
airheadの日記: memo: 「アップルの内部文書」なるもの 1
米アップルが2007年1月にスマートフォン「iPhone」を発表する以前、韓国のサムスン電子とLG電子の携帯電話端末のデザインを参考にしていた事実が米裁判所が公開したアップルの内部文書で明らかになった。米裁判所はこの文書が存在しているにもかかわらず、サムスンがアップルのiPhoneを模倣したと判決している。今後欧州や他の国々での訴訟にどんな影響を与えるか注目される。
4日に公開されたアップルの内部資料は「3GSM展示会分析」と題するもので、アップルは2006年初めにスペインで開かれた国際見本市「3GSM」に出展されたサムスン電子、LG電子、ノキア、モトローラ、ソニーエリクソンの製品のデザイン、機能を詳細に分析する内容だ。対象品目はサムスン電子「F700」、LG電子「プラダ・KE850」、モトローラ「モトQ」、ノキア「N77」などだ。その翌年、アップルはiPhoneの初代モデルを発表した。
ここに書かれている「アップルの内部文書」は、合衆国連邦地裁カリフォルニア北地区でのアップル対サムスン裁判で裁判所提出された、被告サムスンの証拠 NO. 2627.001-051 と思われる(朝鮮日報の画像は同証拠26ページの一部をモノクロにしたもののようだ)。これがなかなかスゴイ。
表紙(1ページ)左上にアップルロゴがあり、社名 Apple Inc. および機密扱いを示す表示はない。表紙を除く全てのページでは左下にアップルロゴ、右上に「CONFIDENTIAL(機密)」、右下に「Apple Confidential(アップル外秘)」とある。3ページには機密扱いについての注意書きがあり、それっぽいイラストが入っている。個人的にはなんだかこのイラスト、アップルらしくない/大企業の重要文書らしくないように思えるが。
すべてのページに「3GSM World Congress 12-15 Feb 2006 Barcelona」と開催期間が入っている(「月日,年」とする米国で一般的な日付表記順ではない)。が、3GSM World Congress 2006 の開催期間は Feb 13-16, 2006 、同2007 は Feb 12-15, 2007 だった。GSMArena.comによる2007のレポートのタイトルにあった単純な編集ミス 「3GSM Barcelona 2007 live coverage GSMArena team, 12 - 15 Feb 2006.」 を丸写ししただけのようにも思える。
内容は技術系メディアが報じるレポートの要約といった域を出ず、機密扱いにする必然性は見られない。9,10ページ全面を占める、荒くて何のプレゼンだかよくわからない画像は、PDFからコピーしてみればわかるが180x135ピクセルの小さなもの。出処は分からないが、どこかのウェブサイトの記事内のサムネイル画像っぽい。
ところどころに業界の2006年の実績と2007年の展望がみられる。11ページにはDRMに関する動きについてまとめてあり、Steve Jobsの「thoughts on music」(Feb 6, 2007) が業界内で大議論を呼んだことや、BBCの Feb 15, 2007 の記事のURLまで書かれている。幾つか抜き出して調べただけで全部調べたわけではないが、サムスンを含む出展各社の製品は2007年発表のもののようだ。2006年2月であれば全く現実味のない「Available Q2 2007, price around 450€(2007年第2四半期に販売開始、予価450ユーロ前後」といった表記もあった。
...ええと、とりあえず、1年後を見事に予見したスゴイ文書! さすがアップル!! ということにしておこう!!!
こんなページを見つけました (スコア:0)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0702/09/news018.html [itmedia.co.jp]
裁判資料も含め、サムソンの捏造としか思えない。