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自分の骨髄で心筋梗塞が改善 15

ストーリー by yosuke
再生医療による劇的な回復 部門より

TV曰く、"YOMIURI ONLINEの記事などによると、埼玉医科大の許俊鋭教授は27日に同医大総合医療センターで記者会見を行い、急性心筋梗塞により補助人工心臓が必要なまでに悪化していた患者に、本人の骨髄から抽出した骨髄細胞を移植したところ心臓機能が改善し、患者は補助人工心臓を外して同日退院したと発表した。埼玉医科大では、心臓再生医療の研究を進めており、2003年11月には倫理委員会で患者への治療を承認していた。
患者は61歳の男性で、今年2月に2度目の心筋梗塞を起こして入院。心停止に陥ったため、冠状動脈のバイパス手術を受け、左心室に補助人工心臓を装着した。しかし、回復が見られず、高齢で透析治療も受けていることから心臓移植の適用外であったため、5月に本人の同意のもとで心臓再生治療を開始。骨盤の腸骨から採取した骨髄液から骨髄単核球細胞が取り出され、カテーテルで心臓に注入された。その後は順調に回復し、6月30日には人工心臓を外すことができたとのこと。
骨髄単核球細胞を用いた心筋・血管の再生医療は、日本にもいくつかの例があるし、心筋梗塞に対する治療例も世界で十数例あるが、人工心臓を外せるまで回復した例は報告がないという。ここまで効果が上がったメカニズムは治療にあたった許教授らにも不明であり、今後の解明が待たれる。
産經新聞の記事には、この患者による「新しい治療で同じ病に苦しむ多くの人が助かるようになればと祈っている」とのコメントがある。"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2005年08月28日 5時11分 (#789045)
    >本人の骨髄から抽出した骨髄細胞を移植したところ心臓機能が改善し、患者は補助人工心臓を外して同日退院したと発表した。

    ここだけ読むと骨髄移植から退院まで一日で済ませたように読めるのは自分の読解力が乏しいだけでしょうか。

    あと
    >埼玉医科大では、心臓再生医療の研究を
    ここらあたりのリンクが壊れてます
    http://www.saitama-med.ac.jp/hospital/division_info/14_treatment9.html
    これでいいのかな?
  • by Anonymous Coward on 2005年08月28日 6時35分 (#789053)
    ニュースだけだとなぜ治るのかわからず、いちかばちかの手術の
    ようでよい印象がなかったのですが、#789045 さんが示したリンク先を
    読んでかなり面白く感じました。自分の ES 細胞を取り出し培養して
    おいて時々体に戻せば他の臓器の修復、ひいては長寿につながったり
    しないものでしょうか?
    • by nue-nubata (28218) on 2005年08月28日 9時29分 (#789069) ホームページ
      骨、血管、心筋などの細胞は結合組織に、血液、骨髄細胞は血球細胞系に属します。
      これらは同じ内胚葉由来の細胞なので系列的に非常に近いです。
      その為か、骨髄内部には結合組織の幹細胞と血球幹細胞の双方が共存しているそうです。
      そう言った未分化細胞が既に分化している細胞からのシグナルを受け、
      その位置に適した細胞へと分化するということは良く知られた現象なので、一か八かの手術という訳ではないと思います。
      似たような例としては、神経と外皮、粘膜細胞も同じ外胚葉由来で、 鼻の粘膜細胞で神経を再生出来ないかという研究があるようです。

      http://sekizui.info/page/news/news2002.htm
      http://www.gulf.or.jp/~houki/iryou/taijisaihou.htm
      親コメント
    • by typer (9666) on 2005年08月29日 13時07分 (#789532) 日記
      そうは問屋が卸さないのが自然の理のようで。
      骨髄細胞は胃癌を大量に産み出します [mypress.jp]
      と、そこに紹介のあるコメント
      Re:幹細胞と癌細胞 [srad.jp]
      などと、時々戻せばっていうほど気楽にはできないでしょうね。
      とはいえリスク低減のための研究も進んでるだろうし、これまでなかった新しい治療法として魅力あるものでしょうね。

      以下オフトピ
      面白い記事の翻訳を今日のNatureで紹介してくださってるMIYUさんありがとうございました。Nature記事を取り上げる事が難しくなったようですが科学ニュースあらかるとのほうを楽しみにしてますね。
      と書いて見たら、ちゃんとまとめてあるじゃないか。(笑)
      心臓細胞の再生と骨髄細胞 [mypress.jp]←参考になります
      親コメント
      • by Anonymous Coward
        [ひそひそ]

        最近の記事を見れば判る通り、
        ここには危ない部分をきちんと解説して下さっている方々がいます
        必要とされているのはそういう部分だと思います

        マイぷれすのBlogは「シャットダウン」されました
        が、内部データは変更されていません
        また

    • by gigo (21150) on 2005年08月28日 7時24分 (#789056)

      >#789045 さんが示したリンク先

      骨髄細胞が体内を循環していて、それが心臓組織の新陳代謝に寄与しているという知見がもとのようだ。めったに起こらないことのはずで、どのように因果関係を確かめたのだろうか。スポーツ選手が心臓が発達するのは、このプロセスによるのだろうか。すると、骨髄細胞を人為的に導入すれば再生しやすくなるだろうことは推測できる。

      でも、仮に骨髄細胞がいろいろな臓器に分化できるとしても、傷ついた心臓に導入された時点で、そこから出ているなんかの情報を受信して、心筋細胞へ分化するロジックが起動されないといけないはずだ。情報とロジックは何かの化学物質なんだろうけど、多分、実体がどんなものかは分かってない。

      親コメント
  • う~ん、
    これが初例で他に例がなく、かつ、
    > ここまで効果が上がったメカニズムは治療にあたった許教授らにも不明であり、
    > 今後の解明が待たれる。
    で偶然の産物であって・・・しかも学会発表より先に記者会見、ってことになると、
    地方大学の売名行為が先に来てるって感じは否めない気がするのですが?
    どうですか >識者

    #再現性があって初めてサイエンスと言えるような気がするのであえてIDで
  • by Anonymous Coward on 2005年08月28日 5時41分 (#789048)
    健康保険でできるのかな?

    うん千万の医療費になったら治るものも心労で逝きそうです。
    • 大学病院とかで実験的な手術の場合は、費用を大学病院が持つ事があるから、この場合はそういう事例では。

      ある程度の高額医療の場合でも、医療助成金が出たり、確定申告で還付される事もあるので、その辺に関しては
      病院の事務局に相談すれば、色々と詳しいかと。

      今年、2度も親父が入院した上に、娘の心臓病の手術とかで色々と勉強させられたよ。
      特に子供の場合は、病気によっては育成医療という形で、ほぼ全額助成してくれます。
      この場合は、病院側からも説明ありますが。
      --

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