Ernie Ballのストーリーが上がっていて、まさか/.でErnie Ballという社名を聞くことになるとは思ってもみなかった。
まぁ、ライセンス違反しちまったものは悪い。それに大して正当な対策をとられたのであれば仕方ない。個人的には愛用している弦のメーカーなので、つぶれられちゃ困るけど、弦のメーカーとしては信頼ある大手中の大手メーカーなので、愛用者が「ライセンス違反して晒された会社だから。」というのを理由に購入を見送ることは少ないとは思う。ギタリスト達にはピンとこない話だと思う。
以前のも日記で、インディーズバンドマンや関係者のパソコン所有率は意外と低いとは書いたけれども、それでも導入率は2年前とかに比べると、バンドマン側には増えては来ている。楽器や維持費、ライブや宣伝に金を回しても、パソコンが以前よりは安価になり、中古も使えるレベルのものが安く手に入る時代になったから、貧乏なバンドマンでも手を出せる代物になったのだろう。多分、いずれはやはりマストアイテムになると思われる。
じつは、ライセンスうんぬんの話にはギタリスト達がピンとこないだろうというのは、単に会社経営を気にしない体質のほかに、バンドマンの多くは、ソフトのライセンスを軽視しすぎている思われる事例に多く遭遇するからだ。
早い話が、ワレザーの量がハンパじゃない。ソフトの貸し借りが犯罪であることを知らないという人間もかなり多い。知っていてもその罪の重さがわかってない。そのあたりの意識が、他のユーザー層に比べて著しく低いと思う。DTMソフトはもちろんのこと、ホームページをつくりたいから、WYSIWIGなHTMLエディタ、ライブ写真を載せたいからPhotoshopなどなど。ちゃんと買ったのはパソコンだけって
のは多くある。DTMから入った人たちは、比較的意識がしっかりしてるんだけど、(パソコンで音楽をする目的でパソコンを買う段階で、ソフトの予算まで考える人が多い。)普通のバンドマンが、あとから「パソコンは便利らしい」という話を小耳にはさんだ場合は、大概がこれだ。
また、言い訳ももっともらしいことを言う。「楽器やその他に金がかかりパソコンを買うので精一杯だ。ソフトを買っている余裕はない。」とか、「楽器(もしくは歌)が専業なので、パソコンでやるのは遊び。だから真面目にお金をかけるには高すぎる。」とか。
僕は、ライセンスのこともあるが、ワレで作った音で金を動かすのは、なーんか背中がむずがゆいというか、聞かせるのが恥ずかしいというか。盗んだギターでライブしてるぜ!みたいなのはどうかと思うので、楽器の一部と同じ扱いで金はかけているが、この辺の意識がバンドマンの中で恐ろしく低いのは、嘆かわしいと思う。
ただ1つ。ただ1つだけバンドマンを擁護させてもらえば、確かに、真面目に音楽をやってけるソフトは高いのは確かだ。バンドマンは人にもよるが、やっぱり楽器に金をかけてしまう。その楽器に惚れ込んで長いローンを組んだり、バイトで金ためて楽器を買う。やはり、インディーズな人たちにはソフトが手を出しづらい価格帯にあるのは否めない。もちろん、高いソフトには高いなりの価値がある。それは身にしみて分かる。ただ、デジタルな音楽を作るツールとして、ハードウェアのシーケンサーやグルーブボックス系のものは値段が下がってきている。ソフトだけが以前高いままなのだ。エントリーモデルのソフトをもうちょっと増やしてやるなり、単純に安くするなり、してはやれないものだろうか?バンドというものが売りづらい昨今、新しい手法というのはバンドをやる側も求めている。その一つの形として、買える範囲のソフトを増やしてやるのは、文化の発展としてもありがたいし、商売としてもオイシイ話だと思うのだが、どうだろうか。そうすれば、最終的に高い製品へアップグレードしていくことも考えられるし、手になじむツールに金を出す意義もバンドマン側に見えてくると思う。