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医療

米国で承認されたパーキンソン病の新薬に深刻な副作用疑惑 13

ストーリー by hylom
追試を求む 部門より
taraiok曰く、

パーキンソン病の治療薬「NUPLAZID(ヌプラジド)」に対し、大きな副作用があるのではないかとの指摘が出ているという(CNNSlashdot)。

ヌプラジドはAcadia Pharmaceuticals社が作成した新薬で、パーキンソン病の症状の1つである幻覚や妄想などを抑える働きがあるとされる。この薬は重篤な患者にも効果がある「画期的な治療法」に指定され、2012年末に米国議会もFDAによる承認プロセスを後押しした。その結果FDAの承認を受けて2016年6月に販売が開始され、Acadia Pharmaceuticals社の2017年の売上高は約1億2500万ドルにまで上昇した。

一方で、この薬のレビューを担当したPaul Andreason博士によると、Acadia Pharmaceuticals社の臨床試験中にこの薬剤を服用していた患者は、偽薬を摂取した患者の2倍以上の死亡率があったという。このデータ殻、博士はメリットがデメリットを上回るとは思えなかったという。また、実際にヌプラジドを飲ませた結果、幻覚が頻繁になり病状は悪化したという例もあるという。

非営利医療機関であるInstitute for Safe Medication Practicesの分析結果によると、ヌプラジドの服用者について、2016年6月から2017年3月の間で244人の死亡が報告されたという。最新のデータでも死者は700人以上に増加したとしている。ヌプラジドはその「容疑者」としてリストアップされている唯一の薬物だという。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • Nuplazid® - Acadia [acadia-pharm.com]

    WARNING: INCREASED MORTALITY IN ELDERLY PATIENTS WITH DEMENTIA-RELATED PSYCHOSIS

    Elderly patients with dementia-related psychosis treated with antipsychotic drugs are at an increased risk of death. NUPLAZID is not approved for the treatment of patients with dementia-related psychosis unrelated to the hallucinations and delusions associated with Parkinson’s disease psychosis.

    「抗精神病薬で治療された認知症関連精神病の高齢患者は死亡リスクが高い。 NUPLAZIDは、パーキンソン病精神病に関連する幻覚および妄想とは無関係の認知症関連精神病患者の治療のために承認されていない」と主張しているね。

    --
    モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
    • by Anonymous Coward

      その言い分が全面的に正しいとしても、それらの判別が難しくて誤投与がよく起きている以上、結局扱いにくいのは変わらんねぇ…

    • by Anonymous Coward

      これ自体は言い訳でも何でもなく、FDAのBlackBoxWarningってやつだと思います。
      なので、この注意書きは多分承認時から記載されていると思いますし、既存のNUPLAZID以外の抗精神病薬でも表記されてるはずです。

      それに、Acadia社自体、Nuplazid(Pimavanserin)の認知症に伴う精神病症状についてのPhase IIIの治験中ですね。
      http://www.acadia-pharm.com/pipeline/pimavanserin-drp/ [acadia-pharm.com]

      統合失調症に大うつ病に…… セロトニン5-HT2A受容体逆作動薬かつ拮抗薬って特性で色々手を広げたいけど、この報道でどうなるかですね。

  • by Anonymous Coward on 2018年04月12日 7時45分 (#3392022)

    よく効く薬は毒にもなるんだよな
    リスクを比較して付き合うしか無いんだが
    許容できるレベルじゃなかったようですね…

    • by Anonymous Coward

      競争の世界だし患者も一日でも早くと望むけど、さすがに死んでしまってはね・・・

      • by Anonymous Coward

        一日も早く天寿を全うして欲しい系の意味に空目した

  • by Anonymous Coward on 2018年04月12日 7時57分 (#3392026)

    それで副作用が大きいって話が出ると、
    どこも同じだなと思ってしまう。

    • by Anonymous Coward

      なにか癒着でもあるように見えてしまうけれども、
      例えば緊急性のある薬について政治的に働きかけて審査の順番を優先させる(手抜き審査をさせるわけではなく)、ってことはたまにあることなので、この文章だけでどうこう言うのは難しいかな。
      もちろん、例えば3試験必要なところを1試験で、とか、200人集めなきゃいけないところを60人で許そうぜ、とか、そういうことやってたらヤバいですが。
      (致命的な副作用が見つかってても先に進めようぜ、というのは全然別の話になります)

  • by Anonymous Coward on 2018年04月12日 10時37分 (#3392139)

    50%の2倍なら100%だし、0.001%の2倍なら0.002%なわけで、元がどれだけかで危険度が変わってくるな。

    • by Anonymous Coward

      小学生じゃあるまいし、そんな指摘をしてもこうやってバカにされるだけですよ
      副作用としての死亡率上昇なので、元は常識的な値です

      • by Anonymous Coward

        常識的な値の2倍とかもうヤバすぎでしょ

  • by Anonymous Coward on 2018年04月12日 11時12分 (#3392166)

    アンダーソンさんがしたレビューは、FDAの承認に対する参考情報なの?
    市販後の臨床情報を提供してくれる第三者?

    • by Anonymous Coward

      CNNの記事いわく、FDAのレビューを率いていた人らしいです。他に承認を支持するような資料があったとは書かれていないので、なぜ通ったか謎ですね。(なおFDAでの投票では賛成12に対し反対2)

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アレゲはアレゲを呼ぶ -- ある傍観者

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