量子テレポーテーションに成功…東大チーム
タレコミ by tub
tub 曰く、
物質の状態が瞬時に転送される「量子テレポーテーション」を3者間で行うことに、東大大学院工学系研究科の古沢明助教授らが世界で初めて成功した。研究が進めば高速コンピューターや暗号技術に応用できそうだ。 23日付の英科学誌ネイチャーで発表する。 テレポーテーションは、人間や物が瞬時に遠隔地に移動する現象としてSFなどに登場するが、量子テレポーテーションは、物質そのものは移動しない。実験は光子(光の粒)などで行われ、この粒の様々な性質を含んだ「量子力学的な情報」が、別の光子に瞬時に乗り移る。送信者の手元で情報が消え、受信者側に現れるという不思議な現象だ。 研究チームは、実験室に作った光学装置内で、光子を送信者、受信者、第三者の3か所に配置し、特殊な操作を加えて、送信者側から入力した情報を受信者側で再現することに成功した。さらに、このテレポーテーションは「第三者」の情報も合わせて処理することで作用する「3者間のネットワーク」になっていることも確認した