特定ブラウザ依存性への挑戦「TouchUpWeb」プロジェクト
タレコミ by nitonito
nitonito 曰く、
最近はウェブアプリケーションによる業務システムが主流を占めているようですが、皆さんの職場のシステムは特定ブラウザに依存してませんか。世の中には特定ブラウザに依存したサイトが多数存在しています。そしてこのことが、LinuxなどOSS環境の普及を妨げる要因のひとつになっています。IPAのOSS活用基盤整備事業の一環として, (株)三菱総合研究所、Mozilla Japan、(株)アルゴ21により開発されている「TouchUpWeb」プロジェクトでは、このような阻害要因へのアプローチとして、動的に依存箇所を訂正するという方法を採用しています。現在は、Firefoxの機能拡張と、Mozilla Japanに設置した配信サーバによる運用形態です。これは、先日ここでも話題になった「Japanize」と似た仕組みなので、それとは異なるいくつか特徴を挙げてみます。もともと、学校教育関係サイトや自治体システムのブラウザ依存性に対する問題提起から始まったこのプロジェクト、OSS環境普及に役立つことを期待しています。 なお、TouchUpWebプロジェクトでは、スクリプト作成やシステム改善のために、プロジェクトメンバーを広く募集しています。
- プライバシー保護の観点から、常にユーザの明示的な操作によってのみ、サーバにアクセスする。バックグランドで自動的に通信が発生することはない。
- 編集にはGreasemonkeyを使用しているため、サイトアクセスのたびにサーバにアクセスすることがない。
- 配信サーバへのスクリプトの登録はコミッタに限定することで、不正なスクリプトの混入リスクを極力抑え、質を担保する。
- 作成段階のスクリプトの検討は、現在はBugzillaを利用したバザール方式。
- マスター−スレーブ構成により、サイトに運用サーバを設置し、サイトごとにスケジュールされた間隔でサーバを最新状態にアップデート。
- マスターサーバもサイト内で完全独立で運営できるので、イントラネット用のサーバ運用などにも使える。