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催眠術は脳の働きを変える 12

ストーリー by yosuke
feel,don't-think 部門より

催眠術にはかかりそうにない猫曰く、"fMRIによる脳画像が、暗示(催眠術)が実際に脳の神経活動に影響を与えているということを明らかにしたそうです(論文概要 News@Natureの記事訳文 )。
今回の実験で使われたのは、「青いインクで書かれた赤という文字」のインクの色を答えさせるStroop Test(color word conflict test)です。認知心理学の課題として有名なこのテストでは、色の判断と文字の意味という二つの異なる情報が同時に脳に入ったときに、色を答える反応が遅くなる現象が観察されます。
実験の被験者には 、催眠術にかかりやすい人8人とかかりにくい人8人が選ばれました。彼らは催眠術をかけられているときに、「せきばらいが聞こえると文字が読めなくなり、インクだけが認識できる」というような暗示を与えられました。催眠術セッションの10分後に受けたStroop Testで、催眠術にかかりやすい人は、暗示を受けていない場合や催眠術にかかりにくい人に比べ、実際に1割短い時間で課題を終了したそうです。
fMRIで撮影された脳画像では、催眠術にかかりやすい人たちでは、計画立案や矛盾の解決を行う脳領域である前帯状皮質(anterior cingulate cortex:ACC)と視覚野の両方で、脳の活動が減少していることが観察されています。
研究者は、「催眠術にかかりやすい人たちには、普通の状態で繰り返し示唆を与えるだけでも同様の効果が出たかもしれない」と語っていますが、脳の働きが実際に目に見えるようになったことで、催眠術による奇妙な行動の制御に、実際に生物学的な活動の裏付けがあることが明らかになったというのは興味深いです。"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 一度でいいから、催眠術にかかってみたいと思っています。かからないぞ~って思っている人にでもかけられるものなんでしょうか?というか、催眠術っていうものの存在が信じられないんですよ。自称、催眠術にかかった、っていう人が後から自分の体験を語っているところをテレビ番組などでやっていますが、そういう経験のない私にとっては「私は霊が見える」と主張している自称霊能者と同じに見えるんですよ。

    誰か催眠術にかけてくれないかなぁ。
    --
    屍体メモ [windy.cx]
    • 催眠術なんかにかからないぞーなどと意識することが逆に催眠術に
      かかるための精神状態になる前準備にもなっているという話を
      聞いたか見たかしたことありますが。
      専門外なんでガセビアの類の話なのかも知れませんが……。
      親コメント
      • 5年ほど前の話ですが、心理学の講義の席にて
        「催眠にかかりやすい人テスト」(簡易版)
        の被験者になりました。

        1.被験者に目をつぶらせ、両腕を水平に前へ出させる
        2.「右腕に風船がついたイメージ」を思い浮かばせる
        3.「風船がゆっくり上昇していく」としばらく語りかける

        これで右腕が上がった人は催眠にかかりやすいわけです。
        同時に右腕が下がった人も「暗示にかかるまい」
        と抵抗して逆暗示を自分でかけてしまっているので
        催眠にかかりやすいそうな。
        # 私は全然両腕の高さがかわらず寂しかったです
        --
        Someday, somehow, gonna make it alright but not right now.
        親コメント
    • よくテレビでやってるような、自分の腕が勝手に上がったり…ってのは私にはちょっと信じられませんね。

      眠けを催すだけならよくかかってしまうのですが。:-p

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2005年07月03日 0時24分 (#761764)
        >眠けを催すだけならよくかかってしまうのですが。:-p

         眠気が出るのは催眠でもなんでもなく、「催眠」と言う言葉に騙されています。
         催眠状態は「覚醒を促す」ようなものだと思えば良いのではないでしょうか。
         暗示などにより、自分自身の認識をコントロールするものです。

         催眠術師は巧みにその状態へ「誘導」します。
         それが「催眠術」と言われているものです。

         余談ですが、病気になったときに医者の説明や診断を信じる人、渡された薬を信じて飲むなどする人は「催眠術にかかりやすい人」です。
         なぜなら医師と本人の間には簡単にラポール(信頼関係)が形成されているからです。
         催眠術師は被術者との間にラポールを形成する事が一番の要になるからです。
         それができなければ催眠術にはかからないと言われています。

        # 自称「催眠術にかかりにくい人」は他人とラポールを形成する事などありえないですか?
        親コメント
        • > 暗示などにより、自分自身の認識をコントロールするものです
          今回の場合視覚野の活動が減少したという部分が面白いです。
          私は「Stroop Test」だと、色つきの文字の処理時間がとても短い人なのですが(焦点を幾分かぼやかして、自分が見ているのが色つきのいろんな形をしたビーズだ、と認識します)、文字を認識する場合、余分に視覚情報がいるんでしょうかね?

          > # 自称「催眠術にかかりにくい人」は他人とラポールを形成する事などありえないですか?
          ラポールを形成出来るかどうかには、個人差と状況が関係するでしょう。この実験について研究者
          •  ちょっと反応。

            >「貴方は眠くなる」という言葉をかけられた場合、私はまず聴いた事のない声音を聞き取る事に力を使うでしょう。また被術者から、「貴方は眠くなるとおっしゃっているのですか?」と聞き返されるような状況で

             聞き返すような人だからこそ、術者と被術者の間にラポールが形成されやすいと言えます。
             一番大事なのは意思の疎通ができるかどうかですから。
             黙られると言葉を聞いてもらえているのか不安ですので、いくらでも聞き返してください。
             また、「貴方は眠くなる」とは多分言いませんので安心して催眠術にかかってください。(笑)
            • > 理論上は手話でも筆談でも催眠術にかけることができます。
              なるほど、要は情報を受け止める側がそれをどう認識するか、という事なのですね。

              > 外国人が通訳を通して催眠術をかけたのは少し疑問をもっていますが
              通訳が、術者のボディー・ランゲージ(視線・表情等)をかわりに伝えられるようには思えませんので、嘘だろうと思いました。留意しなければならない人間が2人(術者と通訳)
      • > よくテレビでやってるような、自分の腕が勝手に上がったり…ってのは私にはちょっと信じられませんね。

        あれは、リハーサルの段階でそういう人だけが残されるからです。:-)
        --
        -------- tear straight across --------
        親コメント
        • おまけにああいうのは事前に術をかける側の人物が面接をやってたりします。

          おそらく、その時点でもあれこれ催眠をかけている可能性はあるかと?
          親コメント
          • 面接は「かかったふりをしてくれる人」を選ぶためです。その番組では「かかった」人が別の番組で「ふりをした」と言ってました。
            それはさておき、催眠術の体験をしたいなら、自己催眠を練習するのが早道ですね。
  • by Anonymous Coward on 2005年07月03日 14時14分 (#761944)
    催眠術をかけると(腕を上げるみたいに)何かの行為をするようになる、のではなくて、
    文字の判断のような、行為が省略されている事を推測させる結果を示しているのが
    いいセンスしてるなと思う。

    #話が通じない人って、矛盾を指摘しても意に介さないし、そもそもこちらの話を
    #聴いていないようにすら見えるのだが、これも催眠術の一種なんだろうか。
typodupeerror

UNIXはシンプルである。必要なのはそのシンプルさを理解する素質だけである -- Dennis Ritchie

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