独ミュンヘン市のLinux移行計画、特許を懸念して一時中断 32
ストーリー by Oliver
「計画中断」も特許済かもよ 部門より
「計画中断」も特許済かもよ 部門より
Sassy 曰く、 "将来のソフトウェア特許の動向の可能性を踏まえて,ミュンヘン市のLinux移行計画の中断が発表されました。今年6月の時点では,市政業務のコンピュータ14,000台にLinuxなどのオープンソースソフトウェアを導入する計画を発表し,7月にLinux移行プロジェクトの競争入札を行なう予定だったのですが,緑の党関係者がEUで審議されているソフトウェア特許法令に関する申し立てを行ったため,法的・経済的リスクを完全に分析し終えるまで,事実上Linux移行プロジェクトを凍結することをミュンヘン市は発表しました。
ヨーロッパでは現在ソフトウェア特許が認められていないのですが,自称「オープンソース代表者」でOpen Forum Europe代表者Graham Taylor氏による活動が効を奏しているいるようです。この記事ではIEEE1488(FireWire)の例を引き合いに出して,業界標準に含まれるソフトウェア特許に関わるオープンソース側の問題について論じています。それとは逆に「ソフトウェア特許が必ずしもオープンソースをつぶすことはない」という分析もありますが,はたして今後ミュンヘン市はどういう決断を下すことになるのでしょうか。"
今回の騒動の政治的背景 (スコア:5, 参考になる)
ドイツのメディア(ハイゼ [heise.de]など)の情報を元にすこし補足します。
記事本文にも触れられているように、今回のミュンヘン市の決定の発端は、オープンソース
を支持する団体による調査の結果にもとづいて、これまたオープンソースの普及・援助を
政策に掲げている緑の党が行った動議にあります。ではその動議で何を緑の党が市当局
に要求したかというと、それはミュンヘンのオープンソース移行計画を中断すべきだという
ことではありません。そうではなく、ミュンヘン市当局は、現在のところソウトウェア・パテント
の幅広い導入を支持しているベルリン(連邦政府)に対して、より積極的に政策の変更を
働きかけるべきだ、ということです。この要求の文脈で、さもないとミュヘンのプロジェクトは
パテント訴訟で潰されるぞ、と脅しをかけたわけです。市当局は結局、この動議を受けて、
移行プロセスの一時中断を決断しました。
したがって、今回の騒動の背景には、現在ヨーロッパ連合で進められているソフトウェア・
パテントについての新たな指針作りをめぐる議論に世論の関心を集めようという、オープン
ソース支持派の人々の政治的な意図があるようです。欧州議会はソフトウェア・パテントに
反対を表明しましたが、欧州理事会は賛成で、結局、理事会の決定が優先してしまうために、
パテント反対派の人々にとってはここが正念場なわけで、あえてミュンヘン・プロジェクトを
止めることで、パテントの危険性を世間にアピールしようという賭けに出たようです。したが
って、ソフトウェア・パテントに反対の立場ながら、このようなミュンヘン・プロジェクトの「政治的
利用」には反対するオープンソース支持派の人々(たとえば、ifrOSS [ifross.de])もいるようです。
Re:今回の騒動の政治的背景 (スコア:1)
なんだかんだいいつつも、まぁまぁうまくバランスとってやってるじゃん>人類
Re:今回の騒動の政治的背景 (スコア:1)
「パテントの危険性を世間にアピールしようという賭けに出たようです。」
という「賭け」って辺りが味噌なんだと思う。
つまり、最悪、外れることもありえるわけで(T_T)
ただ、
Project止めたらこのまま本当に下火になってしまうリスクと、
見切り発車して後から特許を盾に一網打尽にされてしまうリスクと、
どっちに持っていってもリスクは有るわけなんですが。
------
まあ、なんにせよ、特許ウゼェってことで。
特許がこんな所まで出張ってさえこなければ、
我々(?)もこんなジレンマに悩まされずに済むわけで。
前から言っているように、
(ある分野における)技術が世の中に少ししかない時代には、特許みたいな煽りかたも有意義かも知れないが、
技術が豊作になってくると、足引っ張り合いの道具に成り果てることは、ある意味で当然のことかと。
密度が低ければ発生が、そして高ければ衝突が、それぞれ顕著になるんだよね。
たしかこれって、初歩的な人口推移モデルだよな(ろじすてぃっく方程式とかいったっけ?)。つまり凄く既知なトラブル形態だ。
#ITmediaニュース:スラッシュドット運営の米VAソフトウェア、「オタク向け」のイメージ払拭に注力 [itmedia.co.jp]って、まだ誰もタレコんでないのかな?
Re:オタク向け (スコア:0)
オフトピックでしょ。余計なものでもいいけど。
#余ったモデ権でマイナスモデを、のAC
Re:オタク向け (スコア:0)
「余計なもの」ってのは、既に誰かがいってて重複してる時に使うものです。わかりづらいけど。
Re:今回の騒動の政治的背景 (スコア:0)
そういった主張を実現するための運動も粘り強く続けられてきたけれど、
現行法が厳然と存在しているわけで、あえて特許侵害上等で
プロジェクトを走らせるという発想はちょ
Re:今回の騒動の政治的背景 (スコア:1)
ミュンヘン市、特許問題の懸念からLinuxへの移行を凍結--政治的な思惑も [cnet.com]
実は法改正を迫るための手段としてLinuxが使われた…というのは考えすぎでしょうか。手段と目的が入れ替わっているというか、「Linuxを導入すること」は目的ではなく、「法改正」のための手段に過ぎなかった、と。
# 特許問題にむしゃくしゃしてLinuxを採用した。
# OSならどれでも良かった。
# 今は中断してる。
Re:今回の騒動の政治的背景 (スコア:1)
僕もCNETJapanの記事に引用されているBruce Perensの指摘は的確なものだと思いますね。
実際、今回の緑の党の行動はドイツのオープンソース支持者のあいだでも賛否両論です。
ソフトウェア・パテント反対のキャンペーンにミュンヘンのプロジェクトが強引に利用されたという
印象が拭えないからです。ただこの「利用」の背後にあるのはミュンヘン市当局の意思という
よりは、緑の党と一部の反パテント運動家たちの思惑なんでしょうが。
ミュンヘン市自身が当初、Linux導入を決めたのは
1)ライセンス料などを省くことでただでさえ予算のない市の財政的負担を軽減できる
2)MSのような大企業に公共機関の情報インフラが全面的に依存する事態を避ける
3)それによって地元の中小企業にビジネスチャンスを開く可能性がある
というようなことが主な理由だったと思います(もちろん上記三点いずれに関しても反論の余地
があるのは周知のとおりですが)。
Re:今回の騒動の政治的背景 (スコア:0)
ただの想像?
GPL 7th section (スコア:2, すばらしい洞察)
にもかかわらず、特許紛争を心配するということは、Linux Kernel書いてる連中が信用ならないってことだよね。
Re:GPL 7th section (スコア:0)
Re:GPL 7th section (スコア:0)
Re:GPL 7th section (スコア:0)
Re:GPL 7th section (スコア:0)
いいえ。
GPLでなければ,ひとのコードを勝手に使ってもGPLの観点から文句を言われる事は、無い
だけでございます。
# なにがいいたいんだろうこのひと
Re:GPL 7th section (スコア:0)
はい。
第三者が権利を持つ特許についての紛争を心配します。
> Linux Kernel書いてる連中が信用ならないってことだよね。
はい。
Linux Kernel書いてる連中がそれと知らずに第三者が権利を持つ特許技術を使ってしまう可能性を否定しきれない、と云う意味で信用ならないってことです。
#それに、世の中、GPLだけじゃ片付かないしね。
----以下、日本語訳より #原文だと読めないので----
7. 特許侵害あるいはその他の理由(特許関係に限らない)から、裁判所の判決あるいは申し立ての結果
続報によると影響は軽微 (スコア:1)
ミュンヘン市庁広報担当官のベルント・プランク氏のコメントによると
ソフトウェア特許法令案の分析による中断期間は、数週間ですむそうです。
# 注目を集めるためのバルーンだったのかな
ああ無情 (スコア:0)
うまく解決して進めれるといいね
Re:ああ無情 (スコア:0)
けど
・Linuxの汚れ具合
・ヨーロッパ地域のパテントの扱いの先行き不透明さ
・↑対抗のための、運動家様からの脅し
が中止の理由なので、ミュンヘンは至極妥当な判断をしてるだけの気がするにょ。
Re:ああ無情 (スコア:0)
Re:引用の系譜 (スコア:2, 参考になる)
元の記事の元の記事 [kuro5hin.org]も1488ですね。
元の記事の元の記事の元の記事 [perens.com]では正しく1394なのに、ってコメント欄で突っ込まれてますね。
Re:Typo? (スコア:0)
自分も記号+数値形式の型番をよく間違えるので気をつけないとなぁ。
Re:Typo? (スコア:1)
GP-IBはIEEE488ですよ
Re:Typo? (スコア:1)
#とわざわざ書くほどのことでもないんですが.
Re:Typo? (スコア:0)
GPIBとHPIBの大きな違いってネジがミリとインチ位でしたっけ。
HPIBしか使った事ないので。
Re:Typo? (スコア:1)
GPIBはHPIBを後から規格化しただけですんで.
実際,HP製のHPIBケーブルと他社製のGPIBケーブルとは
実質同じものですし,昔のHPIBとなっている機器だって
普通にGPIBでコマンド送って制御できますし.
>HPIBしか使った事ないので。
むー,すると使ってらっしゃったのは相当昔ですか?
だいぶ前からほとんどの機器はGPIB表記になっていたと
思います.
#HPとか,Keithleyとか,Advantestとか,身の回りにあった
#測定関連のものは全部GPIB表記(一部HPIBも併記)になって
#いました.
Re:Typo? (スコア:0)
> むー,すると使ってらっしゃったのは相当昔ですか?
> だいぶ前からほとんどの機器はGPIB表記になっていたと
> 思います
15年くらい前。まだYHPがあったころでした。
Re:Typo? (スコア:0)
IEEE1488とは何の規格ですか?
IEEE Xploreは登録してないので見られません。
規約・契約上教えられないのなら仕方ありませんが
差し支えなければ教えてください。
Re:Typo? (スコア:2, 参考になる)
から調べてみた。
ちなみに、1394。
Re:Typo? (スコア:0)
#MAX232出現以降忘れられたような石だけど