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スルガ銀行の勘定系システム開発失敗、日本IBMに要件定義完了後のの費用42億円を支払う判決が確定

タレコミ by tamago915
tamago915 曰く、
日本IBMによるスルガ銀行の勘定系システムの開発中止を巡る訴訟で、2015年7月8日に最高裁は両社の上告を棄却し、日本IBMに約42億円を支払うよう命じる東京高裁判決が確定しました(参考:日経IT Pro、一審判決時のスラド記事:スルガ銀行とIBMのシステム開発を巡る裁判、IBMに74億円超の賠償命令)。

日本IBMが提案した勘定系パッケージ「Corebank」が適合せず、開発中止に追い込まれたわけですが、一審では提案後の費用74億円を日本IBMの「プロジェクトマネジメント義務違反」にあたるとして賠償する命令としています。二審は要件定義工程完了時の最終合意書の締結でプロジェクトマネジメント義務が発生したとして、それ以降の費用42億円を賠償対象としています。

二審判決では、「Corebank」の機能検証が日本IBM側に不足しており、今回のプロジェクトに適合しないことを要件定義段階で判断できなかったこと、そして最終合意時点で開発中止の可能性について言及しなかったことが指摘されています。ITベンダーの中止提言義務(日経IT Pro、要会員登録)とも呼ばれる、「ITベンダーはユーザー企業に対し、必要に応じてプロジェクトの抜本的な見直し、または中止を提言する義務を負う」とした判決文も確定したことになります。

タレコミ者としては、要件定義をもうちょっとまともにやれれば、仕様変更が頻発して開発者が困ることも減るだろうに(小並感)、と感じるわけですが、要件定義側、開発側、ユーザー側として思うことなどあればコメントいただければと思います。
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