動的リンクとGPL
すこし前の話になるが、日経Linuxのページに Hard Hat Linux を販売する米 Monta Vista Software副社長の Commune氏のインタビュー記事が掲載されていた。この中で発せられたGPLと知的所有権の保護に関する質問に対して、同氏は「この問題は既に解決し、GPLのルールに従いながら知的所有権を保護することは可能」としいる。 それに続く記者の捕捉コメントでは
同社ではGPLのライブラリは動的にリンク,LGPLのライブラリは静的にリンクするという方法で,ソース・コードの公開義務を回避している
とあるのだが… え!? そうなの? そんなGPL解釈初めて聞いたぞ。ちなみに、同じ日経LinuxのQ&Aのページには
「GPLライブラリを利用したプログラムは,静的リンクであれ動的リンクであれGPLで配布しなければなりません。」
とあるし、また、LGPLの前文には
"When a program is linked with a library, whether statically or using a shared library, the combination of the two is legally speaking a combined work, a derivative of the original library. The ordinary General Public License therefore permits such linking only if the entire combination fits its criteria of freedom." としっかり書かれているのだが…
時おり法的解釈にあいまいさが残る可能性を指摘されることもあるオープンソースライセンスの数々だが、それにしても最近、原文を読めば明白なこの手の勘違い(FUDのための意図的と思われる物も含めて)多すぎるのでかいだろうか。