原子の移動をリアルタイム観測可能な電子ホログラム技術を開発 5
ストーリー by mhatta
ナノの世界をホログラムで 部門より
ナノの世界をホログラムで 部門より
master_gtx 曰く、
高輝度光科学研究センターと奈良先端科学技術大学院大学の研究チームが、原子配列を立体的に見ることができる高性能の電子ホログラムを開発した(プレスリリース(PDF))。今回開発された電子ホログラム測定装置では、大型放射光施設「SPring-8」で放射光励起された電子を利用し、1枚の電子ホログラムで102個もの原子配列を見ることが可能。これは従来の技術より10倍の数に相当し、また従来の装置と比較して測定時間が0.1秒程度と数百万分の1ですむことから、原子の立体的な移動をリアルタイムで観測することが可能になったという。触媒の性能向上や半導体の品質向上などに役立つとのことである。
最大エントロピー法 (スコア:1, 参考になる)
最大エントロピー法の採用でしょうか。
二次元表示型電子分光器は、その分野ではアレゲな
ネタですが、/.Jとしては、画像処理などで有名な
最大エントロピー法のほうが話題になりやすいかも
しれません。
応用範囲は広そうなんで、勉強しておくとよさげ
なんですが、いくら解説を読んでもよくわからない
んですよねえ。
偽解に注意 (スコア:2, 参考になる)
ニューメリカルレシピなんかを見ると、 最大エントロピー法は偽の解をつかんでしまうことがあるので注意と 書いてあったりします。
仮定を置いてあらまほしき像を推定する=見たいものを見ているのが 最大エントロピー法なので、 得られた像が真実なのかどうかは別の方法で検証する必要があるってことかと。
そういう意味では、理論の検証や未知の事象の発見に使うのには よほど注意が必要というか、 最大エントロピー法なんて使っていいのかしらって気もします。
などと門外漢が乱暴な整理をしてみますが、 そこのところ、どうなんでしょうか。教えてえろい人。
Re:偽解に注意 (スコア:1, 参考になる)
質のいいデータからさらに情報を抽出するためとかそういう感じで。
これにより、それまで見えなかった軽原子のピークが見えてきたりもしますので、便利は
便利です(たとえば水素内包フラーレン作ってその水素を見つけた例なんかが最近の代表例
でしょうか)。この場合は軽原子以外の通常の構造を見つけておいて、それをイニシャルの
条件としてMEMによりさらに弱いピークを拾っていくということになります。
その際(データの不十分さなどから)偽ピークなどが出てきますので、結果の検証は常に
必要です。出てきた結果が物理的に不条理ではないか、他の実験と会うか、データの質は
MEMを適用してそこまで言えるほど本当に十分か、等々。
しかしながら、最近ではMEMがあまりにも流行っているせいで、こういったナイーブさを
気にせず/知らずに出てきた結果を鵜呑みにする方々が結構いらっしゃいます。まずい傾向です。
無理 (スコア:0)
Re:無理 (スコア:0)
#目的外使用?