yasuokaの日記: 「𠮟」と「叱」の出現頻度 6
日記 by
yasuoka
「漢字出現頻度数調査(2)」(文化庁, 平成12年3月31日)と「漢字出現頻度数調査(3)」(文化庁, 平成19年3月31日)と「漢字出現頻度数調査(新聞)」(文化庁, 平成19年3月31日)と「漢字出現頻度数調査(ウェブサイト)」(文化庁, 平成19年12月10日)を見るチャンスがあったので、「𠮟」(口へんに七)と「叱」(口へんに匕)の出現頻度をチェックしてみた。
- 新凸版調査(平成11年)
𠮟:313回, 叱:794回 - 凸版(3)調査(平成16~18年)
𠮟:1218回, 叱:2172回 - 朝日新聞調査(平成18年10~11月)
𠮟:31回, 叱:0回 - 読売新聞調査(平成18年10~11月)
𠮟:0回, 叱:18回 - ウェブサイト(平成19年2~6月)
𠮟:0回, 叱:30405回
朝日新聞調査では「𠮟」が圧倒的に多いものの、他の調査では「叱」の頻度の方が明らかに高い。これらの調査を踏まえた上で、漢字小委員会は「新常用漢字表(仮称)」を作っているはずなのに、なぜ「𠮟」にこだわり続けるのだろう。これでもまだ、「叱」より「𠮟」の方が常用されている、と主張しつづけるつもりなのだろうか。
根拠は表外漢字字体表では? (スコア:1)
単純に、表外漢字字体表との連続性を重視しているからではないですか?
安岡先生がどうして表外漢字字体表の話を持ち出さないのか、そちらの方が私には疑問に思えますが……。
Nullius addictus iurare in verba magistri
Re:根拠は表外漢字字体表では? (スコア:1)
ま、たぶん、そうなんでしょう。「当該字種における最も頻度高く使用されている字体を採用する」とか「情報機器でも近い将来この字体に統一される」とかいうのは全くの嘘で、漢字小委員会は単に『表外漢字字体表』命、ってだけのことなんでしょう。
でもですね、ガセネタをバラ撒いてまで自分の意見を通そうとするヤカラってのは、私がいちばんキライなタイプの人間なんですよ。
Re:根拠は表外漢字字体表では? (スコア:1)
表外漢字字体表の例示字形を基本的に継承するってのは、小委員会での合意事項だったと思いますけど、違いましたっけ? 傍聴の記憶なんで、間違ってるかも知れませんが。
あと、表外漢字字体表を重視するのは、国語政策の連続性の観点から当然のことで、“『表外漢字字体表』命”と揶揄するほどのことではないかと。情報機器よりも表外漢字字体表の方が重視されているというだけの話でしょう。(そしてそれは小委員会の性格上、当然のことだと思います)
Nullius addictus iurare in verba magistri
Re:根拠は表外漢字字体表では? (スコア:1)