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13724903 journal
バグ

yasuokaの日記: 常用國字標準字體表の「彞」とedukai-3.ttf

日記 by yasuoka

渡邉俊彦の「台湾の正体字フォントの標準字体化とその普及に関する一考察」(拓殖大学台湾研究, 第2号(2018年3月), pp.79-100)を読んでいて、ふっとedukai-3.ttfに関する問題点を思い出したので、忘れないうちに今日の日記に記しておこうと思う。この論文だと、註(11)に関するあたりだ。

(11) フォント「教育部標準楷書(TW-MOE-Std-Kai)」および「教育部標準宋體(MOESongUN)」は,現在もダウンロードが可能でフォントとして利用できることが確認できる。http://language.moe.gov.tw/001/Upload/files/SITE_CONTENT/M0001/MU/F5.HTML (閲覧日2017/10/01)

中華民國教育部からダウンロードできる標準楷書フォントedukai-3.ttfは、「彞」がU+5F5Dに収録されている。私(安岡孝一)の記憶が確かなら、旧版のkai-pc.ttfも同様で、端的にはUnicode違反(「彞」は本来U+5F5Eに収録すべき)である。一方、標準宋體フォントeduSong_Unicode.ttfは、U+5F5DとU+5F5Eの両方に同じ「彞」が収録されている。かなりワケがわからない。

以前『日本・中国・台湾・香港・韓国の常用漢字と漢字コード』にも書いたが、このあたりはBIG5のバグが影響しているのだと思われる。常用國字標準字體表4808字のうち、字號1266「彞」はBIG5に含まれていない。そのため、当時のパソコンでは「彞」の代わりに、BIG5のC255「彝」で代用せざるを得なかった。BIG5のC255は、UnicodeではU+5F5Dに対応していることから、イキオイ余って、U+5F5Dに「彞」を収録したアヤシゲなフォントを製作してしまった、ということだろう。でも、そろそろ中華民國教育部も、このあたりをちゃんと整理した方がいいと思う。

13722150 journal
地球

yasuokaの日記: 島津製作所の考えるQWERTY配列の歴史

日記 by yasuoka

ネットサーフィンしていたところ、島津製作所の『ぶーめらん』Vol.39(2018年9月)が目にとまった。表紙に「Olivetti Valentine」の日本向けモデル(「3」のシフト側が「¥」)が写っていて、裏表紙に以下のガセネタが書かれていたからだ。

このQから始まる6文字をとってQWERTY(クワーティ)配列とよばれる配置は、紆余曲折を経て1882年に現在の形となりました。以来130年以上もの間、ほぼ変わることなく引き継がれているのです。では、その理由は何処にあるのでしょうか。熟練のタイピストが目にも留まらぬスピードでタイプライターのキーを打つと、活字を印字するアーム同士がぶつかり合ったり絡まったりするトラブルが頻発しました。その対策のためにあえて〝タイプしにくい〟配列になったと言われています。

「アーム」を有するフロントストライク式タイプライターが登場するのは、私(安岡孝一)の知る限り、1891年特許の「Daugherty Visible」が嚆矢だ。これに対し、現在のQWERTY配列は、1882年発売の「Remington Standard Type-Writer No.2」には採用されている。存在していない「アーム」のために、あえて「タイプしにくい」配列になったなんて、ナンセンスもいいところだ。

しかし、文字がスクリーンに写し出されるようになったパソコンのキーボードでは〝タイプしにくい〟配列にメリットはありません。のちに、もっと合理的で優れた配列が考案されましたが採用には至りませんでした。すでに市場でデファクトスタンダードの地位を獲得し、慣れ親しまれていたQWERTY配列。取って代わるのは困難であると判断されたのです。これは「経路依存性」と呼ばれる経済理論で説明されています。

それだと、フランスがAZERTY配列を採用しているのは、全く説明がつかない。少なくとも1891年10月の時点では、フランス向けのタイプライター配列はAWERTYUIOPであり、どうやらタイプライター・トラストの成立(1893年3月)以後にAZERTY配列へと変化したからだ。その事実は、どうやって「経路依存性」とやらで説明するんだろう? それとも島津製作所は、世界中の「パソコンのキーボード」が、全てQWERTY配列だとでも思ってるんだろうか?

13715521 journal
バグ

yasuokaの日記: 物理学者オズワルドとルート長方形の美濃紙

日記 by yasuoka

ネットサーフィンしていたところ、セザックスの『MONTHLY UP』vol.128に、紙のサイズに関する以下の記述を見つけた。

A判はもともとドイツで生まれた規格です。19世紀に、ドイツの物理学者オズワルド氏によって提唱されたもので、日本では1929年に採用されました。現在はISO216で規定されている国際規格です。これは面積が1平方メートルのルート長方形をA0 (841×1,189mm)とし、その半分がA1、さらにその半分がA2というように、サイズが小さくなる毎にAの後ろにつく数字が増えていきます。

以前、「A判の起源」にも書いた通り、A判の元となったのは、フランスで18世紀末から使われてきた紙のサイズだ。ドイツ生まれじゃない。それにしても、「物理学者オズワルド」って誰なんだろう?

一方B判は、日本の伝統的な美濃紙を基に決められた、日本独自の規格です。こちらは面積1.5平方メートルのルート長方形をB0 (1,030×1,456mm)とし、A判と同じようにその半分がB1、さらに半分がB2となります。

美濃判のサイズの基本は、私(安岡孝一)が調べた限りでは、9寸×1尺3寸のようだ。つまり、273×394mmのあたりなので、日本のB4判(257×364mm)より少し大きく、A3判(297×420mm)より少し小さい。むしろ、タブロイド判(273×406mm)の方が美濃判に近いんだけど、どうしてB判が美濃紙由来だ、っていうことになってるんだろう?

13703414 journal
EU

yasuokaの日記: AZERTY配列はフランス語を打てないのか 2

日記 by yasuoka

『キーボード配列 QWERTYの謎』(NTT出版、2008年3月)の読者から、中村亮一の「アルファベットのキー配列-QWERTY配列がデファクトスタンダードになっているのはなぜか-」(ニッセイ基礎研究所、2018年9月3日)を読んでほしい、との連絡をいただいた。読んでみたのだが

タイプライターのQWERTY配列の開発及びその後の進展等を巡る状況に関しては、「キーボード配列QWERTYの謎」(安岡幸一、安岡素子著)NTT出版(以下、「安岡著書」という)に詳しい内容が紹介されている。

と書かれていて、微妙にイラっときた。その本の著者の一人は、私「安岡孝一」だ。「安岡幸一」じゃない。イラっときたので、ざっと吊るし上げてみようと思う。

しかし、1873年にレミントン・アームズ(Remington Arms)社が製造したタイプライターでは、さらに現在のQWERTY配列にほぼ類似した配列が使用されていた。

Remington Armsの設立は1888年だ。1873年だと、どう考えてもE. Remington & Sonsだろう。

1873年以降、特許の問題等もあり、キー配列についても各種の変更が行われた後、現在のQWERTY配列になったのは、レミントン社が1882年に発売したタイプライターからである。

「Remington Starndard Type-Writer No.2」(1882年発売)のことを言っているのなら、それを発売したのはWyckoff, Seamans & Benedictだ。「レミントン社」じゃない。

さらに、typewriterの全ての文字が1つの段で打てるようにQWERTY配列を設計した、とする説ある。これについても、安岡著書では「当時の商標はSholes & Glidden Type-Writer」なのにSholes & Gliddenを1つの段で打つことはできない。Type-Writerにしてもハイフンを含んでおり、ハイフンが同じ段にできない以上、この説はナンセンスと言わざるをえ得ない」と反論されている。

『キーボード配列 QWERTYの謎』41ページ☆18を引用しているのだと思うが、私たちがそこに書いたのは「当時の商標は『Sholes & Glidden Type-Writer』なのに、SholesもGliddenも一つの段で打つことはできない。Type-Writerにしてもハイフンを含んでおり、ハイフンが同じ段にない以上、この説はナンセンスと言わざるをえない」だ。引用くらい、正確にできないのか。

QWERTY配列をベースとしていないものとしては、「Dvorak(ドヴォラック)配列」と呼ばれるものもある。これは、英文入力に特化して設計されたキー配列で、1932年にオーガスト・ドヴォラック(August Dvorak)博士が、アルファベットの出現頻度と相関性を分析して、打鍵効率の向上や身体的負担軽減を追求することで、考案した。

「タイプライターに魅せられた男たち」にも書いたが、1932年時点の「Dvorak配列」だと、ZはQの左側にある。この図は1933年以降だろう。

なお、フランス文化省は、2016年1月に、AZERTY配列について、「フランス語キーボードでフランス語を書くことが不可能である」との公式見解を発表しており、今後フランス文化省とアカデミー・フランセーズ(国立学術団体)とで、新たなキー配列の標準化を検討することになっているようだ。

2016年1月だと「Vers une norme française pour les claviers informatiques」のことを言っているのだと思うが、この「公式見解」はAZERTY配列の基本アルファベット部分について述べたものではない。原文を見てみよう。

Actuellement, il existe une grande diversité de claviers proposés par les fabricants sur le marché français mais, selon le système d’exploitation que l’on utilise et selon le fabricant du clavier, certaines touches ne sont pas disposées au même endroit, ou alors, elles ne sont disponibles. Cela entraîne des difficultés dactylographiques telles que l’usage des caractères accentués, en particulier des caractères accentués en majuscule, l’usage des « doubles chevrons », ainsi que l’usage des deux ligatures du français que sont les « æ » (e dans l’a) et « œ » (e dans l’o) et leurs équivalents en capitales « Æ » et « Œ », pour n’en citer que les plus récurrentes. Il est dès lors presque impossible d’écrire en français correctement avec un clavier commercialisé en France.

読めばわかるとおり、この「公式見解」は、アクセント記号やリガチャ(æやœ)がベンダーごとに異なっている、という問題を指摘しているのであって、AZERTY配列それ自体に関する問題点を指摘しているわけではない。ちょっと読めばわかる話なのに、中村亮一は、いったい何の話をしているんだろう? それとも、「フランス文化省」の別の「公式見解」の話なのだろうか?

13701379 journal
日本

yasuokaの日記: 「⿺辶鳥」は“ナベ”の異体字なのか

日記 by yasuoka

漢字ミュージアムで開かれていた「異体字の世界ワタ“ナベ”」が、本日、無事に終了した。私(安岡孝一)は、この企画展示の監修を引き受けたのだが、“ナベ”の異体字に「⿺辶鳥」を紛れ込ませられなかった、というのを今日の日記で懺悔しておく。まあ、IPAの後援ということもあったので、戸籍統一文字と住民基本台帳ネットワーク統一文字に留めておいて、登記統一文字にまでは手が出せなかったのだ。でも、IPAmj明朝は、もはや新たな漢字の収録はおこなえなさそうだし、さて「⿺辶鳥」は、どうしたらいいんだろ。

13685410 journal
日本

yasuokaの日記: Re: 氏名における「髙」や「𠮷」や「乭」

日記 by yasuoka

秋田県立図書館で『読売新聞』をチェックしていたところ、8月17日朝刊(東京/秋田版、第51223号)p.2に「名前 漢字絞り込み」という記事を見つけた。8月16日夕刊の記事のダイジェスト版のようだが、ダイジェストしすぎて、一部が誤報と化している。特に以下の部分。

ただ、氏名に使われている約6万文字のうち、日本工業規格(JIS)でコード化されたのは1万50文字しかなく、多くの自治体は「外字」と呼ばれる特別な文字を作ってデータ入力している。

その「1万50文字」が、JIS X 0213の第1・第2・第3・第4水準漢字のことだとすると、JIS X 0212やJIS X 0221を無視するのは、かなりヒドイと思う。「坥」とか「珵」とかJIS X 0212でコード化されてる漢字を、見たことが無いのだろうか。あるいは「髙」とか「𠮷」とか「乭」とか、JIS X 0221でコード化されてる漢字を、見たことが無いのだろうか。それともJIS X 0212やJIS X 0221は、「日本工業規格(JIS)でコード化」の名に値しないとでも言うのだろうか。

ただ、文字の置き換えは電子手続きに限定し、戸籍謄本や住民票などの書類上は現行の表記を残す方針だ。氏名の漢字に思い入れや誇りを持つ人も多いためで、国民の理解を得るための広報活動にも取り組む。

そういう条件だと、JIS X 0213の漢字10050字に置き換える、というのは、かなり無理がある気がする。JIS X 0213は氏名の漢字を十分に収録しきれていない、というのは開発時点でわかっていたことだし、実際「乭」とか「坥」とか「珵」とか色々と抜けている。頼みの綱の「MJ縮退マップ」も、この分野には非力だったりする。無理があるのはハッキリしてるんだけど、さて、どうしたものか。

13683570 journal
日本

yasuokaの日記: 氏名における「髙」や「𠮷」や「乭」 3

日記 by yasuoka

昨日の『読売新聞』夕刊(東京版、第51222号)のトップに「電子行政 名前の漢字集約」という記事を見つけた。

政府は、行政の電子手続きに使う氏名の漢字を現行の約6万文字から、約1万文字に絞り込む方針を固めた。オンライン化を加速するためだ。たとえば、インターネットを使った納税などで氏名を記載する場合、渡边の「边」は「辺」と表記することにする。全国の自治体も足並みをそろえる必要があり、近く指針を公表する。

あらら、髙井さんの「髙」も「高」になっちゃうのかしら。𠮷田さんの「𠮷」も「吉」になっちゃうのかしら。でも、世乭さんの「乭」はどうすればいいんだろ?

氏名に使われている約6万文字のうち、特殊な漢字がデジタル化推進のハードルになっている。たとえば名字の「渡辺」に使われる「辺」に当たる漢字は「边」のほか「𨓉」や「𨘢」などが多数存在する。これに対応するため、多くの自治体では、日本工業規格(JIS)でコード化された1万50文字以外は「外字」と呼ばれる特別な字を作成し、データ入力してきた。

10050字ってことは、JIS X 0213の第1・第2・第3・第4水準漢字の合計かしら。だとすると、髙井さんの「髙」は「高」にせざるを得ないし、𠮷田さんの「𠮷」は「吉」にせざるを得ない。でも、世乭さんの「乭」はどうすればいいんだろ?

政府は外字をよく使われる文字に置き換え、種類を集約する必要があると判断した。電子手続きをスマートフォンで行う人が増えると見込まれることから、スマホでも表示できるJISの約1万文字に絞り込む。

私(安岡孝一)の手元のiPhoneでは「髙」も「𠮷」も「乭」も表示できるんだけど、この記事の「スマホ」って、何のことかしら。

氏名の漢字には、こだわりや誇りを持つ人も多い。このため政府は、文字の置き換えを電子手続きに限定し、戸籍謄本や住民票などの書類上は現行の表記を残す方針だ。

そういう条件だと、JIS X 0213の漢字10050字に置き換える、というのは、かなり無理がある気がする。JIS X 0213は氏名の漢字を十分に収録しきれていない、というのは開発時点でわかっていたことだし、実際「乭」とか「坥」とか「珵」とか色々と抜けている。頼みの綱の「MJ縮退マップ」も、この分野には非力だったりする。無理があるのはハッキリしてるんだけど、さて、どうしたものか。

13682473 journal
日本

yasuokaの日記: 出生届と死亡届における夏時刻の表示方法 2

日記 by yasuoka

私(安岡孝一)の8月8日の日記に関連して、『民事月報』のバックナンバーをあさっていたところ、第5巻第10号(昭和25年10月)p.56に「戸籍の届出及び記載に関する夏時刻の表示方について」(昭和25年9月7日民事甲第2384号民事局長通達)を見つけた。

夏時刻法(昭和二十三年法律第二十九号)第二條第二項の規定によつて、九月の第二土曜日は二十五時間をもつて一日とされているところ、同日の第二十五時間目中に発生した事件について戸籍の届出及び戸籍の記載に関する時刻の表示方につき疑義を生じている向があるようであるが、この表示は「午後十一時何分(夏時刻)」の振合によることに一定した(なお同日の第二十四時間目までの時刻の表示及び同日の第二十五時間目を終つたとき翌日の午前零時と表示することについては、他の日におけると同じである)。從つて、今後は出生及び死亡の各届出書に記載する事件の発生時分並びに死亡に関する戸籍記載上の時分はすべて前記の例によつて取り扱うよう貴管下各支局及び市区町村に対して徹底方取り計われるように通達する。
追つて本件については、厚生省とも連絡済みであり近く同省より、人口動態調査票の記載における夏時刻の表示について、本通達と同趣旨の指示がなされる筈である。

つまり、昭和25年9月9日と昭和26年9月8日は「午後十一時零分」~「午後十一時五十九分」が2回あって、2回目の方には「(夏時刻)」という表記を付加するように、という通達のようだ。夏時刻が終わるまさにその1時間だけ「(夏時刻)」って書くのは、運用上かなりマズイ気がするのだけど、どうもそういうことのようである。当然、この通達に合わせて「人口動態調査票、人口動態調査票送付票、人口動態統計月報及び人口動態調査票送致目録作成手続」(昭和23年3月10日厚生省訓令第5号)も改正されたのだろう、と思ったのだが、私が調べた限りでは、こちらの訓令に「(夏時刻)」が現れたことは無いようだ。うーん、何か別の「指示」なのかしら?

13674016 journal
政府

yasuokaの日記: 日本の法令における「一日」と「二十四時間」 7

日記 by yasuoka

ネットサーフィンしていたところ、『東京五輪終わっても「サマータイム」恒久的運用へ』(スポーツ報知、2018年8月8日)という記事に、面白いことが書いてあるのを見つけた。

◆夏時間への切り替え方 導入初日を4月の最初の日曜日とした場合は午前2時に2時間進め午前4時に合わせる。夏時間が始まる日曜日は1日が22時間になる。10月最後の日曜日をサマータイムが終わる日とした場合は午前4時に2時間戻し午前2時に合わせる。この日は1日が26時間となる。

いや、それは、かなりマズイことになると思う。現在の日本の法令は、そのほとんどが「一日」を「二十四時間」だと仮定していて、しかも、同じ時刻が二度存在しないことを、大前提としているからだ。たとえば、戸籍法施行規則第二十一条第七号。

死亡又は失踪の届出については、死亡の年月日時分又は死亡とみなされる年月日

ここで「サマータイムが終わる日」の「午前2時5分」に死亡した人は、「最初の午前2時5分」か「2回目の午前2時5分」なのかをちゃんと記録しないと、死亡の前後関係が狂ってしまって、相続関係に問題が生じる。しかしながら、現在の電算戸籍システムは、そんな死亡記録が書けるようになっていない。戸籍法施行規則を誰がどう改正して、システム改修を誰がどうおこなうつもりなのか。そのための費用と時間は、誰が負担してくれるのか。

あるいは、戸籍法第四十九条第二項第二号。

出生の年月日時分及び場所

これも同じく「サマータイムが終わる日」の「午前3時」に生まれたりすると、とんでもなくヤヤコシイことになる。サマータイムを推進したがっている人たちは、そんな時間に子供が生まれたりしない、とでも思ってるのだろうか。

あるいは、刑事訴訟法第五十五条。

期間の計算については、時で計算するものは、即時からこれを起算し、日、月又は年で計算するものは、初日を算入しない。但し、時効期間の初日は、時間を論じないで一日としてこれを計算する。
月及び年は、暦に従つてこれを計算する。
期間の末日が日曜日、土曜日、国民の祝日に関する法律(昭和二十三年法律第百七十八号)に規定する休日、一月二日、一月三日又は十二月二十九日から十二月三十一日までの日に当たるときは、これを期間に算入しない。ただし、時効期間については、この限りでない。

この法律に出てくる「二十四時間」「四十八時間」「七十二時間」とかは、それぞれ「一日」「二日」「三日」と等しいことが前提になっている。でも「サマータイムが始まる日」は「一日」が「二十二時間」になってしまうし、「サマータイムが終わる日」は「一日」が「二十六時間」になってしまうので、そこの矛盾を誰がどう解決するのか。それは、現実の「拘留」という場面において、ちゃんと現場において機能するのか。

立法府においてサマータイムを議論する、というのは、本来は、こういう作業であるはずだ。既存の法令との矛盾を全て徹底的に調査して、どこをどう直せば全体として整合性が取れるのか。その結果、既存のシステムにはどういう影響が出て、それは改修可能なのかそうでないのか。それに要する費用と時間は、いったいどのくらいになるのか。そういったことをちゃんと議論すべきなのだと、私(安岡孝一)個人は思うのだが。

13672606 journal
ゲーム

yasuokaの日記: 働き方改革の壁におけるQWERTY配列の歴史 1

日記 by yasuoka

私(安岡孝一)の『パソコンのキーボードは,なぜABC順・五十音順ではないのですか』の読者から、安田洋祐の『経済学で読み解く「働き方」と「イノベーション」』を読んでほしい、との御連絡をいただいた。読んでみたのだが、またもやQWERTY配列に対するガセネタがバラ撒かれていて、かなり閉口した。

皆さんが普段使うキーボードはQWERTY型のキー配列です。しかし、この配列は実はタイピングに向いていません。タイプライター時代に文字のハンマーの絡みを起こさないよう、よく使うアルファベットキーを離したため、このような配置になったと言われています。では、なぜ改善されなかったのか。ユーザーもメーカーも、その状態から抜けるインセンティブがなかったからです。

『「ECONOトリビア」QWERTY記事顚末記』でも明らかにしたが、よく使う「E」と「R」のキーは、QWERTY配列において隣り合っている。離れてなどいない。「E」と「R」のハンマーも、離れてなどいない。Sholes & Glidden Type-Writerを一度でも見たことがあれば、すぐにわかる話だ。QWERTY配列が「よく使うアルファベットキーを離した」と主張する安田洋祐は、いったい何を根拠にそんなガセネタをバラ撒いているのか。

そう思って、ネットサーフィンしてみたところ、どうやら安田洋祐は、過去にもこのガセネタを、あちこちでバラ撒いているらしい。SlideShareに置かれているものだけでも、2018年5月24日2017年12月14日2017年9月29日2017年6月3日と遡っていって、2013年頃のこのスライドに行きつく。どうやら、Paul Allan Davidに騙されたらしい。ただ、2013年当時だと、このあたりの話は『Research Policy』のQWERTY特集(2013年7・8月号)などで、かなり議論されていたはずだ。そのあたりの議論を踏まえずに、いまだに「よく使うアルファベットキーを離した」などと主張する安田洋祐は、経済学者としてもあまりに勉強不足だと思う。

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「毎々お世話になっております。仕様書を頂きたく。」「拝承」 -- ある会社の日常

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