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日記

井戸書店での松宮宏『アンフォゲッタブル』発刊記念トーク&ジャズの夜参加レポ

タレコミ by minato_nakazawa
minato_nakazawa 曰く、
4月29日に偶々表記イベントの開催を知り,楽しみにしていた。歩いて行ける場所で,こんな素晴らしいイベントがあり,とくに予定が入っていない以上,行かないという選択はありえない。

18:50頃に井戸書店に着いたが,席は8割くらい埋まっていた。1000円払って,水かハイボールかビールから選べたのだが,まだ酔いたくなかったので水を貰った。

19:05頃満席となったところで『アンフォゲッタブル』(鐵人三國誌に書いたが,神戸を舞台にした美味しい話を書かせたらピカイチな著者だが、今回はジャズを軸に据えた胸が熱くなる展開に泣けた傑作であった)の著者である松宮宏さんが登場した。井戸書店の店主さん(たぶん)からの,床を木製にしたので棚を可動式にしてイベントスペースを作ったという説明に続いて,掛け合いのような形で,これまで松宮さんが書かれた神戸や姫路を舞台にした小説の着想や小ネタについての話が進んだ。発売直後に行われたトークライブに飛び入り出演した神戸市長って,なかなか粋な方なんだな。

『アンフォゲッタブル』の主人公が12歳でトランペットとともにひとりぼっちになってしまったときに支えになった曲がClifford Brownの「I remember」だったという一節の朗読(そごうで物産展を担当している市職員の方? が朗読された)に続き,Ruffのお二人が演奏された。

アコースティックギターの「けんちゃん」(とサックスの女性が何度も呼んでいた)とサックスの女性のデュオなのだが,本が吸音材になってもっとdeadな音場空間になるかと思ったが,想像以上に良い響きがしたのは,たぶん木の床だからだろう。いやもちろん楽器や演奏も良いのだと思うが。

その後も『アンフォゲッタブル』に出てきたネタの着想元や取材先から得た情報を少し話された後(たぶん『アンフォゲッタブル』の栞さんのモデルはRuffの女性サックス奏者だと話されていたような気がする。「けんちゃん」は唇がぶあつくなかったしトランペット奏者ではないから主人公のモデルではないはずだが),今度は「けんちゃん」がアンパンマンミュージアムの裏で主人公がトランペットを練習しているシーンを読んで思いついて作った,出来たてほやほやの曲として「ピース」がギターソロ曲として演奏された(曲の感じから言って,たぶんPeaceなのだと思うが,もしかしたらPieceかもしれない)。ギターの音がメチャクチャ良かったし,メロディも美しかったので,音源が欲しくなってしまった。

その後暫くして松宮さんの話は一段落して,ここからはRuffのライブです,ということで,ミニライブが行われた。Ruffのお二人は塩屋にお住まいで,スタンダードではなく,ライブではほぼオリジナル曲を演奏するという話だった。

1曲目の「After sunset」はサックスとギターが語り合うように夕暮れから夜に楽しくお喋りするといった感じの曲,2曲目の「Clap」はアップテンポで客席も手拍子して盛り上がる曲,3曲目は「Potato and beans」というお二人のイメージを投影したという曲で,これも仲睦まじい掛け合いを手拍子で盛り上げる曲で,どれも大変楽しかった。自然にアンコールがかかり,「Unforgettable」のショートバージョンに続いて,塩屋の家への帰り道で思いついて作ったという「家路」という,何となくオシャレで楽しげな曲でフィナーレとなった。

その後質問コーナーがあったのでAIの着想はどこから得たのか尋ねてみたところ,テレビ番組で石黒教授とアンドロイドを見て面白いと思って調べたのがきっかけだったというお答えだった。執筆場所とか神戸出身の某美人女優(『アンフォゲッタブル』の中でも微妙に仮名にされているので敢えて名前は書かない)についての質問があってトークショーはお開きとなった。何というか,Unforgettableなイベント(うまいこと言った)。

明日も午後2時から無料の落語会があって,2番手で店主さんも登場されるそうだが,時間的にこれは行けないかなあ。しかし歩いて行けるところに,こんなに面白い本屋さんがあるとは,新長田に引っ越して良かった。

ちなみにRuffを検索したらFacebookページがあって,今日のイベントについてのエントリがあったので,音源販売はしていないのか尋ねるコメントを書いてみた。ここによると1st albumは製作されているらしいのだが,購入方法がわからない。

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UNIXはただ死んだだけでなく、本当にひどい臭いを放ち始めている -- あるソフトウェアエンジニア

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