中国の顔認識システム、数万人の観客を集めたコンサート会場で指名手配中の容疑者を特定
数万人の観客を集めた中国のコンサート会場で7日、警察が顔認識システムを使用した容疑者の逮捕に成功したそうだ(China Newsの記事、 中時電子報の記事、 Mashableの記事、 中国日報の記事)。
舞台となったのは江西省南昌市の南昌スポーツセンター。当日は香港スター張学友(ジャッキー・チュン)のコンサートが開催され、多くのファンが詰めかけていた。容疑者の男性は経済事件で指名手配されていたが、友人からコンサートのチケットをもらい、妻や友人とともに会場を訪れたという。しかし、警察が顔認識システムに接続したセキュリティカメラを設置しており、コンサートが始まって間もなく逮捕されることになる。男性は数万人の中から見つけられたことに驚き、「そうと知っていれば来なかった」と語っているそうだ。ただし、顔認識システムで容疑者の現在位置まで追跡できるわけではなく、捜査員が携帯しているスマートフォンに送られた写真と容疑者の顔を何度も見比べて確認したとのこと。
「天網」「天眼」などと呼ばれる顔認識システムを利用した容疑者逮捕は今回が初めてではなく、昨年8月には山東省青島市で開催されたビールフェスティバル会場では25人を逮捕するなど、人の集まる場所での逮捕に成果を上げているとのことだ。