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tesla_quetの日記: 災害時における生活必需品(生理用品)備蓄の問題点に対してどう行動すれば良いのか? 6
大本のネタはここが発端
『『生理用品は贅沢品ではない』ということがよく分かる漫画「すごくためになるし笑える」と話題に』
それに触発された人のまとめがこれ
『生理用品は贅沢と思わない男なので、生理用品会社に要望を出したり代替品を作る実験などしてこの問題を考えてみた。』
※この実験は人体に悪影響を及ぼす可能性があるため、絶対に試そうなどとしないでください!
備蓄準備時や被災時における生理用品に関する問題点
・男性の無理解による生理用品の適切な配分や支援が妨げられる
(男性リーダーが多いから大いに考えられる)
・備蓄品として当たり前のものとなっていない
(上に同じく)
・緊急時に無い場合の想定が他の品と比べ見受けられない
— tkhsのメタファー (@metacognitionao) 2016年4月19日
件のまとめの人は上記の理由で生理用品の代替品作成に走ってしまう訳ですが、この時点でもう事前調査をしてない感満載。
事前調査として地元の自治体の防災情報ぐらいは見ようよ?って話。
なので、自分の居住地区の自治体の情報を見ていきながら、事前調査と情報収集の大事さを確認したい。
・男性の無理解による生理用品の適切な配分や支援が妨げられる(男性リーダーが多いから大いに考えられる)
実際に被災地への視察で被災地の声を聞いた際に「避難所に女性の視点が全くなくて苦労した。」とある。
それを払しょくするために
「特に過去の災害では、女性への配慮などが不十分なことも多かったため、より多くの女性に参画してもらい女性の視点でも運営を検討しておきましょう。」
と、防災拠点活動の際の指針の一つとして挙げられている。
つまり運営に女性が参画することで適切な配分がなされる可能性が高い訳だ。
参考:『学校防災活動拠点整備事業について (学校防災活動拠点活動のためのガイドブック(基本編))』
・備蓄品として当たり前のものとなっていない
自分の居住地区では各避難所ごとに防災備蓄倉庫があり、必要最低限の備蓄がされている。件の人が気にしている生理用品については以下の通り。
「生理用品」80袋(1箱40袋入(1袋 24枚入)または2箱30枚入324パック【H28~30年で順次入替中】)
80袋として1920枚、一日4回交換(日によっては5~6回交換になるが平均値として4回)として480セットと換算。
1,500人を受け入れする避難所想定で半数が女性。そのうち月経のある女性が半数、月経期間中の人をさらに半数とすると約190人。
大体2日分強の備蓄がある換算となります。基本1日分の備蓄をし、その後は東京都の備蓄調達を待つ前提なので、この備蓄量は十分かと。
(ちなみに月経のある女性云々は自治体年齢別人口の10歳~49歳が女性の人口の約半数になるのでそれを基にした。)
参考:『学校防災備蓄倉庫』
『年齢別人口 平成28年4月1日現在(PDF:18KB)』
・緊急時に無い場合の想定が他の品と比べ見受けられない
「生理用品 代替」でググれば大量に結果が出てくるので詳しくはそちらを参照。
ナプキンは昭和36年から発売し始めた製品なので、それ以前はどうしていたのか?を調べることはそれなりに可能かと。
また、調べることによって身近にあるものでやりくり可能なことも分かるはず。
参考:『eSampo | 節約・やりくり いざ知恵vol.1~災害時を乗り切る、代用グッズの作り方~』
『一般社団法人 日本衛生材料工業連合会 | ナプキン』
問題点となる部分を事前に調査した時点でもっと違うアプローチもあったはずなのだが。
件の人は代替品を作成することにこだわり、条件を決め材料を集める。
- 加工した上で複数個作れるもの(材料を効率的に使うため)
- 水を使えない場面の衛生を考えたい(使い捨て)
- 簡易であること
上記条件で用意したものが以下の物だが、「簡易であること」に避難所内での入手が簡易であることは含まれていないのだろうか?と少々疑問には思う。
- 赤ちゃん用オムツ
- 布団に敷く用の吸水パッド(ペットシート)
- お茶パック
途中経過等は本人のTwitterやまとめに譲ってその代替品作成の結果は実用に耐えないどころでは無いことだけを記載。
ちなみに尿漏れパッドと生理用ナプキンは違うものだと紹介している記事があったので紹介。
『ナプキンの代用は止めて下さい。』
結局、件の人は何がしたかったのか?
要約すると「他の必需品と同列に代替品を考えることだけに注力した」と言っているように思える。
あくまで「考えた」のが重要であって代替品そのもと実用性は重要ではないのかもしれない。
おそらくヒロイック・シンドロームやメサイアコンプレックスの類なのだろうなあ?と個人的には思った。
それはともかくとして。
自分の居住地区の自治体の防災情報を確認しておくのは良いと感じたので、防災行動マニュアルとともに一度は見ておくと良さげ。
そうそう、タイトルのどう行動すれば良いのか?の部分ですが。
生理用品が枯渇した際には「なるべく清潔なタオル」や「なるべく清潔な柔らかい布」を女性に多少融通してもらえると助かるんじゃないかと。
と、いった感じですかねー。