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5757 story

火星航路は大混雑 21

ストーリー by Oliver
ヒッチハイキングしてみますか 部門より

yosuke 曰く、 "火星は780日ごとにとなり、その前後で最接近を起こします。次の最接近は2003/08/27で5576万kmという大接近です。これは火星へ探査機を送るには絶好の機会であり、各宇宙機関とも探査計画をたてています。
まず、[ヨーロッパの]ESAは/.Jでも話題になった Mars Express(日本語記事)を2003/06/02にバイコヌール宇宙基地から打ち上げます。主な目的は火星の鉱物のマッピングと大気の調査であり、火星への到着は2003/12/26の予定です。その5日前には着陸機Beagle 2がIsidis平原に向けて切り離されます。Beagle 2は生命の痕跡の探査も行うことになっています。
[米国の]NASAは地表下の水の存在の調査を目的としたMars Exploration Rover(日本語記事)2機をケープ・カナベラル空軍基地から打ち上げます。打ち上げ予定日はMER-Aが2003/06/05、MER-Bが2003/06/25。MER-Aは2004/01/04にGusevクレーターへ、MER-Bは2004/01/25にMeridiani平原へ、それぞれ到着予定です。着陸予定地点はこの地図に示されている通りです。
また、火星上層大気の解明を目的として1998/07/04に打ち上げられた[日本の]ISASののぞみも、2003/06/19に地球スイングバイを行って火星へ向かいます。到着予定は2004/01です。のぞみはMars Expressとの連携をする予定でしたが、太陽フレアによってダメージを受けていることが気になるところです。
火星軌道では現在も、Mars Global Survayor(打ち上げ:1996/11/07 到着:1997/09/12)と2001 Mars Odyssey(打ち上げ:2001/04/07 到着:2001/10/24)の2機が運用中です。かつて、同時にこれだけの探査機が訪れた惑星は、地球を除けば他にありません。これらの探査機たちによって、太陽系形成理論やドレイク方程式の因子の見積もりに大きな前進があることを期待します。"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 余談 (スコア:3, すばらしい洞察)

    by Stahl (7211) on 2003年05月25日 8時06分 (#322661)
    このタイトルをつけたのはOliver氏なんでしょうか、それともタレコミ人のyosuke氏なんでしょうか。
    ワタシ的にはタイトルのセンスに+1モデを送りたい気分w
  • もっと多い例 (スコア:2, 参考になる)

    by SteppingWind (2654) on 2003年05月26日 11時56分 (#323166)

    1986年のハレー彗星の時には6機の探査機が送り込まれています. この時は日本からも2機(「さきがけ」と「すいせい」)が行っています. この時の探査機隊の構成はこのページ [nasda.go.jp]にまとまっています.

    まあ, ちゃんとした(?)惑星では今回が断然多いのですが.

  • by 987 (16022) on 2003年05月25日 5時34分 (#322649)
    太陽系内で地球から最も近距離な惑星の火星ですが、日米欧で大気・水資源・鉱物資源を
    それぞれ調査すると言うことで、有望な結果が上がればいいですね。
    地球から最も近い惑星ですから、人類が太陽系に進出するなら第一歩として足掛かりになるわけですから。
    • Re:第一歩 (スコア:1, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2003年05月25日 8時34分 (#322662)
      > 太陽系内で地球から最も近距離な惑星の火星

      接近時(内惑星の場合は「内合」、外惑星の場合は「衝」)の距離を言うなら、金星のほうが近いと思うけど?
      軌道長半径は、
      水星: 0.39 AU
      金星: 0.72 AU
      地球: 1.00 AU
      火星: 1.52 AU
      (以下略)

      ついでに、チチウス・ボーデの法則も書いておきましょうか。
      軌道長半径[単位AU] = (4 + 3 x 2^n)/10 (n=-∞,0,1,2 ...)
      式の形からも、内側ほど間隔が狭いのはわかるでしょ?
      親コメント
      • by KENN (3839) on 2003年05月25日 13時00分 (#322714) 日記

        距離的には金星の方が近くても、最終的に目指す場所が太陽系外なら、どうしてもやはり目は外側に向く訳で。

        太陽系内にしても、橋頭堡とするならやはり火星でしょう。じゃないと外惑星系への足掛かりになりませんから。

        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2003年05月25日 13時21分 (#322718)
          距離・目の向き以前に、金星に橋頭堡を築くのはちょっと難しいのではないかと。

          金星の表面温度は約740K、気圧は90気圧くらいですから、半端な設備では長居はできないでしょう。

          火星は210K・1/100気圧くらいなので、暮らしやすくはない(笑)と思いますが、船外活動ができない環境ではありません。

          ですから、無人探査にせよ、有人探検にせよ火星を目指すのは、全く妥当ということになります。
          親コメント
          • カール・セーガンは、金星のほうがテラフォーミングしやすいと考えていた時期もあったらしいです。要は二酸化炭素分圧を下げればいいわけですから、高温・高圧下でも生存し、光合成を行える植物をロケットで大量に打ち込めばよいと。細かい計算をした結果、不都合があると判明したのか、根本
      • by SteppingWind (2654) on 2003年05月26日 15時16分 (#323278)

        一応, 御存知とは思いますが, ボーデの法則は「今のところ」経験則以上の物ではありません. 一般的な恒星系における惑星の形成については, 例えばこんな記事 [asahi.com]に見られるように研究途上なので, もしかしたら何かの近似式である可能性は捨てきれませんが.

        親コメント
    • by Anonymous Coward
      >地球から最も近い惑星ですから、人類が太陽系に進出するなら第一歩として足掛かりになるわけですから。

      火星より遠くへ行くのに、地球と火星の会合周期を待って出かけるとは限りませんよね。火星に人間が常駐するなどして、中継基地としての価値が非常に高まれば別ですが。
  • 探査機? (スコア:1, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2003年05月25日 22時30分 (#322939)
    >かつて、同時にこれだけの探査機が訪れた惑星は、地球を除けば他にありません。

    地球を訪れた探査機にはどのようなものがあるのでしょうか?
    「訪れた」とあるからには「地球外から」だと思うのですが。 聞いてはいけないことを聞いてしまったのかもしれないのでAC。
  • http://www.isas.ac.jp/docs/ISASnews/No.263/isas.html#nozomi [isas.ac.jp]

    「のぞみ」は,昨年4月21日に起こったコロナマス放出を伴う大規模な太陽フレアに遭遇した後,搭載機器の損傷により一部の電源系に不具合を生じ,テレメータが送信できない状態が続いています。そのため巡航軌道上での科学観測は停止しています。しかし,軌道決定のための測距やコマンド受信は正常に動作し,また搭載の自律機能を用いたビーコン電波のオンオフによるテレメトリの代替という裏技も活用して,姿勢制御や軌道制御を実施しています。

    うわぁ!
    日本の火星探査人工衛星(というより人工惑星か)「のぞみ」の、
    『探査機は、地球側からのデータ受信は可能だが、地球へのテレメトリーデータ送信は出来なくなった。』という故障と、
    その問題を回避するための、
    『テレメトリーデータ送信システムが死んだので、工夫して、他の方法でデータ送信を実現させた(ビーコン電波のオンオフによって、意味の有る情報(データ)を細々と送信し、擬似的にテレメトリとして使う)。』という、裏ワザ的な回避方法は、

    1986年のアメリカ映画、「スペースキャンプ」で、
    通信方法の絶たれたシャトルに乗った子供たちが思い付いた回避策とソックリですね!
    映画のエピソードと同じ回避策で、現実の探査機が動いてる事実が面白い。
    ↓スペースキャンプのDVD、amazonページ。
    http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00006HBM0/ [amazon.co.jp]
    http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005J4B2/ [amazon.co.jp]

    ところで、ドレイク方程式という単語を書いてしまいましたね(笑
    たいやきは、
    ドレイク方程式とか、オパーリンのコアセルベート仮説を始祖として始まった、物質→生物(的機構)への自然構築(分子/原子レゴブロックの膨大な無作為組み合わせの思考錯誤)あたりの話題や、
    脳機能やパターン認識の話題、「意識」や「認識」、
    「(単なる)物質」と「生命」と「人工物」の『境界』の規定/認識に対する科学方法論(論理的・認識論的反省)とは?、
    などなどの話題を、グダグダと考えたり語ったりするのが大大大好きなので、
    そういう単語を見ちゃうと、例によって例のごとく(笑、
    思いっきり書きまくりたくなるですよ。ワハハハ。

    ドレーク方程式 → 物質から生命への5大仮説、→ (単なる)生命から(比較的高度な)知へ。
    という内容は、一般論では、2003年現在、↓こんな感じだけど、
    http://matsuda.c.u-tokyo.ac.jp/~ctakasi/first/08minj/monkey.html [u-tokyo.ac.jp]
    http://matsuda.c.u-tokyo.ac.jp/~ctakasi/first/08minj/seibutu.html [u-tokyo.ac.jp]
    http://matsuda.c.u-tokyo.ac.jp/~ctakasi/first/08minj/vocab.html#origin [u-tokyo.ac.jp]
    うーん、この考察では甘い。というか、柔軟性が無さ過ぎ。
    単に既存の仮説を沢山集めて来てバラバラに並べているだけで、論理では無い。
    現時点で集めることが可能なそれらの雑多な情報を総合して自分の頭で思考してみないと意味が無さ過ぎ。頭が堅すぎ。

    まあ、↓このページで適切な表現で解説されているように、
    http://www2.neweb.ne.jp/wc/nacha/drake/drake.html [google.co.jp]

    これらの記号のうちいくつかは、観測によりある程度推定することができますが(例えば銀河系中の恒星の数は約3000~5000億個とされています)、そのほかの多くの値は計算する人の主観によって決定されます。すなわちこの式は、計算する人の地球外知的生命体に対する考え方を計るためのものでもあるのです。

    現時点で人類が持つ科学力と(物理法則の解読度合い)では、
    ドレイク方程式は、あくまでも、「大いなる仮定」と「想像力」の領域のモノだから、
    何を言っても、何を考えたとしても、べつに間違いってことは無いのだが。

    「自己の認識と知能を過信して言い切ってしまう」こと、そこが一般的に問題になりがちな部分。

    私が、これから書く文章は、
    当然だけれど、べつに、「自分の意見が絶対の真理だ」と言いたいわけで

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