2ステップの化学プロセスでバイオエタノールを生成 16
ストーリー by soara
これでまた糖類の値段が上がるのか 部門より
これでまた糖類の値段が上がるのか 部門より
ウィスコンシン大学マディソン校の研究グループが、植物の糖質から2ステップの化学プロセスでバイオエタノールを生産する方法を開発した(Technology Reviewの記事、プレスリリース、ScienceにおけるAbstract)。その方法は以下のようなもの。
まず、植物の糖質水溶液を500K(ケルビン)のプラチナ-レニウム触媒に通す。これで5/6の酸素原子が除去され、アルコールや有機酸といった炭化水素化合物が作られる。この化合物は水溶液の上に油のような層を形成する。次に得られた化合物を第2の反応炉で精製する。この第2の反応炉では、利用する触媒を変更することにより、タイプの異なる代替燃料(ガソリン、軽油、ジェット燃料)が得られる。たとえば、軽油とジェット燃料の代替燃料を精製する場合は、銅とマグネシウムの触媒を用いる。なお、第1の反応で得られた化合物はプラスチックなどの原材料としても利用できるそうだ。
バイオエタノールというと、生産に必要なエネルギーを含めるとカーボンニュートラルかどうか疑わしかったり、食物価格の高騰の一因になっていたりするのでタレコミ人はあまりいい印象を持っていないのだが、今回のような技術の積み重ねで生産コストと生産に必要なエネルギーの削減が実現できるのであれば、認識を改める必要がありそうだ。
エタノール? (スコア:2, すばらしい洞察)
近いイメージはバイオ原油?
食べられるものは食物として利用したい (スコア:2, 参考になる)
単糖類や少糖類を発酵よりも効率よくアルコール類に変換する技術のようです。
多糖類は処理できないようなので、原料にデンプン類が使用されるのは変わらないらしい……
デンプンなど、食べられるものから燃料を作成するのは心情的に拒否したい。
低コストで、多糖類を分解して単糖類や少糖類に分解する技術があれば
海藻や牧草の多糖類を原料にできるため、一気に広がりそうですけど。
notice : I ignore an anonymous contribution.
糖質ってなに? (スコア:1)
問題となっていることは解消されないんだよね。同じ糖質でもセルロース辺りを
使えないとちょっと意味無いんだけど、セルロースは使えるんだろうか?
Re: (スコア:0)
工業化するほどには技術確立してないようですね。
Re: (スコア:0)
実用化されたら発展途上国の森林伐採が過度に進むんじゃないかとちょっと不安。
稲わらとかトウモロコシの茎とか (スコア:1)
あと、公園とか道路の草刈りで発生する雑草とか。
結構捨てられてる植物資源は有ると思いますね。
Re:稲わらとかトウモロコシの茎とか (スコア:1)
そうですね (スコア:1)
Re:稲わらとかトウモロコシの茎とか (スコア:1)
この認識が正しければ、バイオエタノール原料にしちゃうと土地がやせる原因に……。
ここは自由の殿堂だ。床につばを吐こうが猫を海賊呼ばわりしようが自由だ。- A.バートラム・チャンドラー 銀河辺境シリーズより
反芻 (スコア:0)
バイオエタノールったって今まではほぼ酒作りと一緒でしたからね、触媒にしたところで何って感じです。
それこそバイオ燃料なんだからいっそ自然発酵に任せるってのもいいんじゃないでしょうか。
# 牛の胃を研究している人、チャンスです。げっぷでメタンも出るぜ。
Re: (スコア:0)
技術はできつつある。これがコスト的にどうかは...
貴金属 (スコア:0)
Re:貴金属 (スコア:1)
触媒というからには、回収して再利用可能だと思います。
Re: (スコア:0, オフトピック)
Re:貴金属 (スコア:1, 参考になる)
この画像 [wikipedia.org]をみると解りやすいと思いますが、越えるべき山が低くなるイメージです。
何回でも使えるので、「限りある資源」は有効に使われ続けますよ。
Re: (スコア:0)