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Anonymous Coward
on 2006年09月27日 12時25分
(#1027464)
いや、GPLv3はれっきとした"any later version"に相当するので、v2のソフトをv3にforkするのは何の問題もありません。
よくあるライセンス表示
This program is free software; you can redistribute it and/or modify it under the terms of the GNU General Public License as published by the Free Software Foundation; either version 2 of the License, or (at your option) any later version.
こういう点を考慮すると、v2とv3が選択的に扱われている現状はかなり異常事態なわけです。理想を言えば、新条項こそを選択的にする方向で、「DRM条項のないv3(= a later version)」がないと騙まし討ち感は拭えません。私は別にDRMなんかどうでもいいのですが、FSFのやり方は悪い意味で政治的すぎると思います。
どうなることやら (スコア:2, 興味深い)
・Linuxがv2に留まるのはほぼ既定事項
・v3の最終版が出た時点でGNUのツールの大半が新ライセンスに移行するのも同じように既定事項
・その時、v3を都合悪いと考える立場の人々は、必要なGNUのツールをそれぞれforkさせざるを得ない。
・フリーソフト界混乱、MicrosoftやApple大喜び
Re:どうなることやら (スコア:2, 興味深い)
>・Linuxがv2に留まるのはほぼ既定事項
>・v3の最終版が出た時点でGNUのツールの大半が新ライセンスに移行するのも同じように既定事項
>・その時、v3を都合悪いと考える立場の人々は、必要なGNUのツールをそれぞれforkさせざるを得ない。
私も、現状と言うか一年以内にForkが発生することの何が不便なのか理解困難なんですよね。
ディストリビューションや組み込み単位でv2 Forkを使う側とv3 Forkを使う側が発生するのは確かに「車輪の再発明」のかなり酷い物になるでしょうけど、ライセンス的にv2のコードの一部からv3にマージする場合は余程変な事やらない限り問題ない(筈です)からカーネル周辺のツールでの混乱という言うのはあっても短期ですむでしょうし、
その他のTool Chainと呼ばれる物にしても、GPLv3のgccやasが吐くオブジェクトレベルまでGPLv3に縛られると言うことはなかったと思うので、せいぜいシェルとかのインタフェースやtextutilsのようなバックグラウンド辺りが影響受ける範囲ではないかな
…後、厄介なのはglibcやGtk+のようなインフラ部分がどうなるかでしょうけど、現状でもLGPLv2なのだから、GPLv3と一緒に策定されるらしい新しいLGPLになったときに一時期開発コミュニティが混乱するでしょうけど、最終的には新ライセンス版の機能や仕様をLGPLv2版にバックポート(コードのバックポートではないことに注意)する大きなコミュニティが穴埋めする形で決着すると思いますけどね。
そーゆー事は既にDebian GNU/Linux見ていると普通にあることなので、カーネルハッカーたちが何を熱り立っているのか理解に苦しむ所があるんですよね。
カーネル自体もv3に移行すればDRM関連に厳密にならねばならなくなって公式リリースに入れられないドライバが出て「シェア」が落ちるようなスパイラルに陥る危険があると考えているのでしょうけど、
逆に考えれば「新しいカーネルを使いたければデバイスの仕様を開示しろ」と言う風にデバイスメーカ側に迫る事が容易に出来るようになると言うプラスの面も出てくるんですけどね…(;´Д`)
# ハードウェアの仕事やってると「たかがこんなリセットバス叩いて
# バスマスタからコマンド送るだけのシーケンスのデバイスの仕様知るのに
# 大層なNDA交わさないといけないの?」って場合が少なくなかった訳で
# …まぁ、ファーム入れなきゃ動かない場合にv3でやるのはグレー
# か黒の場合が出るでしょうから、それなりに厄介でしょうけど…
Re:どうなることやら (スコア:2, 興味深い)
外しているかもしれないけど、v3コードからv2コードへマージする場合は大変じゃないですか?v3を問題視している人たちは、v2ライセンス支持ですから、forkしたら、v3→v2のコストがどうなるか気にかかるはずです。FSFが全面的にv3に移行するとしたら、それ以降のFSFの成果をv2コードで利用したいとしても、不可能のようにv3 2nd draftは読めます。
大きなコミュニティを維持するのはエネルギーが必要です。そんなところにエネルギーを使いたくないって事じゃないでしょうか。
vyama 「バグ取れワンワン」
Re:どうなることやら (スコア:1)
冗談でしょう。v2 には追加の制約事項を加えることはできませんから、当然 v3 には持って行けません。逆もできない。
Re:どうなることやら (スコア:1, 興味深い)
よくあるライセンス表示
ここがずるいところで。これがDRMじゃなくて、たとえば、v100くらいで、「初恋の相手の名前を明記」みたいな極端な条項がついた場合も、そっちにforkするのは自由ってことです。そもそも、v2もFSFのライセンス管理能力への信頼に基づいているわけで、途中で大幅な変更を加えてしまう事自体が問題です。
こういう点を考慮すると、v2とv3が選択的に扱われている現状はかなり異常事態なわけです。理想を言えば、新条項こそを選択的にする方向で、「DRM条項のないv3(= a later version)」がないと騙まし討ち感は拭えません。私は別にDRMなんかどうでもいいのですが、FSFのやり方は悪い意味で政治的すぎると思います。
Re:どうなることやら (スコア:1)
世の中には「GPL v2 only」なソフトもあれば「GPL v2 or later」なソフトもあります。
単に「GPLv2」と言及した場合、「GPL v2 only」と解釈するのが普通でしょう。
「GPL v2 or later」を指して「v2」と称するのは誤解の元です。
Re:どうなることやら (スコア:1)
>カーネルハッカーたちが何を熱り立っているのか理解に苦しむ所があるんですよね。
く だ ら ね え こ と で 俺 た ち の コ ー ド を 書 く 時 間 を 奪 う な
Re:どうなることやら (スコア:0)
コードを書いても公開しないのが一番。公開する手間に
かかっていた時間を、コードを書くために使うことが
できます。
ライセンスなんかどうでもよくて、公開したければ、
PDSにしてしまうのはいかが?
Re:どうなることやら (スコア:0)
開発者の多くが「これでいいんじゃない?」と納得する
ライセンスなら全然発生しないコストなわけだし。
Re:どうなることやら (スコア:1)
ダウト。glibcの大部分はLGPLv2ですが一部(libio等)GPLv2なので
「GPLを混ぜたら全体がGPL」の法則により、glibcはGPLです。(linuxの一般的なディストリビューションの場合)
しかしながらglibcは「OSまたはコンパイラの基本コンポーネント」なので、GPLの例外規定によりglibcを混ぜても(リンクしても)GPLにならない。
という解釈じゃなかったかな
Re:どうなることやら (スコア:2, 参考になる)
>ダウト。glibcの大部分はLGPLv2ですが一部(libio等)
>GPLv2なので「GPLを混ぜたら全体がGPL」の法則により、
>glibcはGPLです。(linuxの一般的なディストリビューションの場合)
あれ?
Debian GNU/Linux (sid)のglibcはLGPL v2.1をCompleteしてると/usr/share/doc/libc6/copyryghtに書いてありましたが
…ヴァージョン番号にdsと言う文字列が付いている意味がやっとわかりました m(_@_)m
Debian標準ののglibcはDFSG(リンクは日本語版) [debian.org]を満足させるためにGPLでライセンスされたコードを排除して置き換えてるんですね…勉強になります。
# 色々な意味で厳格にやってるなと思いました…