
takehoraの日記: 理想の会社 1
今日11月7日は、私の誕生日でございまして、45歳になりました。
全く、45歳という自覚がございません…
10年前は、VMwareにいました。ちょうど、日本オフィスの立ち上げの時期でした。
Akamaiも立ち上げ時期、Keynoteも立ち上げ、というわけで、私、立ち上げの時期が好きみたいです。
事業がある程度、軌道に乗ると、もういいかな…って思っちゃって、転職しちゃうんですよね。
この調子だと、10年後も、どっかの企業の立ち上げをやっている可能性が高いです。
10年後もSlackwareをいじってる可能性が高いです。
10年後も本に埋もれていることでしょう。
どこぞの方が仰ってましたが「これからの10年を予想するには、過去の10年を振り返れ」なんだそうです。
ハーバード・ビジネス・レビュー12月号が届きまして、テーマが「理想の会社」。
「権力者の気まぐれは組織をダメにする」という題で、スタンフォード大学ビジネス・スクール教授のジェフリー・フェファー氏が寄稿されています。(著書に「権力を握る人の法則」日本経済新聞社)
「過去数千年にわたる歴史を通じて、権力を手に入れると行動規範を無視するようになるという経験則が我々には染みついている。権力を持つ人が周囲の人々の期待に背いて好き勝手に振る舞うさまをよく見てきたのだ。
つまり逆に言えば、社会のルールを超然と無視している人物を見つけると、権力者に違いないと思い込んでしまう。言うまでもなく「あの人は権力者だ」という認識が現実になってしまうのだ。すなわち、社会のルールを無視し社会の行動規範に背くことは、それが見逃されている限り、権力を創造していることになる。こうした認識の効果は、研究によっても確認されている。」
うーむ、深い、深い考察です。
「そして、権力者の気まぐれな行動に振り回される人々は、多大な犠牲を余儀なくされる。社会心理学の学習性無力感(learned helplessness)についての文献で明らかにされているように、自信を持って世の中を渡っていくための能力は、行動から結果を合理的に予測できるかどうかに左右される。まったくでたらめで、呆然とするような処罰を下される一方で、不明確で一貫性に欠ける恩賞が行われると、人(ついでに言えば、犬やネズミ、そして魚までも)には、次の三つのことが起こる。
第一に、モチベーション(やる気)が低下する。「どうせ結果は動かないのだから、努力は無駄」と考えるのだ。
第二に、フィードバックが一貫しないので学習が困難になる。もしアクセル・ペダルとブレーキ・ペダルの機能が、刻々と入れ替わっていたら、自動車の運転は学べない。
第三に、ストレスが急増する。事実、ロンドン大学教授で疫学者のマイケル・マーモットの調査によれば、自分の仕事の状況をどの程度認識しているかは、寿命と健康を予測するうえで重要な要因である。」
全く、同感です。こういう経験あります。私も。VMwareでも、Akamaiでも、もちろんKeynoteでもね。
ちなみに、「夢の職場」と呼ばれる条件も、別の記事で紹介されています。
1. 個人個人のさまざまな違いを尊重して活用する
2. 情報を抑制したり、操作したりしない
3. 社員から価値を搾り取るだけでなく、会社側も社員の価値を高める
4. 何か有意義なことを支持している
5. 業務自体が本質的にやりがいのあるものである
6. 愚かしいルールがない
この6つの条件も、納得です。
特に6ね。愚かしいルールがあると思ったら、私はさっさと転職します。はい。
ブラック企業が話題になる今日この頃ですが、何を以ってブラック企業と定義するかというのは議論の途中です。
悪い方に注目していると、良い方はその反対か?となってしまうので、この「夢の職場」に照らし合わせて考えてみるって如何でしょうかね?
Re: ブラック企業 (スコア:1)
「ブラック企業」が話題に上るようになったのは、メリットとデメリットというウソが通らなくなったからです。昭和の時代なら年功序列で、その労苦以上のリターンがあったのかもしれません(検討はしてないです。ただのイメージ)。ただ今は確実に非正規という奴隷扱い、もしくは正社員でも「雇ってやっている」という扱い。
定義はさまざまかも知れませんが、共通しているのは「法令違反を従業員他に強いる」です。これの上に金銭を積み重ねることで許す人が居るかもしれませんが、法令違反を許容するがごとき言い方は、許容できない人を非難することに繋がらないかを危惧します。