私は大学生です.この頃,大学に関する様々な記事が見受けられます.そのなかでも大学の成績評価と奨学金について考えてみたいと思います.
--1.大学の成績評価の問題--------------------------------
成績評価に関しての記事は,「大学の成績,5段階評価広がる.優秀者には奨学金も(http://www3.nikkei.co.jp/kensaku/kekka.cfm?id=2002021302213)」(日経NET)である.概要は,A(優)・B(良)・C(可)・D(不可)の四段階が一般的だった大学の成績評価をA・B・C・D・Fの五段階に切り替える動きが広がっている.AからDまでが合格で,Fが不合格になる.
ここで,ポイントになるのは従来の4段階評価ではD(不可)(放棄も含む)は就職先や留学先に提出する成績証明書に記載されないのである(この表現は正確じゃないかも).そうすると,履修していた講義をマジメにしていなかったら,すぐ見切りをつけて講義を放棄してしまう人が続出する.成績評価の低いC(可)を取るよりD(不可)にしてしまえば,大学を卒業をするときにはA(優)・B(良)が大半の成績証明書にすることもできてしまうからである.さらに,D(不可)になった講義も来年に再履修してしまえば,好成績にしてしまうことができてしまいます.
もしかしたら従来の成績方式は,紙(成績証明書)では高評価でも会社に入ってみれば,何もできないアカンタレの社員を生んでいるのかもしれない.それならこの新制度はいいのかもしれない.しかし,これで怠け者学生が減少するだろうか?
--2.奨学金制度の問題 -----------------------------------
奨学金に関しての記事は,「育英会の奨学金,存続を.医学生が投書(http://www3.nikkei.co.jp/kensaku/kekka.cfm?id=2001112900817)」(日経NET)である.概要は,小泉純一郎首相が進める特殊法人事業見直しで統合を含めた廃止の検討に対して育英会の存続が危ぶまれていることです.
奨学金はもちろん,将来のために勉強または研究をしている,生活に苦しい学生ための援助金です.しかしこの育英会の援助金が廃止されれば有能な学生はどうなるんでしょうか.
私も日本育英会の奨学金を取っています.このお金のおかげで大学の授業料を支払うことができています.しかし,他の経費はしかたなくバイトをしてヤリクリしているといった状況です.わたしも今大学生ですが大学院に進学するつもりです.しかし,このことが実施されれば,授業料のために必死になってバイトしなくてはならなくなり研究なんかやっていられなくなるでしょうね.それなら,進学をあきらめざるを得ないでしょう.
そもそも,どうして育英会の奨学金制度を廃止しないといけないのか.それは,この景気低迷のせいで奨学金を申請する学生の急増によって,財政難に陥っているから.しかし,日本の奨学金の大半は借金のはずです.だったら,大学の卒業者がきちんとそのお金を返金していればこういった問題はないはずです.ところがやはり,ちゃんと返金をしない人が多数いるみたいですね.これによって(他にも問題があると思う),こういった問題に直面しているみたいです.
でも,問題はもっと違うところにあると思います.それは奨学金の査定方式に問題があるのでは?大半の奨学金の査定は,親の収入または成績です.ここでの問題は,収入と成績の基準が曖昧ということです.これによって,大学は遊ぶ所と考えている学生が上の基準に満たしてさえいれば,「入るのが難しくて出るのが簡単な」大学に入れてしまう現象が起きる可能性が出る.
「それはない」と思っている方がいるかもしれない(かな).しかし私が知っている限り5人中3人は親の仕送りで大学の授業料を払ってもらっている.そして,もらっている奨学金を車の頭金にしているトンデモナイ学生もいるらしい.こういう学生に奨学金を支給してもいいのか?
うーん.こういったことは話が長くなるのでまた次に.