コンピュータと女流王将の対局、コンピュータが勝利 152
タレコミ by ioaia
ioaia 曰く、
Engadget Japanese、MSN産経ニュースなどによると、情報処理学会の将棋プログラム「あから2010」と日本将棋連盟の清水市代女流王将との特別対局が11日に予定通り行なわれ、約6時間の戦いの末「あから2010」が勝利したとのこと。プロ棋士とコンピュータが対局するのは2007年の渡辺明竜王と「Bonanza」以来で、コンピュータ側が勝利するのはこれが始めて。
「あから2010」は「激指」、「GPS将棋」、「Bonanza」、「YSS」の4つの将棋プログラムを使用した多数決合議制システムで、Xeon 2.80GHz 4coreが109台、Xeon 2.40Ghz 4coreが60台の東京大学クラスターマシンと、Xeon 3.33GHz 6coreでメモリ24GBのバックアップマシン4台で構成されている。一方の清水市代女流王将は日本将棋連盟所属の女流棋士で、昭和63年の「女流名人位戦」での初タイトル獲得以来、平成7年には女流初の三冠、平成8年の同四冠など、タイトル通算獲得数は43期と歴代1位。
特別対局は東京大学本郷キャンパスで午後1時から清水女流王将の先手で始まり、「あから2010」が数秒で次の手を指す一方、人が想像もしない手を指された清水女流王将はその度に長考。「あから2010」のあまりにも突飛な手から当初は「清水女流王将の完全有利」と思われたものの、「あから2010」にはほとんど隙がなく、長考により清水女流王将の持ち時間が少なくなった事もあり、「あから2010」がひたすら攻める形となり、開始から約6時間後の86手で清水女流王将が投了、「あから2010」の初勝利となった。
今後、「あから2010」は早ければ半年後にも日本将棋連盟の指名する男性棋士に挑み、それにも勝つと羽生善治名人か渡辺明竜王と対局する見通しとのことで、「あから2010」の今後に期待したい。なお、今回の対局についての公式な詳細発表はまだないが、対局の模様は特設ブログやTogetterなどでもまとめられている。