masakunの日記: デンマーク王室御用達のカトラリーは日本製 1
デンマーク王室御用達のカトラリー カイボイスン(Kay Bojesen)で唯一気に入らないところといえば、カトラリーケース(化粧箱)の内側に印字してある「デンマーク王室御用達品」という平べったい金文字の日本語(笑)。わざわざ日本仕様にて北欧カトラリーの雰囲気をぶち壊さなくてもいいのにとケースを開ける度に思っていたのだが、その疑問はさっき氷解した。じつは日本製だったのだ(をひ
北欧雑貨 - Kay Bojesen カイ・ボイスン サービススプーンのページによると
デンマーク人デザイナー「カイ・ボイスン」がデザインしたデンマーク王室御用達カトラリー。 「デザインに忠実に」という高い要求に対し、世界の中からその生産を許されたのは日本企業(株)大泉物産。 現在、日本から世界へ向けて発信されています。 本品は、1938年に発売、世界各国のデンマーク大使館で使用され世界のベストセラーに。 ・・・1993年に日本に初めて上陸しました。
そう実は新潟県央地域(三条市・加茂市・燕市・弥彦村・田上町)は洋食器の一大産地なのだ。カイ・ボイスンデザインのカトラリーを生産しているのは燕市にある(株)大泉物産。またノーベル賞創設90周年記念のノーベルデザインカトラリーセットを作ったのは、同じく燕市の山崎金属工業(ゴナ・セリン[Gunnar Cyrén]氏がデザインを担当)で、ノーベル賞創設90周年オリジナル・カトラリー(ティースプーン5本セット/シルバー)として一般に販売もされているとのこと(御用達よりこっちの方が良かったな。苦笑)。
家電製品や車では有名であるが、意外なところに素晴らしい日本製(Made in Japan)があることを実感。そして意外と日本製の銀器は安い!Yamaco ブランドで知られる山崎金属工業の場合、純度95%以上の純金で作られたコーヒースプーン(財務省造幣局品位検定刻印入)が\7500から。
なお現在、スウェーデン・ストックホルムで開かれるノーベル賞晩餐会で毎年使用されているノーベルカトラリー(Nobel Sølv & Guld)を納めているのは、スウェーデン王室御用達である 1856 年創業のゲンセ[GENSE]社。先に挙げた Gunnar Cyrén 氏(1931-)は GENSE のデザイナーでもあったようだ。デザインは変更されていないものの、多様なデザインの銀器を作るGENSEにOEM供給されているとも思えず、日本製のカトラリーが現在もノーベル晩餐会で使われているとは思えない。
【2/19追記】「アイ・メタル カトラリーショップ」ニュースリリース(2008/12/01)によれば
この記念晩餐会の公式カトラリーである「ノーベル カトラリー」は、日本が誇るカトラリーのトップブランド、「YAMACO(山崎金属工業株式会社)」が、その高い品質と技術力を認められ、1991年から製造を任されており、その栄誉は今日まで続いています。
現在もノーベルカトラリーは日本製です。そして山崎金属工業はOEMメーカーでもあり、デンマーク王室ならびにスウェーデンの王室御用達Georg Jensenやドイツのツヴィリング(旧ヘンケルス)に提供しているそうです。誤った情報を書いてしまい申し訳ない。
あーなるほど (スコア:1, 参考になる)
燕市といえば吉田金属工業(YOSHIKIN)/GLOBAL [yoshikin.co.jp]も有名ですね。
これもヨーロッパ特にオランダで評価されギルドシェフ賞受賞しているとか。
よく車の乗り方なんかを評して、ヨーロッパは良いものを長く使うと言われますが、
食器やナイフなどの日用品でも同じ事が言えるのでしょう。