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日記

気象衛星ひまわり8・9号、三菱電機が契約

タレコミ by kitakitsune
kitakitsune 曰く、

気象庁 - 静止地球環境観測衛星(ひまわり8号及び9号)の入札結果について
三菱電機 - http://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2009/0717.htm

現行のひまわり67号(MTSAT-1R/-2)ペアを引き継ぐ、次期気象衛星ひまわり8・9号の契約者が三菱電機に決まった。契約金額は2基で約300億円。
8・9号と同じくDS2000バスを使ったひまわり7号が発射時質量4650kg、ドライ質量1700kg、設計寿命10年(うちミッション運用寿命5年)のところ、8・9号はそれぞれ3500kg、1300kg、15年(8年)となっており、航法機能の相乗りが無くなったため軽くなった一方、衛星の寿命は昨今のトレンドに従い延びている。まあ、商用衛星の市場もさして拡大せず、官需もそこまで期待できない状況では、衛星メーカにしてもロケットメーカにしても、あんまり衛星の寿命が長くなりすぎるのも困りものなのだが。
2014年度に8号、2016年度に9号と予定されている打ち上げの契約はまた別途行われる。気象庁の発表を読む限り「2基とも2014年3月31日、つまり2013年度末までに完成させろ」ということなので、2014年度の8号の打ち上げが仮に失敗してもすぐ9号を打ち上げてさらに代替衛星を発注、となるのだろう。残る個人的な関心事としては、

  • イメージャ
    気象衛星の一番大事なペイロードである地球を観測するイメージャは、ひまわり6号ではレイセオン、7号ではITTのものを使用した。アメリカのGOESシリーズの新しいものではずっとITTを使っているので、順当に行けばITTか。7年半に1基分しか需要が無いものをわざわざ国産化することもないだろうし。
  • 打ち上げ
    それぞれ単独で打ち上げるならH2A202で間に合うが、相乗りはあるのかどうか、あるとすれば相手はどの衛星か。もう少し(たぶん年単位で)時間が経たないと正直予想も立てられないが、個人的興味を言えばH2B+4/4D-LCフェアリングでの打ち上げを見てみたい。
  • 名称
    1977年に打ち上げたひまわりは静止気象衛星(GMS:Geostationary Meteorological Satellite)、ひまわり2~5号は静止気象衛星2~5号(GMS-2~-5)、6号になる予定だった1999年打ち上げ失敗の衛星は運輸多目的衛星1号(MTSAT-1:Multi-functional Transport SATellite-1)、6号は運輸多目的衛星新1号(MTSAT-1R)という正式名称がある。妙なのが7号で、前に打ち上げた2号が失敗、といった事情は一切無いのに初めから運輸多目的衛星「新」2号を名乗っていて、でも英語略称はMTSAT-2でRはつかない。今度の8・9号は気象庁単独だからMTSATではなくなるのは当然としても、「静止地球環境観測衛星」ということだから前に戻ってGMS-6/-7になる訳でもなさそうだし、直訳するとGeostationary Earth Environment Observation SatelliteつまりGEEOSとかGEEOSATとかになって何だか語呂が悪い。あるいはしれっと日本語と微妙に違う英語名称を付けるのだろうか。また、ひまわり8・9号という愛称の方が先行しているのはいいのだが、もし8号の打ち上げが失敗したら9号が8号に繰り上がるのかそのままなのか、代替で発注される衛星は8号か新8号か9号か新9号かはたまた10号か。

といった点が挙げられる。

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