数日前に持ち上がったYahoo!ジオシティーズが新規約でユーザの権利をないがしろにしようとしている話題がその後、各地に飛火している。ジオシティーズから撤退したページが多ければ、まだ残っているページのトップに新規約の拒否が明記されているモノも多い。中にはジオシテーィズ上にボイコット宣言を掲載している人すらいる。
そんな状況にYahoo!側が公式FAQを作成した。中身を乱暴に要約すると規約は有効だが、ユーザのコンテンツをプロモーション以外に規約の条項を悪用したりはしないそうだ。そう言っても、規約は契約みたいなもんだからなぁ。こんな言い訳よりは規約の明瞭化につながる改正を希望する。
私はGeocitiesのユーザではありませんが (スコア:5, 興味深い)
このFAQは興味深いですね。
要はYahoo! Japanが「プロモーション」のために コンテンツを二次利用することについての包括的な許可を ユーザ登録に伴ってとっておく、ということが 主目的ということで、ここまではさして不思議でもない。 というか、無料サービスってのは 目に見えない何かを取り引きしてるわけだから、 それはそういうもんだろってだけだ。 基本はWeb広告で収益をあげるとして、 ページビューを稼ぐにはサイトそのものの 知名度がないといけない、 サイトの知名度を上げるのにユーザコンテンツも 貪欲に利用させていただこう、というだけ。
で、どちらかというと興味深いのは
というくだりだ。 これは、「令状による強制捜査」に限定されない。 任意の照会を含むものだ。 また、提出するのは 「掲載されたもの」ではなく、 「掲載されたものについての資料」とある。 これは、掲載されたものをまとめたものを言っているのか、 サーバに置かれた時間とかそういう 「メタデータ」を含めて言っているのか (このレベルでIPアドレスまで含めて渡しているとなると 問題があるけど、そのへんはどうなのだろう?)、 といろいろとね。
ちなみに、Yahoo!Japanのプライバシーポリシーによれば、
に個人情報を開示することがある、と明記されています。 この「照会」は令状や裁判所の命令によるような 強制処分には限定されません。 実際、総務省系の通信業界団体の テレコムサービス協会のガイドラインによれば、
とあります。で、「通信の秘密」を含みうる微妙なケースについて、 Yahoo! Japanは線引きを明確にせず、「全部出しちゃう」可能性を示唆するプライバシーポリシーを 採用しています。...これ、Geocitiesもそうだが、 Yahoo! メールとかYahoo! BBにも適用されるとすると、 極めて興味深いですねぇ。 まぁ、実は自分の使ってるISPもいつのまにか そんな条項、なんてのはアリガチなので 要チェックだなぁ。
少なくとも (スコア:4, 興味深い)
あるいはこの公式FAQをベースにもっと議論がなされれば,規約の(文面の)変更もあるのでは?と期待してみたり.
私自身は,今回の規約改定に関しては,プロモーションなどへの融通のためだろうと理解している…
でも,別の使用法もできる規約というのも恐いと思って注目ちゅう.
# 実のところ,私自身は GeoCities にあるページを移動したくはないのだ.
# (いや、引越先を探すのが面倒で…)
しかし,規約が(さらに)変更になったところで,逃げ出したユーザは帰ってこないんだろうなあ…
著作者人格権を行使しない? (スコア:3, すばらしい洞察)
著作権は関係しないし、
許可もいらないと思うんだけどなぁ。
仮に明記するとしても
「コンテンツを許可なく雑誌・ウェブなど各媒体で
紹介のため引用する可能性があります」
ぐらいにしとけば問題はないだろうに。
もう手遅れだよ。Yahooさん。
この数日の議論が元だったとすれば (スコア:2, 参考になる)
規約を改正しようと思えば法律の専門家を呼んで
あーだこーだせにゃならんので、まずは公式FAQで
対応したということでしょう。そう思いたいです。
#いや、移すとなるとリンク先への告知が結構な手間になりそうだったので、正直助かりたいところ。
Re:この数日の議論が元だったとすれば (スコア:2, 興味深い)
> あーだこーだせにゃならんので、まずは公式FAQで
> 対応したということでしょう。そう思いたいです。
なるほど!
そういう意味での,公式FAQ登場ってわけですね.
「やはりなるべく早い対応をしないとやばいんとちゃうか」
「けど,ヘタな文面作ったら,また騒がれるんじゃなかろか」
「とりあえず,背景の考えを公表して誤解を解こうか」
という声が,内部からあがったということなのかもしれません.
# 好意的にとりすぎかな…?
危機管理的には..... (スコア:2, 興味深い)
もっとも、ああいう「ガイドライン」を公にすればこういう議論になるという予測がつかなかったという部分で、最初から危機管理失格ではありますが。
このFAQが「ガイドライン」と同時に出ていて、参照が正しく示されていればそもそもこんなトラブルにはならなかったでしょうからねえ。
著作権著作権と言うわりに (スコア:2, 参考になる)
見解や説明がありませんね。
「Yahoo! JAPANは著作権などの知的財産権をとても重要な権利だと考えており」
・・・って書いてるわりには、ユーザーの基本的な権利を「行使しない」ものとして
抑制している点に触れないのでは、なんか矛盾してません?
利用規約での規定の括りもかなり大雑把でわかりにくいですし、
結局何について公表権などをユーザーの承諾を得ずに行使したいのでしょうかね?
はっきりと、利用したい部分を明確にして、利用する形態を明確にし、
「これこれという、Yahoo! JAPANが著作物を利用する場合に関しては
ユーザーの許諾無しに利用できるものとします」とすれば済んだ話では
ないでしょうか?
#って、他の方も既に書いてるな(汗)。
#わたしの邪推かも、とは思うのですが・・・(汗)。
#著作者人格権の行使をしない行為対象(個人、法人等)の限定が、利用規約にないですね。
#「不特定多数のユーザーがアクセスできるサービスに対してユーザーが送信(発信)した
#コンテンツ」に対して、著作者人格権を行使できないとなると、
#Yahoo! JAPANのwebページに載せた著作物諸々に関して、第三者が勝手に公表したり
#氏名を書き換えたりしても、ユーザーは何のアクションも取れないって風にも取れませんか(汗)?
---- redbrick
ジオの対応を含めて、経緯そのものは (スコア:2, 興味深い)
「著作権使用」について言ってることもほとんど同じ。
もしジオにユーザのコンテンツを「分捕る」つもりが最初から本当になかったのだとしたら、
連中は米ジオ騒動の苦い教訓を何ひとつ学習していなかったということになりますね。
AIDS禍やら狂牛病騒動と同じ構造。
それは意図していたのなら犯罪だし、意図したなかったのなら無能。
いずれにせよ最大の被害ないし迷惑に遭うのはエンドユーザ。
FAQは問題のすり替え (スコア:2, すばらしい洞察)
問題はサブライセンスを含む各種の権利をジオシティーズ(Yahoo)が著作者に無断で行使できる点です。これを著作権の帰属の問題にすりかえているのは不誠実です。
本家の米国で問題になり、廃案となった内容の規約を今日本で押し付けようとしている姿勢が一番の問題なのではないのでしょうか?
Re:著作権著作権と言うわりに (スコア:2)
いずれにしてもこのFAQだけでは不十分だし矛盾もあるし、何も解決してないように見えます。
誤記失礼(汗)。 (スコア:1)
>#著作者人格権の行使をしない行為対象(個人、法人等)の限定が
通常なら著作者人格権の行使をされる(利用規約に従うと行使はされないけど)行為対象、
と書かないとわからないですね(汗)。
---- redbrick
Re:少なくとも (スコア:1)
ジオ以外のリソースはどうなんだろう? (スコア:1)
とか
とりあえずジオに問い合わせのメールは送ってみたけど
返事はいつごろになるかなぁ
過去分 (スコア:1)
Re:過去分 (スコア:1)
> なお、Yahoo! JAPANが必要と判断した場合には、
> いつでも本ガイドラインを変更することができるものとします。
文面はともかく,過去にも,あるいは他の類似サービスにも
このような条項は存在するはず…
いちおう,以下のようにもある.
> ただし、本ガイドラインの重要な要素を変更する場合には
> 事前にユーザーに告知します。
といっても,なにが重要かということは向こうが判断するわけで…
あれ,FAQ の中に,ユーザへの連絡手段が実質的にないから
「包括的に承諾を…」というのがあったよね? (A6)
あれあれあれー?
Re:著作者人格権を行使しない? (スコア:1)
A10にて、
て明言するなら、規約でもそう明言すればいいのに、とは思いますね。
Re:著作者人格権を行使しない? (スコア:0)