Linuxカーネル 2.6.32リリース 9
densuke 曰く、
Linuxカーネル 2.6.32 がリリースされました。2.6.31リリースが9/9とのことなので、差し引き85日と言うところですか。リリーススケジュール(おおむね3ヶ月毎)は守られているみたいです。入手はおなじみkernel.orgなどから可能。
今回も様々な改良が入ったようで、英文で記事がいくつかあがっています。
3Dアクセラレーションまわりに関する改良などがあるという話が含まれてますが、個人的にはサーバ利用なのでざっくり無視してます。スケジューラの改良も含まれている模様(Kernel watch 9月号で出ていたBFSから確認されたリグレッションまわりでしょうか?)。
個人的に2.6.31.6のconfigを移してoldconfigした時に目についたのは、
- パフォーマンスカウンタ機能の追加
- Intel Atomが独立したProcessor familyになった(うちのサーバはAtom 330なので大助かり)
- Kernel Samepage Merging: 同一内容のメモリを共有化する機能(/sys/kernel/mm/ksm/run を明示的に1にする必要がある模様)、KVMなどで複数の仮想マシンを起動しているときに、VM間で同じ内容になる部分を共有メモリで置き換えたりする、と言う挙動でしょうか。確かに同じカーネルで動かしたりするなら同一ページもいたる所にありそうですね。
- /devをtmpfsにする機能をサポート
- ソフトウェアRAIDにおいて、マルチコアプロセッサをサポート
- VMwareで使うvmxnet3仮想イーサネットドライバをカーネル側でサポート(ってことは今後は一部vmware-config内での作業が減るのか?)
と言うところでしょうか。
そのほか、英文ドキュメントでもあがってますが、「localmodconfig」や「localyesconfig」というコンフィグオプションが追加されました。 どうやら利用しているモジュールを確認してコンフィグを自動調整するものらしいです(コンフィグ時点でロードされてないモジュールを自動的に除外したり、逆にカーネル組み込みに変更したり)。これにより不要なモジュールのビルドを抑制でき、カーネルのビルド時間が短縮できるとのこと。カスタムカーネルを作るのが少し楽になるのかな。
タレコみ人がソースを入手したときは、まだ本家にしかあがってなかったようですが、もうそろそろ各地ミラーにも転送されたと思います。 ということで新しモノ好きな方々はカーネル入れ替えて遊んでみましょう。
破壊的読み取り (スコア:0, オフトピック)
プラスティネーションのイメージがあったのでスライスした薄片を保存するイメージだったが、
見てみたら凍ってるのを氷ごと削ってスキャンして削った分は取り除けるのね…。
誤爆 (スコア:0, オフトピック)
すみません↓から誤爆しました。
記憶障害患者「H.M.」の脳スライス作業、ライブストリーミング中
[http://srad.jp/science/article.pl?sid=09/12/04/0918221 [srad.jp]]
#しかし、なんでコメントの数字をクリックしたら違うストーリーに…。
#リロードが関係あるのか今は正しいストーリーに飛ぶけど…。
timechartや (スコア:0)
ソフトRAIDのマチルコア対応 (スコア:0)
ソフトウェアRAIDにおいて、マルチコアプロセッサをサポート
というのが興味深いなあ
RAID5のパリティ演算が速くなって主に書き込み速度が上がるということなのかな?
Re:ソフトRAIDのマチルコア対応 (スコア:3, 参考になる)
カーネルコンフィグからさらっと抜き出してみました。
Enable the raid456 module to dispatch per-stripe raid operations to a thread pool.
とのことです。スレッド化することで処理を分散できるようにしてみたお!というところでしょうか。
-- やさいはけんこうにいちば〜ん!
Re:ソフトRAIDのマチルコア対応 (スコア:2, 参考になる)
Re:ソフトRAIDのマチルコア対応 (スコア:1)
残念なことに、私の用途が完全にサーバ向けなのでoldconfigでも3DやDRMまわりの部分は完全スルーしちゃってます。
ただ、GPUまわりをカーネルが利用して処理の一部を委譲させることができたらそれはまたおもしろいかもしれませんね。
(どういうところを委譲できるのかはわかりませんが)
-- やさいはけんこうにいちば〜ん!
Re: (スコア:0)
こんな感じかな
OpenGL vendor string: Advanced Micro Devices, Inc.
OpenGL renderer string: Mesa DRI R600 (RV730 9490) 20090101 TCL DRI2
OpenGL version string: 1.5 Mesa 7.8-devel
glxgears
13309 frames in 5.0 seconds = 2661.756 FPS
13446 frames in 5.0 seconds = 2689.099 FPS
13443 frames in 5.0 seconds = 2688.503 FPS
13454 frames in 5.0 seconds = 2690.774 FPS
13460 frames in 5.0 seconds = 2691.935 FPS
Re: (スコア:0)
Linuxだと ATI Radeon は遅いですね。
nVidia系だと GeForce 7600 あたりの古いボードでも
18801 frames in 5.0 seconds = 3760.154 FPS
とか出ます。