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日記

kanepaの日記: 日本のネットの著作権意識と著作権法の尊法意識の欠如に虫唾が走る 7

日記 by kanepa

自分がネットをみていて「著作権意識ないなぁ」と感じること。

・ネットにアップされている許可無き二次創作な同人誌の存在そのもの

→著作権者のガイドラインや著作権者の明示的な許諾がなければ違法です。(複製権、翻案権の侵害)親告罪なので黙認されているだけで、法的には違法であることは変わりありません。それは以前にもお話したとおりです。

・ゲームやソフトウェアの違法アップロードや違法ダウンロードは徹底的に非難するのに、アニメやテレビ番組の動画や漫画などの画像、音楽の違法アップロードや違法ダウンロードは非難せず、むしろ権利行使した著作権者を非難する。

→どちらも違法ですし(公衆送信権、複製権の侵害)どちらもやっていることは変わりありません。侵害された著作物が異なるだけです。

・正規品を正規の手段で手に入れたユーザーを非難する。

→正規品を正規の手段で手に入れたユーザーが特に何もしてないならば、正規品を買ったユーザーに何の罪もありません。

・著作権法は表現規制であるとか、違憲であるとか言う。

→全くの見当違い。著作権法の目的と著作物の定義をもう一度確認していただきたい。あと著作権の歴史も勉強しなおしてほしい。著作権は最初から表現を規制しようと思って作った法律ではありません。これは著作財産権と著作人格権(あわせて著作権)を保護するものです。憲法で財産権や人格権が認められるのと同じように。

もし本当に著作権法が表現規制であるというならば、例えば「何人も、政府の許可無く著作物を製造してはならない。著作物を取り扱い、または著作権を行使する者も同様とする。」(あくまでもたとえの話です。真に受けないように。)などと、著作物の取り扱いや権利行使を規制する文言を著作権法に書かれていないといけません。

しかし著作権法はそのような趣旨の法律ではありません。著作権法は著作権を最大限保護し、無断で他人の著作物を利用する、DRM破りをするなど、著作権法で守られている権利を侵害すること禁止するだけです。他人の表現を使用せず一から独自で著作物を作ったり、著作権法で保護されない領域(例えばアイディア)のものを利用して著作物を作る行為は規制していません。他人の権利を侵害する自由など憲法にはありません。

私は著作権法は歴史や趣旨から見て表現規制ではないと考えます。
よって違憲ではないと考えます。

本当にそういうユーザーを見ると虫唾が走る。
著作権者の気持ちも考えてほしいものだ。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • まあ、野暮だとは思いますが、あとあとつっこむ人いそうなので先に。

    著作権という概念は、歴史をひもといていくと、表現規制から発展してきた概念ですよ。
    詳しくは政大学准教授の白田秀彰氏のコピーの品格 [fmfukuoka.co.jp]で語られているので興味があればそちらをご確認してくださいな。

    で、どういうことかというと、だいたい以下のような流れです。

    著作権法自体の歴史をさかのぼっていくと、16世紀のイギリスでの活版印刷の組合(ギルド)が行っていた海賊版規制に源流をたどることができます。
    ただ、当時はギルド内の協定だけでは、いわゆる野良業者への対処ができないため国家権力に取り締まりをしてもらうことになります。ただ、無償で取り締まってもらう、というわけにはいかなくて、その代償として行われていたのが、国家の検閲だったそうです。

    それが時代を経て、検閲はよろしくないというような時代になり、また出版物が増えて検閲そのものが物理的に不可能になり、新たなり理由付けとして持ち出されてきたのが、今のような著作者の権利という概念だったそうです。

    というわけで、歴史をひもとくと、著作権というのは検閲という表現規制から発展した権利でもある、というトリビアでした。

    --
    しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
  • by Anonymous Coward on 2015年08月26日 20時04分 (#2871087)

    尊法→遵法(じゅんぽう)

    • by Anonymous Coward

      あ、あなたはもしや Oliver [slash.srad.jp] さん

      ※ 富士見の編集かもしれない

  • by Anonymous Coward on 2015年08月26日 20時36分 (#2871100)

    どちらも適切な利用方法と範囲を定めたもので利用を促進することが目的なのに、制限が目的であると誤解されているところ。
    個人的には
    >正規品を正規の手段で手に入れたユーザーを非難する。
    を著作権者側が行っているのを止めていただきたい。

    • コメントありがとうございます。

      著作権者が正規ユーザーにどんな非難をしたのか気になるところです。その内容次第でしょう。

      私はあからさまに正規ユーザーを非難する著作権者は聞いたことがありません。

      もしそれが「違法コピーは犯罪です」「無賃乗車は犯罪です」とかの類ならそれは非難ではなくユーザーに対する警告、注意喚起でしょう。

      また、DRMやライセンス認証の類は、著作権侵害を未然に予防するための措置であり、そういったユーザーが世界的に多い以上はやむを得ません。誰だって著作権を侵害されたくありませんからね。それでも、私のようにDRMやライセンス認証の類を付けない人もいます。

      著作権法の法律を読む限り、著作物を利用するユーザー目線でなんて書かれてはいません。あくまでも著作権者が中心です。著作権法は著作権の保護がまず大前提で、その上で権利を制限して著作物の適切な利用を推進するものです。(著作権者の権利制限は「ユーザーの権利」ではなく、著作物の適切な利用ができるように権利が及ばないようにするための「著作権者の制限事項」です。)

      よって、著作権法が利用者の規制を中心に書かれているのはごく自然なことです。

      http://jva-net.or.jp/faq/qa_4.html [jva-net.or.jp]

      --
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      • by Anonymous Coward

        > あからさまに正規ユーザーを非難する著作権者

        飯淳 [atwiki.jp]とか
        岡野哲 [nicovideo.jp]とか

        • コメントありがとうございます。
          世の中にはそういう人たちもいるのですね。

          何もしていない正規ユーザーをあからさまに非難してはいけないのは、何もしていない人に対してあからさまに誹謗中傷を浴びせてはいけないのと同じです。(そもそも他人に対して誹謗中傷を浴びせる行為は立派な犯罪です)

          何もしていない正規ユーザーをあからさまに非難している人が非正規ユーザーであろうが著作権者であろうが、そんなことは関係ありません。

          著作権を持っているかどうかも関係ないです。

          --
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ハッカーとクラッカーの違い。大してないと思います -- あるアレゲ

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