東京大学、食物アレルギーの悪化を防ぐ物質を発見 8
ストーリー by hylom
今後に期待 部門より
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あるAnonymous Coward 曰く、
東京大の研究チームが食物アレルギーの原因となる細胞の増加を抑える物質を発見したそうだ(朝日新聞)。
食物アレルギーは消化管などで増える「マスト細胞」が原因だそうで、この細胞は体内に食べ物が入ると、ヒスタミンなど炎症を起こす物質を出すらしい。研究チームは、こうした物質と一緒に放出されるがすぐに消える「プロスタグランジンD2(PGD2)」という生理活性物質に着目。遺伝子操作でこの物質を作れるマウスと作れないマウスを作り比較したそうだ。その結果、PGD2を作れないマウスは作れるマウスに比べてマスト細胞の数が約3倍に増え、皮膚の腫れや下痢といった症状が悪化したという。
ここから研究チームは、PGD2がマスト細胞の増加を抑え、症状の悪化を防ぐ働きがあると結論付けたそうだ。
食物以外のアレルギーでも効果ありそう? (スコア:2)
抗ヒスタミンじゃなくて、ヒスタミンを作る物質の抑制が可能なら、いろんなアレルギー症の根治も夢じゃない?
Re: (スコア:0)
代わりにアレルギー反応による免疫力も低下する。本来は寄生虫とかに対する防護機構だったかな?
減らしても(現代社会では?)さほど悪影響がないから抗ヒスタミン剤とか平気で使うんだけど。
反応する必要のない物質に対するIgEが生成され、これがマスト細胞他の免疫細胞に装備されることでその人のアレルゲンが増加する。
本来減らしたいのは反応する必要のない物質に対するIgEのみで、免疫細胞自体を減らすのはリスクも考えないと不味いと思う。
この研究は免疫細胞の材料の一つを奪うと免疫細胞の生成率が下がる、という話なので余り意味があるようには思えないなぁ…
増えるんですねー (スコア:2)
食物アレルギーの影響を与える細胞って増えるんですね。
増えるのを抑えても減らないんですかね?
Re:増えるんですねー (スコア:5, 興味深い)
減らさないといけないのはヘルパーT細胞です。
何かの偶然で、食物の蛋白質の一部(ペプチド)が異物としてヘルパーT細胞に認識され、対応するIgE抗体が量産された状態ですので。
食物なので入ってくる量が桁違い→IgEが肥満細胞(記事中ではマスト細胞と表記されてる)に放出を指示→炎症発生&免疫活性物質も放出されるので、IgE抗体が更に量産される→(以下無限ループ)
異物として判定、記憶しているのはヘルパーT細胞なので、
このループを断ち切るにはヘルパーT細胞を減らすのが効果的なのですが…いまだに研究中の模様です。
# 肥満細胞は、ここに異物があるぞ~と呼びかける役目なので、減らしすぎたら腫瘍とかが増えそうな気がする。
notice : I ignore an anonymous contribution.
Re: (スコア:0)
ソースを失念しましたが寄生虫博士が寄生虫から抽出した物質で抗アレルギー剤を作り
マウスに注射したら癌になったって話があった記憶。
同じ原理かもしれませんね。
これまたソースを失念しましたがアレルギー患者は癌になりにくいって話もどこかで聞いた記憶。
逆に「大勢いる」どちらにもならない人のほうが奇跡的なバランスを保っているのかも。
癌→個体の寿命が延びすぎて種として老齢に傾かないよう、アレルギー→本来は寄生虫対策
のようにどちらも種としての生き残りのための多様性だったものが
生活の変化で邪魔者になっていったのかもなあ、などと想像しています。
あれ? (スコア:2)
PGD2って、消炎剤 兼 抗癌剤として研究されていたような気が…
# 骨髄で作られた肥満細胞が組織に定着するのを抑制する作用があるのかしら?
notice : I ignore an anonymous contribution.
タイトルみて (スコア:0)
きっと梅干しの事だなと想像
Re: (スコア:0)
なんでさ