suntearの日記: 90 歳の電車
ばたばたとした一日だった.気が付くともうすぐ 10 月
も終りである.今年も残すことあと 2 月.月並であるが,
1 年が経つのは実に速い.
光陰矢の如し.New year resolution で毎年なにかしら,
目標らしきものを立てるのであるが,いまだに成し得て
いるとはいえまい.ただ,ただ,自身の意志の弱さを嘆
くばかりである.
1 年が経つのは速いが,90 年となると,ちょっとした年
月である.
四国,香川県の高松琴平電気鉄道株式会社には,90 歳の
電車が現役で活躍している.同社の歴史は古く,明治 44
年の東讃電気軌道に端を発する.昭和 18 年に,高松電
気軌道,琴平電鉄株式会社を加えた 3 社が合併し現在の
琴電となった.およそ,1 世紀に渡り,金比羅詣や,香
川県民の足となってきたわけである.
合併当時の財務状況がどうであったかは,手もとに資料が
無いが,近年の経営状態は,かならずしも良いものではな
かった.車両は他の私鉄からゆずり受けた,お下がりばか
りで,しかもそれを大切に整備して使うので,90 年選手
が現役という事態に至ったようである.80 年代には,す
でに,電車の博物館という,名誉なのかどうか良くわから
ない愛称で呼ばれている.日本で,高齢の現役電車 No.1
から No.3 までは琴電に所属しているとのこと.
同社は平成 13 年に民事再生法の適用となった.命運をか
けて取り組んだ高松中心部の駅ビルが失敗に終ったからで
ある.大手デパートの経営破綻のあおりを受けたと言われ
ている.
県税を注ぎ込んでまで再建するべきか?すったもんだがし
ばらくあった後,今年の 8 月に新生琴電が再出発した.
90 歳の電車も現役で走っているようである.
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