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チョムスキーのアイデアは、私たちの話している言語は一見たいへん複雑な構造を持っているように見えるが、実は少数の基本的規則が何度も循環的に適用されることで、そのような複雑な構造を実現しているのだというものである。これを言語の「再帰性」と呼ぶ。 例えば日本語には [連体修飾語]+[体言] で、大きなひとつの体言を作るという規則がある。[本] に [赤い] をくっつけて、[赤い本] ができる。こうしてできた大きな体言にもうひとつ修飾語をつけて、[大きな [赤い本] ] ができる。またくっつけて [長細い [大きな [赤い本] ] ] が得られる。適用している規則は単純なものだが、循環的に何度も適用することで、「君が昨日読んだと言っているそこにある大きな赤い本」のように、非常に複雑な構造を得ることができる。この操作が「埋め込み」に他ならない。
チンパンジーが「言語運用能力」と「言語獲得能力」の両方を備えているならば,実験に用いられたチンパンジーが覚えた手話(言語)能力が他のチンパンジーやその子孫にもどんどん伝承・継承されて高度な手話能力が形成されるずですが,
下にあるジュウシマツのリンクを見ると、野鳥のコシジロキンパラがヒトによって何世代も飼われているうちに、より複雑な歌(言語)を歌う形質を持つものが選び出されてきたようだ。つまり、言語獲得能力がある意味で遺伝しているようにだが、それはヒトが選んだからとも言えるし、トリにしてみれば、ヒトの近くで生活して、ヒトの複雑な言語を始終聞くことによって自分も言語を使うようになったような気もする。ムクドリはどうか知らないが、スズメのような野鳥って、廃村になってヒトがいなくなるとスズメもいなくなるというように、ヒトの生活に密着して生存していると言われる。だとしたら、トリの言語はヒトが存在することによって初めて存在することになるので、チョムスキーのヒトだけが言語獲得能力があるというのは別の意味で正しいのかも知れない。クジラは多分違うだろうけど。
ムクドリの場合はわかりませんが、言葉の再帰とは
「私は嘘つきだ」というのは嘘だ、というのは嘘だ、というのは嘘だ…
#、の代わりに「」でくくっていたらLISPみたいになった…
あん? あんっ!? あーん あ~ん あんっ♥
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身近な人の偉大さは半減する -- あるアレゲ人
すまん (スコア:0, すばらしい洞察)
詳しい解説を望む。
#タレコミ人が理解していないのではないかと疑っているが、それは内緒。
Re:すまん (スコア:5, 興味深い)
理解していないという可能性はあると思います.
タレコミを読んだ限りではムクドリが日常のさえずりの中でヒトにしかできないと考えられて
いた複雑な文法を使用しているかにも読めますが,今回の研究ではあくまでムクドリができた
のは「認識する」ことだけ.それも研究者の根気強い訓練によってようやくできた,という点
を押さえておかないとオカルトの一歩手前まで行ってしまいそうです.
(Reuterの記事はちゃんとわかっています)
論文によれば文脈自由文法の泣き声を合成したのはあくまでも研究者の側ですので,ムクドリ
の普段の歌が人間並みに高度だというわけではありません.
しかし認識する能力が備わっているということは進化の結果言葉をもつ鳥がいつか現れること
もあるかもしれないわけで,とても興味深いことではあるのですが.
kaho
Re:すまん (スコア:1, すばらしい洞察)
>いた複雑な文法を使用しているかにも読めますが,
やや煽り気味のタレコミタイトルだけじゃないですか?
タレコミの本文は「理解している可能性がある」「認識を学習できる」
「会話している……かもしれない」と慎重な表現に留まっている。
Re:すまん (スコア:1)
その点ちょっと忘れていましたが「理解している可能性がある」では,やはり日常的に高度な文法操作をしている可能性が指摘されたように読めてしまうと思いました.穿ち過ぎでしょうか.
恐らく関係ないと思われるWikipediaのエピソードが付け加わっている点が私には違和感があったせいもありますが.
#もちろんこの研究が進んでムクドリの日常のさえずりの中にも高度な文脈がある,と解明されたら更に面白いと思います
kaho
Re:すまん (スコア:0)
>タイトルはタレコミ人ではなくて編集者がつけるのでしたね.
タイトルはタレコミ時点のものです。
Reuters以外のニュースサイトで「?」付でしめされていた題名(どこのサイトか思い出せません、すみません)を直訳したものですが、
「?」付だと噂段階のタレコミは/.Jだと却下されがちなので思わず「?」を外して題名にしてしまいました。
「煽り気味」といわれても仕方ないかもしれませんorz
>「理解している可能性がある」では,やはり日常的に高度な文法操作をしている
このへんの言い回しはNature Japanの記事を参考に言い換えています。
コピペでなくて言い換えているのでニュアンス的に誤解を招いているかもしれません。
精進しますorz
Re:すまん (スコア:4, 参考になる)
言葉に憑かれた人たち - 人工言語の地平から 8 [kyoto-u.ac.jp]より引用:
まあ、あれだ。main()から関数hoge()呼び出して、その関数hoge()の中で別の関数huge()を呼び出してとか、一つ一つは単純だけど組み合わせて複雑なことしてるって思ってればいいんじゃね?
これの面白いところは (スコア:4, 興味深い)
1970年代頃にチンパンジーに手話を教えるという実験が注目を集めた時、チョムスキー派の言語学者が教祖の説に忠義だてして「そんなの言語とはいえない」と総攻撃してこの分野の研究を潰してしまったことがあります。なにしろ「言語活動の研究」なのに言語学者がハナから否定してかかってくるんじゃどうにもならないからみんなやめちゃった。残った人も「言語」というタームを使わずに「記号操作」とかいうようになった。
今回チョムスキー自身の理論を逆手に取って「禽獣といえども言語能力あり」という話になったのが皮肉でもあり面白いところなのです。
Re:これの面白いところは (スコア:0, 興味深い)
>>いわゆる「トンデモ」理論ですが、チョムスキー・スクールは政治力があるのであまり露骨にそうは言われてません。
まったくの誤りです.
チョムスキーの主張は人間の言語能力を「言語運用能力」と「言語獲得能力」の2つに分けて考えて,
「言語獲得能力」が遺伝的に継承されるというものです.
言語獲得能力の『遺伝』(分子レベルで言語遺伝子があるということを言っているのでは無い)を
否定するのはまさに「トンデモ」です.
チョムスキー自身は言語こそが他
Re:これの面白いところは (スコア:2, 興味深い)
>いますが,他の生物は言語を持っていないとまでは言ってないはずである.
言ってる。「s/言語こそが/言語習得こそが/」かな?
#「比喩による言語創造」の方が人間固有っぽい気がしなくもないけどね。
>チンパンジーが覚えた手話(言語)能力が他のチンパンジーやその子孫にもどんど
>ん伝承・継承されて高度な手話能力が形成されるずですが,そうで無い
継承されているという話を聞いた事があるなぁ...ただ、チンパンジーの手話って
余計な繰り返しが多いなどの点でヒトの言語とは違うらしいが。
# 手話だと強調しにくいから繰り返しているとしたらそれはそれで驚き。
廃棄処分 (スコア:2, 興味深い)
実験が中止になって用いられたチンパンジーたちは医学実験用に売り払われたりしたのでそりゃあ継承は無理でしょうね。
Re:廃棄処分 (スコア:1)
チンパンジーはチンパンジーから言語学習する能力は無い、という理解でいいのか?
この2つの差は明快だよな。
Re:廃棄処分 (スコア:1)
手話を教えたという例があるはず。
#人間を能力で定義するのは、たぶん無理だろうと思うのだが。
Re:これの面白いところは (スコア:1)
下にあるジュウシマツのリンクを見ると、野鳥のコシジロキンパラがヒトによって何世代も飼われているうちに、より複雑な歌(言語)を歌う形質を持つものが選び出されてきたようだ。つまり、言語獲得能力がある意味で遺伝しているようにだが、それはヒトが選んだからとも言えるし、トリにしてみれば、ヒトの近くで生活して、ヒトの複雑な言語を始終聞くことによって自分も言語を使うようになったような気もする。ムクドリはどうか知らないが、スズメのような野鳥って、廃村になってヒトがいなくなるとスズメもいなくなるというように、ヒトの生活に密着して生存していると言われる。だとしたら、トリの言語はヒトが存在することによって初めて存在することになるので、チョムスキーのヒトだけが言語獲得能力があるというのは別の意味で正しいのかも知れない。クジラは多分違うだろうけど。
Re:すまん (スコア:2, おもしろおかしい)
Re:すまん (スコア:2, 参考になる)
Re:すまん (スコア:2, おもしろおかしい)
ムクドリの場合はわかりませんが、言葉の再帰とは
のように同じ構造(内容は別々でもよい)が繰り返し現れることだと思います。#、の代わりに「」でくくっていたらLISPみたいになった…
Re:すまん (スコア:1)
あん?
を使い分けてるって事かなあんっ!?
あーん
あ~ん
あんっ♥
# 無責任なID
Re:すまん (スコア:1)
つまり、
> 単純な規則を複数回適用して単語や成句を別の語句に埋め込んでいく
> 「再帰」という言語がもつ特徴の一つに着目し、ホシムクドリが
> 「さえずり」や「ガラガラ鳴き」を用いて再帰型文法の認識を学習できる
> ことが明らかになったという。
の部分に関しては、ホシムクドリはこの手の略語 [wikipedia.org]を使用していると言う事だと思います。
#信じるor信じないは自己責任でお願いします。