放射性セシウムは硫酸塩エアロゾルに含まれて運ばれた 24
ストーリー by reo
拡散希望 部門より
拡散希望 部門より
maia 曰く、
原発事故により放出された放射性セシウムが、硫酸塩エアロゾル中に含まれた形態で大気中を運ばれている可能性が高いことが分かった (産業技術総合研究所の研究成果) 。
詳しくは産総研の発表を読んでいただくとして、要は 2011 年 4 月 28 日 〜 5 月 12 日に観測された放射性セシウムを含む粒子の粒径分布 (0.2 〜 0.3 μm と 0.5 〜 0.7 μm に極大値を持つ二峰性) が、硫酸塩エアロゾルの特徴と一致し、それ以外では説明できないということのようである。放射性セシウムが付着した土壌粒子の再飛散の影響はありうるが、それだと粒径は大きいものとなり、また観測当時は再飛散は少なかったと考えられる。
放射性セシウムは、おそらく硫酸塩エアロゾルの形成初期に取り込まれ、その後大気中での寿命が長い粒径に成長し、長い距離を輸送され、その後乾性沈着(要は拡散して落下)、または落下中の雨や雪に衝突して落下、あるいは硫酸塩エアロゾルを核として成長した雲粒・霧粒の重力沈降、または降水として地表面に落下したと考えられる。
硫酸塩エアロゾルって (スコア:0)
硫酸塩エアロゾルって、今は中国産が多いのではなかったかな。
なので、形成初期ということは…。
ついでに、硫酸塩エアロゾルは花粉症を悪化させる物質の一つです。
Re: (スコア:0)
>硫酸塩エアロゾルって、今は中国産が多いのではなかったかな。
>なので、形成初期ということは…。
それは論理展開がおかしい。
・硫酸塩エアロゾル全体に占める、中国由来の成分が多い
・放射性セシウムを含む粒子は、主に硫酸塩エアロゾル
・放射性セシウムが取り込まれるのは、硫酸塩エアロゾルが形成される段階
という3つは良いんだけれども、例えば、多量の中国由来の硫酸塩エアロゾルがあるところに(現状)、事故原発周辺で発生した硫酸塩エアロゾル(形成初期に放射性セシウムを取り込む)が加わった場合には、観測されたのと同じ結果になるから。
(というか、原発事故以前に放射性セシウムがほとんど検出されていないので、想定されているのはこの描像)
「大気中の硫酸塩エアロゾルの大部分が初期発生時に放射性セシウムを取り込んでいた」とかならそりゃまあ放射性セシウムも中国由来って事になるけど、そういうわけでも無いしね。
Re:硫酸塩エアロゾルって (スコア:1)
中国由来の放射性セシウムって結構多いよ(西日本や北海道だと、福島第一由来より多い)。
そして、黄砂と一緒に飛んでくる。
ちなみに原因は、大気圏内核実験ね。
当時、シルクロードをたどっている途中、気がついたらピカドンの被害にあってたって話があったとか。
Re:硫酸塩エアロゾルって (スコア:1)
>中国由来の放射性セシウムって結構多いよ
まあね。
とはいえ今回の研究が対象としてる期間(事故直後)に限れば福島第一由来が圧倒的に多いので、中国経由のものはその点に関しては無視出来るけど。
馬鹿みたいに世界中で核実験やってた1960年代に比べれば、核実験によるバックグラウンド量は随分減ってるからね。日本で測定して数十分の一から百分の一ぐらいだっけか(体内存在量)。
#そう考えると当時はとんでもない時代だ。
Re: (スコア:0)
>(西日本や北海道だと、福島第一由来より多い)。
数値プリーズ
Re: (スコア:0)
要するに、放射性セシウムの多くは硫…(面倒なので略す)に取り込まれて運ばれたけど、硫…の多くが放射性セシウムを取り込んでいるとは限らない、ということ?
Re: (スコア:0)
まあそういうこった。
Re: (スコア:0)
違います。
硫酸塩エアロゾル生成の過程で放射性セシウムを取り込むのだから、福一と中国は無関係。
# 何でも中国と結びつけるな。
# お前のような馬鹿のせいで、「中国の脅威」を言う者が放射脳と同列に扱われることになる。
# それとも、そうなる事を意図した工作員か?
Re: (スコア:0)
放射脳って安全厨も指す用語なのね
だめだ (スコア:0)
よく分からん。三行で説明してくれたまえ。
Re:だめだ (スコア:1)
拡散形態が従来巷間でよくささやかれていた土壌粒子の飛来などではなく、もっと広範囲に広まりやすい硫酸塩エアロゾルに依っていたと言うことかな?
Re:だめだ (スコア:2, 興味深い)
原発から出る微粒子が風で云々だから、ってのも確かに一理ある。しかし、直後ならともかく、1ヶ月もあとになると、新たに到達する放射性物質のほとんどは、最初のベントの時に空中に出たセシウム(アルカリ金属=1価)が硫酸塩((Cs)(X)SO4)として大気を漂っているもので、大挙して地上にくるのはその硫酸塩が雨として降ってくるかなんかしかない、って話でしょ。それがわかってれば、干草とか小松菜でもいろいろやりようはあるんじゃないかな。乱暴に言うと、風で飛んでくる埃よりも雨で染み込む、って感じかな。もちろん、エアロゾル自体は風で動くんだが。
別の面を考えると、福島に科学コンビナート系の工業排気(二酸化硫黄)がもっとたくさんあれば、あるいはもっと少なければ、大気を飛来している量は増減していたかもしれない。ゼロサムなんだけど、飛散量・飛散範囲・飛散時間として考えると、あんまり近くに、例えば火力発電所なんかを設置しない方が良さそうに思える。まあ、太平洋側だから、ハワイや西海岸の迷惑を考えなければどんどん飛散してくれた方が良かったのかもしれないが。
で、硫酸塩の大気分布は日刊で情報が出てるから、おおまかな動向についてはある程度予測できるだろうね。
http://kobe-haricure.net/health/so4-gazou.htm [kobe-haricure.net]
Re: (スコア:0)
>ハワイや西海岸の迷惑
そんだけ距離が開いていると直接の迷惑的な話はないでしょ
日本だって直接的といえるのは中国の核実験程度。
米ソ核実験やチェルノブイリとかは全地球レベル。福島第一だってそう。
Re:だめだ (スコア:1)
>よくささやかれていた土壌粒子の飛来などではなく、
そうなのか?少なくとも大気化学屋の中では、エアロゾルや気相が多いだろうねってささやかれているもんだと
思ってた。
基本的に政府も民間も地方自治体も空間線量と、100μm程度のフィルターサンプリング、付着沈澱物でしか
計ってなくて、ガス相とエアロゾルによる放射性物質輸送は無視していた。いや、意図的に無視していたと言う
より、計測することが難しかったといったほうがよいかもしれない。
目の細かいフィルターサンプリングの測定例もいくつかあったし、それで飛散量のラフな見積もりはできるんだけど、測定地点が非常に少なかった。やっぱり粒子の大きさや化学的性質が分からないと、どうやって飛ぶのかもどうやって土壌や水と行き来するのかも分からない。それを計測するためには、リアルタイム計測できる直接計測型のTOF-MSを持ち込むとか、いろいろ方法はあったけど、相対量はだせても絶対値を決めるのは難しいということは、平時でさえ言える。でも、測定すること自体がそれほど簡単ではなくって、単に管を通して線量を計ればよいというもんじゃなく、エアロゾルを粒径ごとに選別して、それをレーザー光や熱で分解して原子単位にして、それを超高真空下に導入して高圧電場で加速させて重さを計るって方法をとる。装置自体でかい、、小さくしているのも最近はあるけど、少なくとも大気エアロゾル用で製品として売られているものはまだなくって、いくつかの研究グループが作っているだけ。
黄砂や排気ガスやサハラ砂漠の砂嵐みたいな明らかに高濃度なターゲットを選んだリアルタイム測定例は知られているけれど、それより何桁も希薄なエアロゾルを計って絶対値をリアルタイムに求めて、由来を調べるような測定はまだ知られていない。
フィルターサンプリングベースの測定ではかなり過小評価している可能性があるということは最初から言わ
れていて、いくつかの査読付論文でも指摘されている。本来は体内被曝も多めにみつもらないといけないよ
ってことだったんだけど、なにしろ社会的には上方向のエラーバーはことごとく無視するのが科学だ、、
みたいな気配があったからね。
PM2.5と言われる、2.5マイクロ以下の粒子ってのは本来人体によく影響を与えるもんだし、とくに呼吸器から吸収
された場合、とてもよく人体にトラップされる大きさだという点も注意しないといけないね。これも、実際の所、
どれくらいトラップされやすいのか定量的に計られているといえる段階にはなくって、まだ医学系や環境系の一部で
ごく最近無視できない因子だよって指摘されているに過ぎないから、それが大きな粒子とくらべて何倍やっかいなのか、それが何十倍なのか何百倍なのかってのさえはっきり分かっている段階じゃない。ましてや放射性物質の微小粒子の影響が疫学研究された事例なんてまだない。
いずれにしろ、最終的な人体への影響という言い方をすれば、現時点で絶対量を明確に測定できるもんじゃなくて、将来研究が進むと体内被曝量が上方修正される余地がけっこうあるよってことを示唆した残念な測定結果だと思うな。
Re:だめだ (スコア:1)
>測定すること自体がそれほど簡単ではなくって
今回の件に限って言えば、空間線量を測定すれば絶対量出るね。
>放射性物質の微小粒子の影響が疫学研究された事例なんてまだない
そりゃそうだが、放射性物質がエアロゾルだから特に無害になったり有害になったりするわけじゃない。逆に言うと、被曝量が増える、という点を除けば、エアロゾルが放射性物質だから特に無害になったり有害になったりするわけでもない、と考えるのが妥当だろう。今、みんなが気にしているのはあくまで体内被曝量の多寡であって、同量の被曝なら経口摂取と疫学的な影響も同じだろう。セシウムの化学的性質の話をしているんだったら、それも考慮に値するだろうが、そういう意味ではセシウムは少なすぎるんじゃないかな。セシウムが全くなかったとしても、どうせナトリウムやカリウムで硫酸塩になっていたわけで、懸念の本筋はセシウム137がカリウム40に比べて圧倒的に半減期が短いことにある。
むしろ、新しい点は濃縮箇所の予測ができそうってことじゃないかな。例えば、雨になれば水溜りになる場所と、そうじゃない場所を比べると、晴れの日は見た目で区別がつかないかもしれない。でも、線量的には水溜りだった場所の方がホットスポットになってるんだろう。天日干しってのは、言ってみれば雨の成分を濃縮しているようなもんだから。側溝や雨樋の線量が高いってのは言われていたけれど、単にセシウムの化合物が水溶性ってだけじゃなくて、雨が煮詰まる場所だから、っていう視点も必要だろう。
Re: (スコア:0)
>そりゃそうだが、放射性物質がエアロゾルだから特に無害になったり有害になったりするわけじゃない。
>新しい点は濃縮箇所の予測ができそうってことじゃないかな。
なぜ、環境における濃縮箇所には興味を持つくせに人体における濃縮箇所には無関心でいてよいことになるんだい?
エアロゾルの粒径、形状、化学的性質によって、それが体内にどういう密度でどういう期間トラップされるかが異なるのだから、
粒径、形状、化学的性質に対して、どのように放射性物質が人体に影響するのかが分かっていないといけないし、粒径、形状、化学的性質、相で放射性物質が拡散したのかが定量的に分かっていないといけない。
少なくともそのいずれもがわかっていないと、人体への影響の予測は桁でぶれるでしょ。
Re: (スコア:0)
万一の事故の際の影響予想なんかも、やりなおさないといけない、という話でしょうか。
避難区域の設定のやりかたとか。
許認可とか、合意を得るべき「周辺自治体」の範囲にもかかわってくるかも。
まだ可能性の段階ですが。
Re: (スコア:0)
大気中に放出・拡散→降下して土壌に沈着→河川などに拡散
降下する前の話を言ってるのでは?=エアロゾル
Re: (スコア:0, オフトピック)
厨厨もね。
ネズミか?