oldwaveの日記: Eiffel
日記 by
oldwave
Eiffelは、もっとも優れたOOPLのひとつだろう。だが、実際に使ってみると、ひとりで使ってもしょうがないと感じる。
Eiffelの強みはDesign by Contractにある。だが、DbCが役に立つのはどういうときか。再利用可能なコンポーネントを書くときである。
再利用可能なコンポーネントは、そうでないプログラム部品を作るよりもコストがかかる。ある種の課題に数年に渡って取り組んでいるのであれば、再利用可能なコンポーネントに取り組みたくもなるのだろうが...。
もちろん、品質の高いソフトウェアを書こうと思えば、Eiffelがかなり有望なのはわかる。だが、DbCにしたところで、Eiffelでしか実現できないわけではない。
Eiffelの素晴らしさは、設計思想がしっかりしていること、そして長年に渡って実務に使われ、磨き上げられていること、にあると思う。言語仕様も安定しており、実行時性能も申し分ない。ただ、ウォーターフォール向きの言語だという印象は拭えない。
EiffelでRADするための技法もありそうな気がする。だが、何にしても、自分のためのプログラミングのためにEiffelを使おうという気持ちにはなれない。バグを出してしまったときのコストがきわめて高いプロジェクトがあれば採用してみたい気持ちもあるが、どうもそういうプロジェクトにはあまり出くわさない。むしろ品質よりも早いリリースを期待されているプロジェクトばかりだ。それではEiffelの出番はない。
EiffelでOSを記述するのはおもしろそうだけどね。
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