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FUTIKOMA2の日記: 日本の夏、有明の夏

日記 by FUTIKOMA2

まぁ、近況はタイトルを見て察してくれよ。
タイトル見ても分からない奴は二度と来るな。

というわけで、今日は久々にシリアスねたです。

ぼくが何も作れなくなってから、もう5年近くが経ちます。
メンヘラーなネトゲヲタになってしまったのも理由ですが、
自分がもはや世の中に必要とされていないというある種の
脱力感こそがその真の理由ではないかと感じています。

ぼくは、95年組。

受験戦争。就職戦争。死ぬまで競争が続く世代に生を享け
親から教師から社会から、ひたすら競争に勝ち抜くこと
だけを求められて20年間、無理やり生かされてきました。

そして20年目に壊れた。部屋から出ることができず、
人とろくに話をすることもできない。もちろん生きる望み
などあるわけない。外の世界なんか知らなかった。

そんなぼくを人格的な死の危機から救ってくれたのが、
2400bpsのモデムとPC/AT互換のパソコンでした。

草の根BBSの、あまりにも過激で自由なコミュニケーション。
パソ通はぼくに、既存の権威や秩序に従わなくても生きていける
ということを、生まれて初めて教えてくれました。おそらく、
パソ通がなければ、ぼくは部屋から出ることができなかった。

続いて、大学で出会ったMosaicとWebの興奮。
Mosaicはぼくに、既存の権威や秩序に従わなくても自分の気持ちを
多くの人に伝えることができる可能性を垣間見せてくれました。
Mosaicがなければ、ぼくは誰かに何かを伝えようとは思わなかった。

そして、ケータイと、今は亡きポケベル。
ケータイはぼくに、既存の権威や秩序に束縛されずに自分の気持ちを
いつでもどこでも伝えることを可能にしてくれました。
ケータイとポケベルがなければ、ぼくに自分らしい出会いはなかった。

つまりそれは、ぼくに初めて与えられた自由のかけら。
命をかけて守り、育て、伝える価値があるものだった。

HTMLを毎日、書いた。編集長や副編集長に怒鳴られながら、自分なりに
必死で自由のかけらを伝えようと思った。お金なんかどうでもよかった。
仕事もしないでホームページばっか作りやがってと陰口を叩かれても
気にしなかった。ぼくがこの窮屈な世の中にあって、自分の生きる価値を
見出せる唯一の道がそこにあった。

2004年。

小学生がケータイを持ち、自分の力でWebサイトを作るようになりました。
そして、定年を過ぎた両親の生き甲斐はインターネットになりました。

かくして、95年組のミッションは成功裏に終了となったのです。

そして、気づいた。

いつのまにか時代は変わり、自由は当たり前のものとなりました。
手段が目的となり得た素晴らしい時代が終わり、手にいれた自由を
どう使うかということに時代の要請は変わっていったのです。

自由を手に入れるための手段を伝えることしかできない人間に、
もはや存在価値などありません。だから、仕事もありません。

でも、ぼくは自分が必要とされない時代の到来を喜ぶべきです。
自分が要らない存在になったことを嘆くようなことをしたが最後、
自分が憎んで止まなかった権力維持機構に取り込まれてしまう。

等身大でいいじゃないか。大人のふりなんかするな。
後から来る奴の邪魔をするくらいなら死んでしまえ。

ぼくは、今年も有明に行く。

いつの日か、一人の人間として、自分の気持ちを誰かに伝えるために
ぼくは若い人たちのパワーを分けてもらいに行くのです。

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身近な人の偉大さは半減する -- あるアレゲ人

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