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役に立つかどうか、すぐに判断できるのは稀です。それよりもその人が周りに何か聞いてもらいたいと思っているかを問題にします。それは、その人が批判に対して聞く耳を持っているかどうかでもあります。
仕事の価値の判断は難しいけれども、外の世界と関わりたいと思っているかどうかはしばらく話をしていれば分かるし、自分は放っといて欲しい方とはつきあわないようにしないといけないようです。研究は結構多くの人が互いに影響を与え合いながらやるので、その中にどうでも良い的な仕事が入ってしまうと全体がこわれてしまうからです。大きな感動を持って来るには大きな才能が必要で、そうでなければ小さい信用を積み重ねていくのが良いことになると思います。
中学校の化学からは周期表が削除されてますから! 残念!
# え、ホント??
光速に近い速度で飛んでいるとすれば, 出来てから消滅するまでに100kmも移動できるわけで(特殊相対性理論の効果は考えていません), そう考えると長いって感じますね.
こういう元素って衝突時のジェットの中に含まれているんだと思うのですが, あれってどの程度の速度で出るもんなんですか?
これまでの原子の発見の歴史と今回の発見の重要性について, こっちの方を識者の方に聞きたいものです(もう誰か書いてくれてたりしてるかな?).
こういう部分こそ,プレスリリースで書くべきです. 同じページに,背景やら,手法やらが 書いてありましたが,重要性は書かれていませんでした. 一応,元素の存在限界というキーワードがありましたが.
多少難しくなったとしても,なぜ, 元素に存在限界があるのか言及すべきでしょう. そういうのが書かれていなければ,真の面白さが 伝わらないような気がします.
他のコメントにあるような, 科学だから無批判に許すという態度には 賛同できませんね. なぜ面白いのか伝えるべきだと思います.
別文章でかまわないから、せめて中学レベルの理科(多くの納税者が納めているだろう知識レベル)の知識でもわかるような文章があると、いいと思う
うーん、しかし、中学レベルの知識の持ち主がその研究の意義を本当に理解できるような文章って可能なのだろうか? という疑問が拭えないんですよ。そりゃあファインマン物理学全巻くらいの分量があれば可能かもしれませんが、そういうものを想定されているわけではありませんよね?
もしも1万文字程度の文章で、中学卒業レベルから最先端の研究成果の意義をまがりなりにも理解できるところまで持っていけるとしたら、いったい高等教育ってなんのためにあるんだ? ということになりかねないように思います。
研究者またはその予備軍クラスの「理解」が得られることまでは要求していない、という反論は可能かもしれません。しかし、そうであるならば、その文章は、非常に意地の悪い見方をすれば、「素人を分かったつもりにさせる」ものに過ぎないとも言えてしまうのではないでしょうか。
「最先端の研究を素人にもわかりやすく解説しろ」といった話を見聞きすると、いつもこんな疑問が頭をよぎります。
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あと、僕は馬鹿なことをするのは嫌いですよ (わざとやるとき以外は)。-- Larry Wall
否定的意見でアレですが (スコア:1)
>「(278)113は、わずか344マイクロ秒(マイクロ秒は100万分の1秒)の寿命でアルファ粒子を放出し、111番元素の同位体274111に崩壊しました。」
こう言った一瞬しか存在しないものを作るのに多額の税金を使うのはあんまり好きじゃないです。
「3.今後の展開」を読んでも、それが社会にどう貢献するのかさっぱり見えてこないし、命名権が欲しいだけにしか読み取れません。研究者たるもの、はったりでも良いから「社会にこう役立つ」と言うものを示して欲しいものです。
確かにマジックナンバーである126あたりに非常に安定な元素が存在するらしい事は予測されてますが、それを合成する方法を見つける為だとしてもなんか説得力にかけるなあ。
#識者でこう役立つと言うのがありましたら教えてください。
Re:否定的意見でアレですが (スコア:5, すばらしい洞察)
そもそも 113 番目の元素があるか (できるか) どうかすらわからなかったところに「できた」という報告なのですから、素晴らしい成果じゃないですか。
なお私は工学部出身なので、いつも「それはいったい何の役に立つんですか」と聞かれました。エンジニアリングはこっちが大事 :-)
Re:否定的意見でアレですが (スコア:3, すばらしい洞察)
Re:否定的意見でアレですが (スコア:3, すばらしい洞察)
他の学問では、あまりそういうこと問われないですよね?
文学とか哲学、学問じゃないけどスポーツや音楽も
「文化」と言えば、無駄でも(金にならなくても)許される風潮ってありますよね
文明としてでは無く、文化としての科学も認めてほしいな~
かけてる金額が違う!と言われそうだが
スポーツ施設とか、文化ホールとかは結構な金がかかるし
運営法は批判されても、存在意義はあまり問われないでしょ?
ファラデー(だっけ?)は
「あなたの研究は、何の役に立つのか?」と聞かれて
「では、あなたの息子が将来どんな役に立つのか?」と答えてます
馬鹿息子を見守るように、見てもらえないかなと、希望します。
#役に立たない研究で飯食っているので
#この場を借りて、言い訳
Re:否定的意見でアレですが (スコア:2, 参考になる)
コイル状の導線に棒磁石を出し入れすることで電流が生じるという実験でのもの。
この手の話は気球をあげたときのベンジャミン・フランクリンにもあるのだそうです。
Re:否定的意見でアレですが (スコア:0)
発電機とかモーターとかIHの調理器とか。それもかなり身近なところで。
こういう基礎的な研究は数百年という単位で実を結ぶ、だれもが幸せになれる物だと個人的には信じています。
すごい発見だけどまだ応用できていない面白発見 (スコア:0)
「これ、ものすごい発見なんだけど応用できるのは多分200年以上先だろうね」とか、そんな気の長い話が結構好き。 なんか人間っていいなーって思う。
Re:すごい発見だけどまだ応用できていない面白発見 (スコア:1)
フラーレンって実用化されてるの?
1を聞いて0を知れ!
Re:すごい発見だけどまだ応用できていない面白発見 (スコア:1)
Re:すごい発見だけどまだ応用できていない面白発見 (スコア:0)
フェルマーの最終定理あたりはどうでしょう?
Re:すごい発見だけどまだ応用できていない面白発見 (スコア:0)
>フェルマーの最終定理あたりはどうでしょう?
最終定理を証明する過程で用いたテクニックは応用できると思うけど、最終定理自体はなにかに応用できるような気はし
Re:否定的意見でアレですが (スコア:1, すばらしい洞察)
音楽を演奏したりスポーツをプレーしたりしないけど、見て(聞いて)
楽しむ層が存在している。
結局、基礎的な科学が今ひとつ市民権を得られずに「役に立つこと」
ばかり求められるのは、科学研究に携わらなくても、今回のタレコミの
ようなことを面白がれる「科学愛好家」が少ないからじゃないかな。
# 役にたつかどうかなんて飾りだと思うのでA.C.
Re:否定的意見でアレですが (スコア:2, すばらしい洞察)
>>「文化」と言えば、無駄でも(金にならなくても)許される風潮ってありますよね
>>ファラデー(だっけ?)は
>>「あなたの研究は、何の役に立つのか?」と聞かれて
>>「では、あなたの息子が将来どんな役に立つのか?」と答えてます
>>馬鹿息子を見守るように、見てもらえないかなと、希望します。
>ごもっともと思うけど、結局例に出しているスポーツや音楽の場合、
>音楽を演奏したりスポーツをプレーしたりしないけど、見て(聞いて)
>楽しむ層が存在している。
でもまぁ、息子を見て楽しむ層ってのは家族しかいないですよねぇ。
そういう点において、ファラデーは的確な比喩をしたと思う。
Re:否定的意見でアレですが (スコア:1, すばらしい洞察)
Re:否定的意見でアレですが (スコア:3, すばらしい洞察)
役にたつもの以外を否定し始めたら多くの人間(私も含む)が否定されるような気がするのですが。
という「煽り」っぽい文句は置いといて。
そもそも「役に立つ」の基準はどこにあるのですか?
まさか「今の私に関係がある」ではないですよね。もしもこの基準を採用すると「居住性の良い車イスの開発」は役に立たないものになりますよね。もしも「社会の誰かにとって意味がある」という意味なら、「現在の」誰かではなくて「将来の」誰かにとって意味のある研究ならOKですよね。将来のことあなたは解るのですか? そもそもこの手のフロンティアを切り開く研究って奴は先進国に与えられた義務みたいなもので将来の子孫の為にやることでしょ。「役立つ」かどうかは歴史家の判断にまかせましょう。
例を出せば「整数論」なんて昔は誰も「役に立つ」なんて思わなかったし、研究している本人たちも思わなかったですよね。あの時誰も整数論の研究をしている人達の援助をしないでその分野の研究が進んでいなかったら現在はどうなっていたでしょうかね?同じように電磁気学しかり量子力学しかり。。。誰も未来のことは解らないのです。
そもそもの個人的には「役立つ」という基準でしか物事を判断できない状況が問題だと思いますけどね。この手のフロンティアを広げる研究はそれだけで十分に「意義がある」と思います。「役立つ」以外にも「意義深い」とか「感動する」なんて基準も入れませんか?そうじゃないと楽しくないと思うのですが。そしてこの基準を入れて物事を多角的に判断できる社会が先進社会だと私は思うのですが。
Re:否定的意見でアレですが (スコア:1)
役に立つかどうか、すぐに判断できるのは稀です。それよりもその人が周りに何か聞いてもらいたいと思っているかを問題にします。それは、その人が批判に対して聞く耳を持っているかどうかでもあります。
仕事の価値の判断は難しいけれども、外の世界と関わりたいと思っているかどうかはしばらく話をしていれば分かるし、自分は放っといて欲しい方とはつきあわないようにしないといけないようです。研究は結構多くの人が互いに影響を与え合いながらやるので、その中にどうでも良い的な仕事が入ってしまうと全体がこわれてしまうからです。大きな感動を持って来るには大きな才能が必要で、そうでなければ小さい信用を積み重ねていくのが良いことになると思います。
Re:否定的意見でアレですが (スコア:1)
しかし「役に立つ」の基準が絶対的には示せなくても議論はかわらないのですよね。税金の使い道としては他にも失業者に対する所得移転や国債の償還など他にもたくさんの選択肢があるわけでそれらと比べてこの研究はどうなのってとはいえるはず。科学の枠内だって莫大な予算は新元素の発見より他の分野に投入することだってできるわけでそれと比べることも可能。
あと「居住性の高い車いす」は将来も現在もお金を払ってまで買う人がいるわけで明らかに役に立ってます。そして「多くの人間」も働くことで誰かの役にたっている(まさか本当に「多くの人間」が役に立ってないていうわけではないですよね)。それと比べると新元素の発見には誰も自分でお金を払ってまでやろうって人はいないわけで、何かわざわざ税金をつかって(国が登場して)まで実行する特別な理由が必要では。
でその特別な理由はおっしゃる通り確かに存在して、「将来役立つから」であり、つまり「一個人の人生100年弱の将来では自分に役立つか不明で自分でやる人はいないから(永遠に続くだろう)国がそれを補ってやる」ってことではないでしょうか。
すると国が将来の国のためにやるわけで別に「意義深い」とか「感動する」なんて概念を持ち出さなくてもいつか「役立つ」で十分。個人が将来の自分に役立つって理由で勉強するのと何もかわんない。個人と同じく自分の将来に何が役立つかはいまいちわかんないからいろいろやってみるのもありだし、勉強に意義を感じたりするも同じ。でも個人は何を勉強しても自分でその責任をとるけど役に立たなかった研究者は将来は(生きてないから)責任はとらない。だからちゃんと国にとって本当に将来役に立つのか吟味する必要がある。あんまり意義とか持ち出されてもね。
Re:否定的意見でアレですが (スコア:1)
だから、有効需要の創出を通じて景気の下支えになっているのです。
…と言ってみる。
Re:否定的意見でアレですが (スコア:0)
>かったし、研究している本人たちも思わなかったですよね。
ブール代数とかチューリングマシンとか.トランジスタとか.
エニ
Re:否定的意見でアレですが (スコア:2, 参考になる)
また、KAMIOKANDEは陽子崩壊の観測という主目的ではめぼしい結果は得られませんでしたが、ニュートリノ天文学という新しい分野を開拓することに成功し、日本にノーベル賞をもたらしました。
こういったひょうたんから駒、みたいな要素が多いのも、サイエンスの面白いところです。
あ、社会的な貢献、ですか?
実はこういった実験が行える国は、世界中でも片手で数えられるくらいしかなく、特に原子核物理の分野は、軍の予算に依存する比率が高かった国は冷戦終結後軍縮で予算が削られている関係もあり、真面目に行っているのは日本とドイツくらいしかない現状なのです。
「十分にノーベル賞を狙えるだけの価値のある研究」というだけでは弱いですか?(実際に取れるかどうかに関しては、もちろんハッタリの部分も大きいです ^^)
Re:否定的意見でアレですが (スコア:2, 参考になる)
しかしながら、これまでの歴史を振り返れば、長期的には科学への投資は、技術進歩の原動力として、それなりの見返りがあったわけですから、科学への投資がすべて無駄になるということはなさそうです。
一方で、科学者が納税者にもつ唯一の義務は、研究内容を公開することであると思いますので、『たとえすぐには役にたたないとしても「将来こんなことができたらいいなぁ」ぐらいの説明はやってほしい』と思われるのも無理はないと思います。
また、研究所というのは、珍しい人間を集めた動物園みたいなものです。研究者の中でほんとに飛び抜けた(ノーベル賞級の)研究をする人は、大勢の「ただ変な人」に紛れて区別がつかないので、無駄を覚悟でいろんなタイプの多くの人をかこっておくしかありません。たとえ、多くの意味のわからない研究があると思っても、大目にみてあげてほしいものです。そのうちの1つぐらいはとんでもない発見につながるかもしれません。
・・・と思うのですが、いかがでしょうか?
Re:否定的意見でアレですが (スコア:1, すばらしい洞察)
それは結果論
>「社会にこう役立つ」と言うものを示して欲しい
これも結果としてあとで付いてくるもの。
「役に立つ事」が最初から誰の目にも明らかなものにしか金を出さないとしたら、それを決めた奴は「役に立たない奴」だってことだよ。
役に立つはずがないもの程本物 (スコア:1, すばらしい洞察)
「わからない」は有りか無しか (スコア:1, すばらしい洞察)
全く判断ができません
独自の感想として
役に立つとも言えなければ、役に立たないとも言えないのです。
物理や科学の教科書に載ってる周期表に加えられるような大発見
であり、それの名前に大きな価値があるということはわかりますし
なんとなく凄そうですから税金を使うことには肯定的な気持ちですが、
それは私にこのトピックの為に周囲にアクションを起させようと
するものではありません。
「わからない」という事実を根拠に、物事に肯定的になったり
否定的になることは無いですし、そうならないように心がけて
います。
自分についても、自分の大切ななにかについても「わからない」
ことを理由に否定されたら困るので。
Re:否定的意見でアレですが (スコア:1)
その原子核モデルを利用して、ナノテクノロジーの発展に寄与するとか
私的には”安定な島”に辿り着いて、そこにある原子で
なにかを作って欲しいのですがまだ遠いんですかね
Re:否定的意見でアレですが (スコア:1)
うすっぺらいコメントがあらわれた! ▼
Re:否定的意見でアレですが (スコア:1)
中学校の化学からは周期表が削除されてますから! 残念!
# え、ホント??
研究結果の価値 (スコア:1)
あなたはスポーツでも結果にのみ価値を求めますか?
研究の過程で培われた技術や理論は無駄ではないと思います
Re:スポーツ? (スコア:1)
放送時間内に勝負が決まることに価値があります。
タブレット中毒者。
Re:否定的意見でアレですが (スコア:0)
Re:否定的意見でアレですが (スコア:0)
まあ好きかどうかは個人差があるのでどうでもいいですけど、
一瞬しか存在しないのと、存在しないのは大きな差ですから
それなりの意味はあると思います。
#花火も見方によっては一瞬しか存在しないので意味なしですかね :)
>研究者たるもの、はったりでも良いから「社会にこう役
Re:否定的意見でアレですが (スコア:0)
344マイクロ秒と聞いて「へぇ、結構ライフ長いなぁ」と思った私は
かなり染まってる?
#いちおう外の人だけどAC
Re:否定的意見でアレですが (スコア:1, すばらしい洞察)
この範囲で収まるような処理が世の中にはたくさんあるって事を考えると、
確かに、長い、と言えるかも。
Re:否定的意見でアレですが (スコア:1)
光速に近い速度で飛んでいるとすれば, 出来てから消滅するまでに100kmも移動できるわけで(特殊相対性理論の効果は考えていません), そう考えると長いって感じますね.
こういう元素って衝突時のジェットの中に含まれているんだと思うのですが, あれってどの程度の速度で出るもんなんですか?
Re:否定的意見でアレですが (スコア:1)
344usecって、核種での時間なのか、観測者にとっての時間なのか、どっちなんでしょうね。相対速度0だったら3usecぐらいの寿命だったりして。
Re:否定的意見でアレですが (スコア:0)
的が違います.「科学」の目的は,インパクトのある新たな自然法則を世界に
先駆けて発見することにあり,その見返りは新たな芸術の創造に等しい感動に
あると言えるでしょう.そういう世界の話に対して「どう役立つ?」等といき
なり問いかけるなんてのは無粋ってもんです.まずは素直に拍手する,そうい
う心の余裕が,明日からのあなたの人生を確実に豊かなものに変えてくれます.
嘘ではないです.信じてください.ACの私が保障します(笑).
インパクトは2つかなぁ (スコア:5, 参考になる)
113番元素の次、114番元素は、質量数298の同位体が比較的安定な核種になるのではないかという予想が1960年代に出されており、超重元素の島(Superheavy IslandまたはIsland of Stability)と呼ばれているようです。(リリースで言及のあるドイツ重イオン科学研究所のこのページ [www-aix.gsi.de]の本文第3段落に記述あり)
114番元素を合成して、その性質を詳しく調べることができれば、原子核物理に大きく寄与します。予想通りの性質だったとしても、実験で確かめたというのは大きな業績ですし、もし予想と大きく違う結果でも出ようものなら、その衝撃は原子核物理にはとどまらないかもしれません。
その114番元素の合成が、いよいよ視野に入ってきたというのが今回の発見のインパクトの一つで、リリース中わざわざ114番元素に触れているのは、単に113の次だからではないと思います。
なお、合成そのものは、もっと重い元素についても成功したという報告があるようですが、後で撤回されたり [lbl.gov]、娘核種だけが観測されて肝心の親核種を観測できなかったり [cerncourier.com]と、いろいろ信頼性に難があるようです。
今回は原子核1個とはいえ、信頼性がかなり高いらしいのが、地味ながらもうひとつの大きいインパクトではないでしょうか。
なお、超ウラン元素は、核兵器から煙感知器まで [sciamdigital.com]、実用の役に立っているそうです。
Re:インパクトは2つかなぁ (スコア:1)
その流れもあって、ということではないでしょうか。
ただ、今回の論文が掲載されるまでの期間が異例に短い(前の2論文は提出から掲載まで1年近くかかっている)理由には、できるだけ早く論文を掲載してほしいという著者側の事情と、元々高エネルギー原子核関連の論文が少なくこの分野のテコ入れをしたがっていた雑誌側の事情とで、相互に利害が一致し政治的な思惑が働いたのではないかと思われます。
ちなみにどうしてPhys. Rev.に出さなかったのかは、よくわかりません。研究メンバーの中に中国が入っていたせいか、あるいは単なる著者の趣味かもしれません。
またNature, Scienceに関して言えば、分野が広すぎて物理関係の論文は少ないため、研究者から見ると一発当てたい山師が投稿するところという評価です。
ロシアでのZ=114の実験の論文はNatureに載ったようですが ^^
Re:否定的意見でアレですが (スコア:1, 興味深い)
こういう部分こそ,プレスリリースで書くべきです. 同じページに,背景やら,手法やらが 書いてありましたが,重要性は書かれていませんでした. 一応,元素の存在限界というキーワードがありましたが.
多少難しくなったとしても,なぜ, 元素に存在限界があるのか言及すべきでしょう. そういうのが書かれていなければ,真の面白さが 伝わらないような気がします.
他のコメントにあるような, 科学だから無批判に許すという態度には 賛同できませんね. なぜ面白いのか伝えるべきだと思います.
どこにぶら下げるか悩んだのですが (スコア:1)
まさかこんなにレスがもらえるとは思いませんでした(苦笑
レスしてくださった皆さん、参考になります。感謝です。
私の分野では、いわゆる流行の研究(私の分野では分子生物学ですね)には新たに研究棟がばんばん建つぐらいの予算が下りたりしている割には、そっちに手を出す前に片付けるべき基礎的な問題があるだろうというところでは全く予算が取れずという現状が非常に疑問なわけです。
例えば、現状では既に見つかっている94番以降の元素を使って何か新しい化合物を作りたいとか言っても、多額の予算は付かないと思います。
元コメントでも書いた様に税金を使って研究している以上、はったりでもいいから理由付けが欲しいわけで、流行の方へ研究者や予算が流れてしまうのはいかんなあと思うのです。
#ただ、「無批判に研究していいよ」という意見にプラスモデが多く付いてしまう世の中なのであれば、同じように生きていくのが賢いのかもしれませんね。
Re:否定的意見でアレですが (スコア:1)
Re:否定的意見でアレですが (スコア:1)
では、それをどこからどこまで説明するという問題はあると思います。
特に研究の説明責任なんかが求められている昨今、別文章でかまわないから、せめて中学レベルの理科(多くの納税者が納めているだろう知識レベル)の知識でもわかるような文章があると、いいと思うのですけどね。
たぶん、その研究予算に対しての理解が広まるので、予算がつきやすくなんじゃないかと。
Re:否定的意見でアレですが (スコア:2)
うーん、しかし、中学レベルの知識の持ち主がその研究の意義を本当に理解できるような文章って可能なのだろうか? という疑問が拭えないんですよ。そりゃあファインマン物理学全巻くらいの分量があれば可能かもしれませんが、そういうものを想定されているわけではありませんよね?
もしも1万文字程度の文章で、中学卒業レベルから最先端の研究成果の意義をまがりなりにも理解できるところまで持っていけるとしたら、いったい高等教育ってなんのためにあるんだ? ということになりかねないように思います。
研究者またはその予備軍クラスの「理解」が得られることまでは要求していない、という反論は可能かもしれません。しかし、そうであるならば、その文章は、非常に意地の悪い見方をすれば、「素人を分かったつもりにさせる」ものに過ぎないとも言えてしまうのではないでしょうか。
「最先端の研究を素人にもわかりやすく解説しろ」といった話を見聞きすると、いつもこんな疑問が頭をよぎります。
Re:否定的意見でアレですが (スコア:1)
確かに難しい問題だとはおもいますが、解決していって欲しい分野ではあると思います。
私が考えるに、基礎科学の研究分野に求められている一般市民に対する説明は、原理現象の完全理解を追求するものではないのではないでしょうか。
例えばニュートリノの質量があるか否かという話のときに、「現在、宇宙は毎秒3kmという速度で膨張していますが、ニュートリノの質量があるか否かによって、最終的に宇宙は膨張に向かうのか縮小に向かうのかが分かります」というような説明があったと記憶しています。
# うろ覚えですが…
このような、それが分かることによって何が起きるか。といったことを説明して欲しがっているのではないかと考えますが、いかがですか?
また、そのような説明というのは、可能ではないのですか?
こういった、説明し辛いものを説明するという事は、別に多額の予算を必要とし、門外漢にはとかくその意義が分かりにくい科学関連の研究分野にだけにだけ限ったことではなくて、聞いた話では歴史研究の分野でもあるようです。
特に、中国史の三国時代の分野は厳しいらしく、修士に進むときですら三国時代の研究をするというと、「どの内容を研究するのか」という当然のことはもとより、「それが分かることによって何が分かりますか」という事も厳しく質問され、説明する責任を負わされると聞きました。
(某大学では、明清時代の社会学と言えばスンナリ通るという噂もありますが)
もちろん、聞き手は三国時代研究の専門家ではないにしろ、歴史学研究者ですから、この話ほどハードルが高いわけではないでしょうけども…。
Re:否定的意見でアレですが (スコア:1)
>たしかにそうですね.勘違いしてました.しかるべきバックグラウンドや意義を提供するのは,報道する側の仕事ということでしょうか.それでも,今回の場合は同じページに「背景」や「手法」があったわけで,そこには書くべきだと思います.
税金を使った研究の意義は、税金を使って納税者に説明すべきでは。
こういう重要な発表を受けて、国立の科学博物館のようなところが、
その研究の重要性や意義をサクッとわかりやすく速やかに発表できる
体制をつくってもらえると、アマチュアの科学愛好者やその予備軍を
増やす→科学離れをくい止められてウマー ということにならないかな。
Re:否定的意見でアレですが (スコア:1)
加速器で元素合成を行うには、二種類の原子核をぶつけていわゆる核融合をさせるわけです。
このぶつける原子核の組合せは色々考えられますが、二つの原子核の合計した中性子の数がどのくらいが一番安定かを理論計算で予測しながら選ぶ必要があります。
また、ぶつけるエネルギーも、あんまり強すぎると粉々になってしまいますし、弱すぎると核融合が起きませんし、ほどよい値を選ぶ必要があります。
さらに、合成された原子核がどんな種類のものであるか、崩壊する際に出る粒子の種類とエネルギーを時間変化を追いながら、しかも照射されるビームと区別しながら正確に測定する必要があります。
こういった条件をふまえながらプレスリリースを読んでいただくと、さらに理解が深まると思います。
しかし一番すごいのは、この実験だけのために80日間もマシンタイムを確保できたこと、かもしれません ^^
Re:否定的意見でアレですが (スコア:0)
Re:否定的意見でアレですが (スコア:0)
地下を掘って原油だのウランだのを探し出すことへの投資に似ています。
掘って何も出てこなかったからといって、
掘削機械(≒研究者)や掘り出した土(≒研究成果)にその責任を押し付けてもしょう
偏見ではありますが (スコア:1)
大きな施設を手に入れることが第一条件みたいなので、
いまいち科学のロマンみたいなのを感じないんですよね。
結果をお金で買っているような気がして……
実際に装置を持っていても、
目指す結果を得るまでにはいろいろな工夫と苦労があるのだろうというのは分かりますが。
基礎研究振興の旗印のもとで、
こういった大型施設が多額の予算を持っていってしまうのはどうかなとおもってます。
科学的に興味深くて、
もしかしたら数百年後に役に立つかもしれない夢のある研究は
ほかにもいっぱい△襪呂困世隼廚い泙后
政策的には施設を作った方が
振興に力が入っていることが目立っていいんでしょうけど。
~もと物性物理屋さん~
Re:偏見ではありますが (スコア:1)
予算の配分を議論するのなら、少しでも役に立つ施設よりも全く役に立たない施設を切らせる方が先ではないでしょうかね。
個人的には基礎研究で夢のある研究ができる可能性が広がったほうが、将来的に全体の予算が増えそうな気がします。
人って最初に夢の片鱗を見せられたら、その先の欠片も拾いに行きたくなるもんじゃないかなー。
少なくとも今回の場合、島にたどり着けたら次は島の上の探検が始まるわけですしね。
--- どちらなりとご自由に --- --