sakaki101の日記: スプーンに驚嘆する心
日記 by
sakaki101
日常に眠る不思議な現象を発見できる観察力を持ち続けるというのは素晴らしい事だと思う。
こんなことを書くのは、今日この種の不思議の事例をひとつ発見したからだ。簡単に説明しよう。
まずは、スプーンを手に取って、凹面がこちらに向くように顔と並行に持っていただきたい。その時、スプーンの凹面に映っている像は上下左右が逆転しているはずだ。(こういういい方は全く正確ではないが、感覚として分かっていただけるだろう)
では、そのスプーンをひっくりかえして、凸面がこちらに向くようにしていただきたい。
すると、凸面に映っている像は逆転していない!
唐突に気がつくと、少し考えさせられる現象だ。なぜスプーンの裏表でこんなに像が異なるのだろう?
休憩に紅茶を飲もうと思ったとき気がついて、休憩中ずっとスプーンをくるくる回したり、普通の鏡と比較してみたりしていた。
よく考えてみれば、これは凹面鏡と凸面鏡の性質そのまんまなのだ。
それを気がつくのに十五分かかったってのは全くもってお恥ずかしい限りだが、それ以上にこういう発見を最近してなかった事が恐ろしい。
昔、特に中学生だった頃はこういう発見をいくつも体験していた気がする。そして、それを考えるのを最高に楽しんでいたように思う。
頭が硬くなってるなと思いつつ、こういう感性を大人になっても持ちつづけた寺田寅彦先生はやっぱり偉大だったなとしみじみ思う。
頭ってやつは年をとっていくごとに、こういう風に無神経になっていくのだろう。
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