既存チャネルである書店で扱う紙の書籍と競合する」というこ
> とは、必ずしも出版者側のデメリットとは限らないのではないで
> しょうか?
不満はきっとあるでしょう。
あなたが中堅クラスの出版社の社長だとして、電子出版にコンテンツ提供をはじめると仮定します。流通経費が少なくなるので、紙の本の値段の半分にコンテンツの価格を設定しようとしていると仮定しましょう。
当然、あなたの会社の本を扱っている書籍販売
Re:成功例に学ばないのはなぜ? (スコア:1)
電子辞書の方が利益率は桁違いに高いです。
各社共既にデジタル入稿ですし、電子辞書に出すデータは二次利用なので丸儲けです。
また、書籍の辞書に使用する紙は薄くて丈夫な特殊な紙とインクを使いますし、
製本にも手間がかかりますのでその差は大きくなります。
前提が間違っているので議論は噛み合わないのも仕方ないかと。
Re:成功例に学ばないのはなぜ? (スコア:1)
>電子辞書の方が利益率は桁違いに高いです
それは何を根拠に書いてるの?「新文化」とか AERA にそういう記事が載ったと思うけど。
というか,メーカー側の理屈はそうなのかな?
「二次利用なので」ということは紙の辞書がすでにあることを前提としているわけでしょ。純粋に辞書1部あたりの収益で比較すると,電子辞書搭載のたとえば英和辞典は,1台売れるごとに出版社に入るロイヤルティは紙の辞書の定価の数パーセントだけど,紙の辞書ならざっと定価の1/3は出版社の収入になる。もちろんそこから製作費用も出さなきゃいけないわけだけど,残る分も紙の辞書の方が多い。
今みたいに副収入的なビジネスとしてやっているうちはいいけど,今後,紙の辞書がどんどん電子辞書に置き換えられていけば,ロイヤルティの見直しとかないとやっていけないということになるんじゃないだろうか。
製版費用がまったくいらない,最初から電子辞書フォーマットでしか出さないというやり方ならどうなのか,ちょっとわからないけど,現実にそういうことをしているところはまだないし,電子辞書メーカーも歓迎しないだろう。
割り切りでしょ? (スコア:0)
それはそれで意味はありますよ。
少々意味が減るって事はあったとしても、電子的流通は出来るしビューアの使いまわしも出来るしってレベルでは。
となれば単なる割きりとして「検索しない」ってのもアリだと思いますよ。
実際、折角電子的コンテンツを利用しているMP3プレイヤーですが、検索なんかほとんどのものは持っていないですが、ユーザー数は着実に増えている訳で。
ΣBoo
Re:割り切りでしょ? (スコア:0)
ΣBookという商品単体での「機能削減=割り切り」は別に構わないのですが、そこで流通するコンテンツにまでその制限が課せられてしまう状況は魅力的とは言いがたいでしょう。
#将来、検索機能付きのビューアを作成することも出来ないわけですし
Re:割り切りでしょ? (スコア:1)
でも,メーカーとしては売れなきゃ意味がないわけでしょ? (売れなくてもいい,おいしいビジネスじゃない限り) MP3なんて別に楽曲内の検索とかできなくてもいいけど,文書の場合,検索ができるのとできないのとでは使い勝手が大違い。売れ行きに大きく影響してくると思う。 売れる要素を切り捨てたように見えるから,がっかりしているわけ。「100万台」なんて数字も見たけど,初代ΣBook 単体でどれだけ見込んでるのかな。
現実に「電子化された書籍」として売れてる電子辞書というものがある(これは機能をかなりしぼった,「割り切った」ものだ)のに,そのよさ,つまり売れている理由を取り入れないで,一足飛びに紙の書籍をなぞるという方向に行っている。それは不可解だ,という話。
商売として離陸させて,規格を安定させて,コンテンツメーカーが安心して商品を供給できるような状況に早くなってほしいだけなんだけどね。 発表前にはΣBook に少なからず期待していたのだけれど,これではちょっと…
東芝は今回端末を発表していないけど,松下もまだ早すぎだったんじゃないだろうか。これがコケたときのマイナスの影響が気になる。
ZDnet の記事 [zdnet.co.jp]によると,「複数フォーマットに対応」「今後T-TimeやXMDFに対応させることも可能」だということなので,将来に対する期待はかけられると思うけど,この端末は,電子辞書よりもバーンズ&ノーブルが取り扱いを中止した失敗例のほうに似ている。それならそれでいいけど,少なくとも,T-TimeやXMDFに対応した製品ができるまで待って,現在のハードウェアに比べての優位性をもっとアピールした方がよかった。
結局のところ,イメージでデータを提供する方がずっと簡単だというだけなのに,「世界中の文字を表現できる」なんて甘っちょろいごまかしが通用すると思ってるのが気に食わないだけかも。おれの場合。
Re:成功例に学ばないのはなぜ? (スコア:1)
別に「高機能なものじゃないと売れない」なんて書いてないし,「松下は電子辞書をなぜ出さないか」とも書いてないんだけど。 「検索は電子書籍の機能として不可欠じゃないか」「電子辞書がなぜ売れているかに学べ」とは書いた。こういう端末にコストが理由で検索機能がつけられないとしたら,発売はまだまだ時期尚早だったということなんじゃないの?
あと,電子辞書市場はそんな成熟した市場じゃない。そうだったとしたら3ヶ月に1回新製品が登場したりしないでしょ。 「新規参入は難しい」どころか,むしろ,既存の電子辞書とは全然違うハードウェアで辞書機能を提供するメーカーが出てきて,さらに活性化する可能性もあると思う。
紙の書籍の利益率については,別のコメント [srad.jp]でもちらっと書いたけど,実際には初版1刷ではふつう赤字。2刷以降,製版費用がかからなくなってはじめて利益が出るようになり,刷る回数を重ねればだんだん利益が大きくなってくるという世界です。
Re:成功例に学ばないのはなぜ? (スコア:0)
収入と利益率をごっちゃにしちゃいかんですよ。議論が成り立たない。ついでに言えば、粗利と営業利益もごっちゃにしてはいけないです。
まず、紙の辞書の方は、出版社が印刷・製本・問屋までの流通・棚卸在庫管理を行わなければならないので、出版社から問屋への卸価格(これがzokkonさんのいっている収入でしょう)から印刷・製本・流通・棚卸在庫管理の経費と、棚卸在庫にかかる資本コストが必要でしょう。これをAとします。実際には辞書を電子データとして作成する費用(B)と、紙
Re:成功例に学ばないのはなぜ? (スコア:1)
そうか,「利益率」という言葉の使い方がまずかった。ここでは発行部数と利益の比という意味で使っていました。ふつうはそういう言い方しないもんなあ。すいません。
紙の辞書の場合
売上:卸価格×発行部数
原価:製版・印刷・製本費用,流通経費,紙代,印税…
電子辞書の場合
売上:ロイヤルティ×売上部数
原価:データ修正費用,印税
電子辞書のほうが売上高利益率が高い(これはAC氏の指摘どおりだと思う)のでうまみのあるビジネスに見えるかもしれないけど,同じ部数の出荷で比較すると,粗利は紙の辞書の方が大きい。 しかも電子辞書の売上部数が伸びれば紙の辞書の売上部数は下がるから,増刷の部数や回数も影響を受け,さらに収益構造が悪化するという問題点もある。版元にとっては,紙の辞書が売れてくれる方がはるかにありがたいわけ。
Re:割り切りでしょ? (スコア:0)
そのままならそうでしょうが、それ用のソフトがあれば良いだけのお話だし、それが出来るのがPCの利点。
ならば、専用ビューアーの利点は?って意味だと思うのだが。
Re:割り切りでしょ? (スコア:0)
万能化=売れる要素ではないってのは現状のPDA市場を
Re:割り切りでしょ? (スコア:1)
だれが「万能化」しろっつったよ。バカか。ちゃんと読め。
市場の動向がわかればコケてもいいのか。コケた先行事例なんかいくらでもあるだろうが。それと同じことやって金をドブに捨てるのかよ。まったくめでてーな
Re:割り切りでしょ? (スコア:0)
一つ機能を追加すれば、また一つ欲しくなるのが人情。
行きつくところは結局は「万能化」以外の何物でも無いと思われ。
>市場の動向がわかればコケてもいいのか。
良い事もあるのでは?
というよりも規格の立ち上げ時期なんかそんなもんでしょう。
俺も物好きなんでヘンなものを買うのだが、やはり動向見るだけだなってのは多いよ。
また、誰かが実装しないといくら規格だけワイワイしても始まらない。
でも、一番手は間違い無くババを引く。
松
松下としては (スコア:0)
規格さえ普及すれば良いんではない?
どうせ目的はSDカードの販売量をふやす事でしょうから。
となれば、初期の端末は他社が
「この程度ならうちの方が
東芝が出した (スコア:0)
こちらはカラーですね。