inouaの日記: 放射能とがん 2
原子力安全基盤機構は原発が最悪状態と成る想定を詳細に報告している。
その中の報告書表題【平成21年度】は49項目有り、例えば、
・地震時レベル2PSAの解析(BWR) (5.13MB)
地震により炉心落下、制御棒挿入失敗、崩壊熱除去失敗、原子炉未臨界確保失敗などの解析。
・航空機落下事故に関するデータの整備 (982KB)
原子炉施設への航空機が落下する確率を計算している。
・地震に係る確率論的安全評価手法の改良 =BWRの事故シーケンスの試解析= (1.83MB)
津波(23m)と防波堤の高さ、津波が原子炉内に入った場合などを解析している。
・確率論的環境影響評価のための生涯がんリスク解析 (50.9MB)
被爆による生涯寿命損失係数の計算方法と計算式を大量に使って解説している。
そして以下の臓器について計算している。
食道、胃、結腸、肝臓、肺、骨、黒色腫を除く皮膚、乳房、子宮、卵巣、前立腺、膀胱、腎臓、甲状腺、白血病。
この項目の、
136頁 1Sv当たりの死亡症例数が出てくる。
148頁 グラフ(大阪の40から50歳の女性は乳がんに成りにくいという事か?)
154頁 プログラムをインストールして自分で計算しろと言うのか?
しかし内容が難しくて“放射能とがん”の関係が理解できなかった。解る方は解説してもらえないだろうか?
参考記事
東日本大震災:福島第1原発事故 経産省所管の独法、「津波で炉心損傷」想定 (毎日新聞 2011年5月15日 東京朝刊)
「電源喪失で容器破損」東電報告書検討せず (2011年4月4日03時08分 読売新聞)
検診と放射線
「放射線を利用したがん検診の効果は放射線被曝で起る白血病・がんの増加で完全に帳消しになる」と言っている。
正直よく分かりませんが、 (スコア:1)
あれやあこれやと計算して、ICRP2007やBEIR7が手持ちの死亡データと一致することを
計算しているだけのような気がします。
あと、30才以前に被曝するとより影響を受けるというのは収穫でした。
ということで、
1Sv毎に癌死亡の過剰リスクが5%アップ(これはICRPやBEIRのまとめから)、30才以前の場合は指数的にその効果がアップ。
という結論は変わらないかと想います。
「指数的」がどの程度かはこの資料のP.2-13にあります。ごめんなさい、30代後半なもので計算する気が出ませんでした。
20分で読んだ内容なので、参考程度でお願いします。
Re:正直よく分かりませんが、 (スコア:2)
解説有難うございます。
30歳まで成長を続けるという事か。
年寄りは放射能の影響が少ないのか。
参考
国際放射線防護委員会(ICRP2007) [mext.go.jp]
電離放射線の生物学的影響に関する委員会(BEIR) (13-01-03-19) [rist.or.jp]
低線量放射線被曝リスクをめぐる最近の動向 BEIR VII 報告を中心として [csij.org]
国際放射線防護委員会(ICRP)勧告に基づく福島第一原発事故の放射線リスクの目安|転移性肺癌の1寛解例に関する研究、のブログ> [ameblo.jp]