oddmakeの日記: [SF部]レビュー:デヴのベジタリアン 2
今更ですけど、ジョージ・R.R. マーティンの「タフの方舟」を皆様に紹介をします。
ええ、掲題の通り、でっぷりと太ったベジタリアンが主人公です。茸が好物で肉や(魚も)喰わないというのに、そんなに太るものなんでしょうか。いや太っているベジタリアンもいるそうですけど。
ハヴィランド・タフはかなり頭のキレる巨漢で生えてなくて白くてビール好きで猫が好きで人嫌いの宇宙商人でした。
人嫌いといっても理由なく敵意を向けてくることはありませんで、むしろ慇懃で礼儀をわきまえ、約束や契約にきっちりとした人であります。煽ったり煽られたりとかは無縁のタイプですな(いや周囲が勝手に敵認定することはあった…)
あからさまに自分を殺そうとしている人にまで、話し合いのチャンスを与えようとするくらい平和的であります。自分の切り札の武器のことを喋ったりするほど愚鈍な形で平和主義ではありませんでしたが。
そんな彼が変わったのはかつて宇宙最強を誇った人類の恒星間国家、<地球連邦帝国>の生物戦争用の巨大宇宙軍艦・環境エンジニアリング兵団所属<方舟号>を発見してからのこと。
# この方舟ってのが3km:5km:30kmの寸法だったりして、この比はやはり聖書のノアの方舟をもじっているんでしょうかね。
生えてないところも猫好きなとこも太っているとこも元のままですが、自称が環境エンジニアになり食事の幅がぐっと広がりました。人類の既知世界の全ての野菜と茸の品種を味わうようになったのです…と肉や魚は相変わらず食べませんが。
なんといっても
・猫がたくさんでてきてくれること(主役扱の活躍をするエピソードまである)
・出てくる異星のベジタリアン料理が美味しそう
・顧客に対してかかった工数だけしっかり請求するとか、お金にきっちりしているとこ
・方舟号が強そう。なんか惑星一個の生態系を完全に破壊できそう。いやそのための船なんだけど。
ってとこが面白いとこでしょうかね。あと人口いっぱいのなんとかっていう星(名前わすれた)とトリー・ミューン。
中国中央電視台なんぞでドラマ化したらどうなるだろうなあ…とか個人的には思ってたりする話であります。トリー・ミューンとか中国人になるんだろうねきっと。
ああー、そうそう。トリー・ミューンは絶対萌えヒロイン化は駄目だよ!なんか作中でも自分はババアでヒロインなんて柄じゃないのに(笑)みたいなこといってたけど。
# ヲチがないな
## まあいいか
ふむふむ (スコア:1)
マーティンと聞いて敬遠してたけど、おもしろそうぢゃないですか。
おもしろいです (スコア:1)
素敵なスペオペです。「サンドキングス」とかと同じ世界観の話だとか解説にあって「へえ」と思いました。
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