TarZの日記: 音力発電、今度はスポーツに目をつける 4
研究者は「スポーツ活動に必要な電力を、自ら賄える仕組みをつくりたい」と話している。
「首都高の振動で発電!」とか言われると反対だけど、まあスポーツならいいんじゃないでしょうか。競技している人々が分かったうえでやっているのであれば。
言っていること、やろうとしていることの方向性としてはやっぱりトンチンカンで、エコとかなんとかとは無関係だとは思うけど。
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音力発電関係は時々ウォッチしているのだが、まあ報道のほとんどが絶賛な感じで、批判的に見ているWeb上のコンテンツは少ない。ただ、大学の研究者がかみついている例を見つけたことがある。
特に最近は「エコ」とつけば中身をよく確かめもせず何でもアリ,という雰囲気さえ感じられる.好例は「音力発電」であろう.
この人はロボット制御を研究されている金岡克弥氏で、大学に音力発電の速水氏が講演にきた際、質疑応答で「この数字はおかしい」という話をぶつけたのだそうな。
疑義があるにもかかわらずデータを出さないならば,「出せない」のではないかと邪推せずにはいられない.もし今後も速水氏の主張が変化せず,かつデータも公表しない場合,単なる計算ミスを通り越して,研究としては捏造の疑いが,ビジネスとしては詐欺の疑いが濃厚になると私は考えている.
「さすが本職!おれたちにできない事を平然とやってのけるッ そこにシビれる!あこがれるゥ!」
以前もちょろっと書いたのだが、そう、あそこは企業秘密と称してなかなかデータを出そうとしない。で、1か月ほど前にようやく具体的な数値が少しだけ出たので、まあついでということでメモ。
オフィスの「自産自消」も視野に 振動力発電で売電化狙う音力発電
- 50cm2の床面積で1人の歩行当たり0.1Wの発電能力がある
- 音力発電の製造する発電床は、床を踏んだ時の上下動が0.1~1mmという、非常に短い踏み込み幅で発電することができる。
- それに対し速水氏は、「今の発電床は第1世代で、発電効率はまだ0.9%に過ぎない。第2世代、第3世代と開発が進めば、40~50%の発電効率を実現できる可能性があり、そのための研究を現在も続けている」
数値についての評価は避けるけど、速水先生、あなた圧電素子の研究やってないでしょ…。何の「発電効率」上げる気ですか。
マイクの歴史 (スコア:2)
そんなに簡単に、圧電素子の効率が上がるなら、もっとすごい集音装置が出てきているような気がするのは、私だけ?
Re:マイクの歴史 (スコア:2)
A.C.クラークのホラ吹きSFにそんなのがありますね。消音装置を発明したつもりが、音のエネルギーを吸収しすぎて大爆発してしまうというオチで。
現実の音からも、これくらいエネルギーを取り出せれば便利なのですが。:-)
仕事(J)=力(N)x距離(m) (スコア:1)
なので、振動なんて微小な距離の運動から引き出せるエネルギーってのは
たかが知れてるんですよ。力の方も精々が自分の重量程度ですし。
あいかわらずジュール(仕事)とワット(仕事率)の区別がついていない
様子なので、後は推して知るべしでしょう。
たんなるエコ推進のイベント屋さんなら別に文句は無いんですがね。
2つ目の記事のほうにありますが (スコア:3, 興味深い)
結構儲けているらしいですよ。これが税金から出ていないことを願わずにはいられません。