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kahoの日記: 女性は流行に弱いもの(ヒバリの場合)

日記 by kaho

Nature Web Newsより.ヒバリのメスは移り気という記事.
進化において,パートナーを選ぶ際の好みが種の進化に大きな役割をもつことは知られており,性淘汰と呼ばれる.
例えば体の大きなオスは食料をたくさんとれるからだろうから自分の子孫も生存確率が高まるということでメスに好まれる,という具合.
また一見して生存に不利に見える形質でも進化の過程で保存され,パートナーに選ばれることも性淘汰によって説明されている.これはハンディキャップ理論として,「それだけ不利な形質を持っていても生き残れるということはより強い個体なのだろう」と選択が働くというのだ.
この後者のハンディキャップ理論を,私はくだらないと思っているのだが(本来別の目的で備わった好みを「ハック」してそうなっているのだと思っている),まあそれはそれとして,性淘汰はその種に固有の基準によって働いている進化の戦略だと考えられている.
今回Scienceで発表された論文でコロラドに生息するヒバリのうち,どの形質をもつ個体がより多くの子孫を残せたかという研究が行われた.
この研究はかなり手間が込んでいて,毎年平均80個体で染色体を調査して親子関係を調べ,どのようなオスが最も子孫を残すことに成功したかを調べたという.
その結果分かったことは,メスの好みは毎年変わっており,ある年は嘴が大きいもの,次の年は色の黒いもの,またある年は体が小さいものだが次の年は大きいもの,とばらばらだったことだ.
ここではそれぞれの形質を生存の有利さに結びつけようとしていて,言おうとすれば毎年の気候や環境からこじつけることはできるだろうが,多分意味はないだろう.
まあ,ヒバリでさえそうなのだから,ヒトで女性の心変わりを責めても詮無きことというところだろうか.

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