
phasonの日記: 測定機器のHDD交換(超駄文) 2
なんだか久し振りにいろいろ懐かしい作業をして楽しかったので記録.
手持ちの理学用測定機器で,NT4sp5で動いてるやつ(組み込み的に使われており,起動直後に専用ソフトが立ち上がる)があるんですよ.
で,こいつの外部とのやりとりがフロッピーディスク限定で使い勝手が悪い.一応LAN直結でのリモートでの制御ソフトもあるんですが,32bit環境下で無いとインストーラーがエラー吐いてインストールできない(dllとか手動でいろいろ持ってくれば,一応動かせる)とかIPアドレスが決め打ちだったりと何かと不便.
そこでフラッシュメモリが使えるFDDエミュレータに入れ替えることに.
中国あたりの胡散臭い零細業者が作ってるSFR1M44-FUってやつで,eBayで送料込み5000円前後.使い勝手はやや悪いけれども,取り付ける側のPCはもちろん(エミュレータなんで,単なるFDDに見えますし),フラッシュメモリを読み取る側にもドライバ不要(こちらに専用のソフトが必要なものも多い).読み取る側に専用ソフトいるやつだともうちょっと安いんですが,胡散臭いソフトとか出来るだけ入れたくありませんしね.
ちなみにこのFDDエミュレータ,日本のある零細貿易会社が「当社が開発しました!」とかいって売ってます.お値段1万6千円.うちも売ろうかな……
#まあ,知識の無い人はそれ相応に払うべきだと思うんで,高く売ってることについては何の文句もありません.
閑話休題.
FDD交換するついでに,興味があったんで筐体そのものもバラしてみる(FDDはケーブル引き出して本体横のボックスに入っているので,本来分解する必要は無い).
中身的にはライザーカード型のシングルボードPCで,そこからISAで引っ張って測定用の数枚のボードが刺さっているらしい.
ISA……!なんとまあ懐かしい!
CPUもMediaGXだったりして,Cyrix好きでよく使っていた人間からすると胸が熱くなるな!
そしてよく見ると,シングルボードPCの裏側は蓋がネジ止めされているだけで,剥がすとPS/2コネクタやらシリアルポートが.K/B繋げてBIOSとかもちゃんと設定できる.本当に本体部分は単なるPCか……
ただいけてなかったのが記録媒体.まさかの2.5インチHDD.どうせならフラッシュとかそういう安心な感じのものにして欲しかった……
そろそろ10年が近いし,HDDはいつ死んでもおかしくない.しかもこの装置,買うと100万円ぐらいする.
と言うことで新しいHDDに置き換えることに.
手元に転がっていたUSB-2.5インチIDE変換基板×2と,秋葉で調達してきた2.5インチIDE HDDを使ってメインPCでEaseUS ToDo Backup使ってクローン作成.
XPあたりからは,NT4の古いNTFS(NTFS 1.5とかでしたっけ)のHDD繋ぐと,問答無用で勝手に新しい形式のNTFS(3.0だか何か)に変換されて嬉しくないので,念のためにEaseUSのブートディスクから起動して作業.
昔これで勝手に変換されたあげくNTが立ち上がらなくなって(spのいくつかだか以上が当たってないと,変換後のディスクをNTが読めなくて起動できなくなる)泣いたんだよな……
そしてHDDを入れ替えて起動!
「Operating System Missing」
OKOK.
手抜きで普通にクローン作ったのがいけなかったんだろ?今度はちゃんとSector by Sectorでクローン作って……
「Operating System Missing」
……えーと,このメッセージが出るって事は,MBRが死んでるって事だっけか?
MBRの修復は……Fdisk/MBRか.懐かしいな.手持ちのPCで……って,あー,Windows立ち上がってると勝手にNTFS変換して嫌か.といってもFD起動しようにもFDDがついてるPCはもう無いし,USBでHDD繋ぐとなるとそっちのドライバもいるか?面倒くさい……
NTのインストールディスクさえあればCD起動で何とかなるんだろうけど,手持ちのそんなもんはずいぶん前に捨てたしどうするかなあ.
と,よく考えたらまさに今目の前にある測定器自体が,FDD完備のPCである事に気づく.
K/B繋いで,BIOS設定変更して,懐かしのWindows 98起動ディスク(捨てずに手元に残っていた)から起動.FDISK/MBRでMBRを修復.これでどうよ?
(黒画面でアンダーバーが無言で点滅)
……ダメか.でもまあ,一歩前進と言うことで.
MBRが生き返って,「NTLDR is missing」とかが出ないって事はその間であるパーティションブートレコード(PBR)部分が死んでるのか……面倒……
クローンHDDである事を考えると,ディスクパラメータの誤記入あたりが怪しいのでそこをターゲットに.
何使って直すかな……とネットで検索.インターネット超便利.
と言うことで定番のTestDisk(検索して思い出しましたが,確かに昔も使ってました)のDOS版を落としてFDDから起動.チェックするとやっぱりPBRに書き込まれているパラメータが実際のHDDと整合していない.そこでTestDiskからRebuild BSでPBRを修復.手動でバイナリ修正することを考えれば,一発で直せて実に便利.
今度こそまともに起動!測定も問題なし.これであと10年は戦える……
#念のためにもう一台,SSDでのクローンも作成.
いや,他の仕事もしながら丸2日間ごちゃごちゃと作業してましたが,久し振りにこの手の作業やると楽しいですね.
さすがにコレが1週間とか続くとうんざりしますが,頭ひねりながら1-2日でどうにか片付くトラブルってのはたまの息抜きに楽しいもんです.
FDDエミュレータ (スコア:1)
院生時代に使っていたリガクのXRD装置はフロッピーディスクでしか回折データを出せない代物で、がっちょんがっちょんさせながら「FDドライブ壊れたらどうしよう……」と常に不安でした。
今調べたら、SDカードが刺せるFDDエミュレートドライブもあるようですね。これに最近流行りのWi-Fi付きSDカード(PQI Air Cardとか)を刺せば、太古の測定装置がいきなり無線LAN化されそうでワクワクしてきました
SSDの用途 (スコア:1)
SSDに複製を作られたとの事ですが,こちらはバックアップ用でしょうか.
ご存じかも知れませんが,フラッシュメモリはリフレッシュせずに長期間経過すると,データが消失してしまいます.
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/basic/20091109/1020302/ (少し古い記事ですが)
SSDは書込みの際に適宜リフレッシュされるようですが,読み込み専用で使うと通電していてもリフレッシュされないので揮発してしまうのだとか…….
装置の寿命がかなり長いようですので,保管用途には光学メディアかHDDの方が安心かと思います.