頭のいい人間は減っていく運命にある
既に旧聞となってしまったが、アイスランドの研究チームがより多くの時間を教育に費やす傾向のある遺伝子群が減少傾向にあるという研究結果を発表した。この発表についてのNewsweekの記事によると、つまりは高等教育を受けるために時間をかけたことにより婚期が遅れるということであるようだが、ニュースリリースには
However, it appears that higher POLYedu scores have a substantial effect on delayed reproduction that is independent of the actual education attained. The effect is stronger in women than men.
《POLYedu(研究チームが算出した教育レベルに関する遺伝子群のスコア)の高さは、実際の学歴とは関係なく生殖時期の遅れをもたらしている》
との一文もあり、単純に時間的な制約だけの問題ではないことを示唆している。
個人的には、人間も未だに生存と繁殖の競争に生きているものの、医療の発展によって知恵を絞って生き残るタイプの有利さが(相対的に)失われ、繁殖力の高いタイプの人々が圧倒的に優勢になってきているように見える。現代の社会はPOLYeduスコアの高い層が有利になるシステムのために勢力の不均衡が目立たないが、誰の目にも明らかになった時には衝突が避けられないんじゃないだろうか。
結局は、結婚するのが当然という圧力のもと、見合いや縁組みで一律早々に結婚し繁殖する方式が、結果的には遺伝的な多様性を維持することに寄与していたのかも知れない。だとすると今は学問の発展と引き換えにそのボーナスを取り崩している段階ということか。
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